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文房具の中で唯一役に立たないアイツの話

自分は今年で文房具を使ってきて9年なわけなのだが、9年間使ってきて最もいらなかった文房具が一つだけある。
それは下敷きだ。

正直言ってアイツだけ使い所がマニアックすぎる。
ノートの間に硬めの板を挟んでちょっと書きやすくするって一体なんなのだろう。小学一年生の時に先生に下敷きを使えと言われて低学年の頃はなんとなく使ってきたが、上級生になってくると
「別に下敷きはなくても十分文字は書ける」ということに気がついてしまい、途端に使うのをやめてしまった。
いや、「正しい使い方を途端にしなくなった」が正しいかもしれない。
上級生になってからは下敷きをうちわの代わりにするか、静電気を起こして髪にパーマをかけるくらいだった。

小学校を卒業して中学に進学すると下敷への扱いの酷さはエスカレートしていく。下敷きの強みだったうちわとしての役割が必要なくなったのだ。
自分の小学校の空調設備は別にそこまで悪いわけでもなかったのだが、教室にはクーラーしかなかった。
夏は涼しく快適に過ごせるが涼しくなるまでに少し時間がかかる。
自分の小学校には扇風機がなく、涼しくなるまでの時間を待つのはハッキリ言って苦痛だった。
そのデメリットを補うために小学校の頃は下敷きを持参していたのだが、中学に入学するとなんと教室に扇風機もクーラーもあるのだ。
なんと素晴らしい!
これで下敷きをうちわとして使うことは無くなったわけだ。

まだまだ下敷きへの扱いの酷さはエスカレートする。
なんとアイツはテストへの出禁を告げられてしまったのだ。
だが完全に使えなくなるというわけではない。
学校側が言うには「テストの際、机に穴などが空いていて筆記が困難とされる場合は下敷きの使用を許可する。」らしい。



そんなことあるのか、、、?


机に穴が空いてるってどういうことなんだ。
異常事態じゃないか。
誰がどう考えても机に対して「穴を掘ってあげよう」とはならないだろう。
ヤンキーでもそんなことはしないのではないのだろうか。頭がおかしすぎる。
つまり、やっと活躍できるかと思ったらテストに出禁を食らったわけだ。
というか出禁を食らわなくとも下敷きなしで綺麗に書くことは全然できるので活躍するもクソもないのかもしれない。

現在中学2年生の私はあともう少しで中学3年生になり、そして高校生になることになっている。
私の中の髪にパーマをかけることのできる玩具という下敷きへの認識は高校生になることで変わるのだろうか、、、

下敷きの逆襲が始まるその時を、私は待ち続ける。


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