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ライターなのに文章書けないから、しゃべってみた



「ブゥ~~~ン」


薄暗いリビングに、
扇風機の風音がひびく。

ノートパソコンを開き、30分が過ぎようか



16インチの白画面を前に

途方に暮れている。


ここリビングは、僕の仕事場である。

僕は、文章で飯を食っている。文章で飯を食っているはずなんだが…

文章が書けず。途方に暮れている


ライターなのに文章書けないの?

と、思われたであろう。


いや、ね。「仕事」なら書ける。

…うん。仕事なら書けるのに、「ブログ」となると、書けなくなる。なぜか。


言い訳かもしれないけど。ブログってほら、自分を出していくもんじゃない。

文章で自己表現するの、すごく苦手。



仕事で書く文章って、「ネタ」が決まってるよね。

誰かの話まとめるとか、書類つくるとか、メールするとか。何書けばいいか、決まってる。

だから、迷わず書けるのよ。

でも、ブログって、「ネタ」が決まってないじゃない。

誰に書いてもいいし、何書いても、どんな風に書いてもいい。何書けばいいか、決まってない。

だから、何をどう書いていいか、分かんなくなる



夏休みの読書感想文じゃないけどさ。何をどう書いていいか分かんなくなるから。

もはや、「ブログ書くことしんどい」、とさえ感じてる。


なら、無理して書かなきゃいいじゃん

って話なんだけど。

なんか、書きたいんだよね。とにかく書きたいの。吐き出さないと、言葉にしないと、なんかモヤッとする。

書きたい気持ちにかられる、っていうか。


あと。

なんか「書かなきゃ!」とも思っちゃうのね。どうにかしなきゃ!!って。

こう…なんていうか…。言葉をひねり出せないと、なんかイラッとする。

「あ”ぁぁぁぁ」って。 

……なりません?


なんで書けないの?

きっと、原因があるはず。と思ったから、どこでつまづくのか、分析してみたのね。


「パソコンの前に座る。キーボードに両手を添える。『さぁ書くぞ!』・・・・・・・・・」


( あ。ここだ。)


秒で、書く手止まってた。


で、こんなこと考えてた。

ちゃんと書かなきゃ
きれいに書かなきゃ
読みやすくしなきゃ
おもしろくしなきゃ

「なきゃ」


考え方のくせ。

これだ。自分で自分に制限かけてた。


じゃ、そのリミッター、外そう

ってなった。

でも、やっぱり書けなかった。

書こうとすると、ちゃんと・きれいに・読みやすく・おもしろくし「なきゃ」と思ってしまい…。どうしても手が止まってしまうの。


もう書くのやめた

書けないんだもん。書くのあきらめた。

「いっそ全部しゃべっちゃえ」

全部。思ってること、考えてること。

吐き出せるなら、伝えられるなら、何でもいいじゃん。別に、「書く」にこだわる必要ないじゃん

そう考えた僕は、スマホを手に取った。

録音アプリ起動。床にすわり。早速、スマホに向かってしゃべってみた

Youtuberか?

って感じのノリだった。語り系の。


「へやのすみ アラフォーひとり かたってる」

みたいな感じで。


恥ずかしかった

でもね。30分で出しきれた。8,000文字。作文用紙20枚。

書くより「早く」、「自然に」吐き出せた


ただ、問題がひとつあった。

人さまに見せられない。

いらない言葉、長ったらしい表現モロモロ。

こういうふうに↓↓↓

録音内容を文字起こしツールで見る。
…見にくい。


食材そろえたけど料理としてお客さまに出せない、といった感じ。

人さまに見せるには、

「編集する」必要があった。


とにかく読みにくかった。

読みやすくしよう。読んでくれる人に伝えたい。わかりやすくしよう。そう決心。


ここから2週間、編集の日々がはじまった

ムダな言葉はひたすらカット。むずかしい表現はできるだけカンタンに。話しの順番かえながら、読む人のこと考え自分語りをお役立ち情報に変換。

イラストで見映えアップ。エクセル・パワポ・画像生成AIも活用。何度も見直し、音読し、スクロールしてブラッシュアップ。

パソコンで編集。スマホでも編集。


気が狂うかと思った。腱鞘炎になった。仕事そっちのけ。けど、誰に何をどう書けばいいのか、しっかり考えられた。


で、できあがったのが、これ。

これ、「病んで会社やめて就職できなくてフリーランスになりました」って話なんだけど。

過去6年分の話。を、ギュッと凝縮

4,105文字。ちょっとした自叙伝を完成させることができた。

で、開催中のコンテストに応募。(#自分で選んでよかったこと)


いい評価もらえるか、わかんない。

けど、言葉にできなかったこと。忘れてたこと。新たに気づけたこと。自分の思考を形にできたからすごく満足してる。


しゃべって編集、すごくラクだった

話まとまってなくても大丈夫。日本語おかしくても大丈夫。

なんでも、どんな形でも。スマホが全部ひろってくれる

途中で止まることなく。なんとか、とりあえず、まずは。一回全部だしきれた。

しゃべった内容を文字起こしたもの

こんな感じで全部だしきれた。

あとは「読みやすく」「わかりやすく」ってことで。読む人のことを考え。どう伝えるか、に力を入れられた


登場人物のひとりである怒鳴る患者さんの様子を画像生成AIで再現してみたり。

好きな話をおりまぜてみたり。

心理学の話

読んでくれる人を想像して。

できるだけ興味を持ってもらえるよう、楽しんでもらえるよう、伝え方を工夫できた。


心に刺さる感じで伝えられたのかな。

読んでくれた人からは長文でコメントが。

いつもはコメントなんてつかないんだけど。

「勇気をいただきました」って。

いえいえ。こちらこそ励まされます。ありがとうございます。


そのノリで。仕事についてもしゃべって編集してみたら。

新たな仕事がつくれちゃったり

フリーライターをやっているので、「自分で考えたこと仕事にできないか」と思ってつくれたのが、コレ↓

こういうのも、いい感じにまとまるようになりました。


いまはもう途方に暮れることなく、こうして新たな文章を書いている。



あぁ、そっか。文章が書けなかったんじゃない。自分を出すことができなかったのか。

そういえば、いつも誰かの顔色を気にしながら生きてたな。

自分を出していいんだ。

飾らないほうがラクにいられる。そんな自分をしっかり見てくれる人もいる。


まぁなんかそれっぽいこと言っときながら、やっぱりついつい人の顔色が気になっちゃうところもあるけど。


少しずつでいい。

これからは、もっと自分を出してこう。

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tagu|webライター
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