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【読書#5】学校の「当たり前」をやめた。
小学校教員の頃、「学校は何のためにあるのだろう?」「子どもにとって学校はどんな場所であると良いのか?」と頭の片隅で常に考えていました。
・学校は子どもたちが、「社会の中でより良く生きていけるようにする」ためにある。
・そのために「自ら考え、自ら判断し、自ら行動する資質」すなわち「自律」する力を身に付けさせる。
と、改めて大切なことを理解できたと共に、「これってスポーツでも同じことが言える」と感じました。学校でのこと、スポーツ現場でのこと。両者を結び付けた経験が社会の中でより良く生きる糧となります。
以下、メモ書き。(2020年9月12日『Athlete Zoo』でのご講演を聴講したのその時の内容と自分の考えも絡めて。)
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「目的と手段を取り間違えない」
・宿題を提出することが目的ではない。「分からない」ことが「分かる」ようになることが目的。
・サッカー界でもサッカーノートを提出するという文化があるが、提出することが目的ではない。自分のプレーを振り返り、「できなかった」プレーを「できる」ようになることが目的。
・「分かる」「できる」ようになるためには、2つの作業が必要。①聞いたり、調べたりすること。②繰り返すこと。それが目的にちかづく手段となる。
・フィンランドでは教員も子どもも「Miksi(なぜ?)」という言葉が口癖。「なぜ?」という疑問を深める視点が目的に立ち返らせる。
「上位目標を忘れない」
・「みんな違ってみんないい」。個人が大切にすることはそれぞれ違う。「誰一人取り残さない」という視点から「全員が大切にすることは?」と考えたら最適解が生み出せる。
・スポーツで「あなたにとって何が大事?」
<努力> <チャレンジ精神> <チームワーク> <忍耐>
<団結> <友情> <勝負> <集団行動> <運動を楽しむ>
「みんな違ってみんな良い。」
(しかし、誰もが大切にされるべき。)
・スポーツで「全員にとって何が大事?」
<努力> <チャレンジ精神> <チームワーク> <忍耐>
<団結> <友情> <勝負> <集団行動> <運動を楽しむ>
「誰一人取り残さない。」
・最適解を見つけるには「対話」が必要。
・全員が「OK!」と思う最上位目標を対話を通して見つける。(学校現場では年代に応じて最上位目標を与え、その先の方法を考えさせる。)
・「対話」では「対立」があって当たり前。「対話」と通して「合意」できるかが成長の鍵!
自律のための教育を大切にする
・画一的な教育から多様的な教育へ(学習者主体)
・今後の学校の在り方は何を学んで(カリキュラム)、どう学ぶか(方法)
・他者と比べず自分と比べる(メタ認知)
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教育という分野において、今後の社会で大切なヒントが散りばめられているなと。
学校に限らずスポーツ現場でも生かしていきたいです!
日本スポーツコーチング協会
スポーツコミュニケーションアドバイザー&コーチ
田原直弥