〜第1回 チキチキ J1順位予想&ざっくり戦力分析2022〜
さあ、いよいよJリーグ開幕ということで、順位予想やっていきます。今年は冬のW杯のためにどこも過密日程で前倒し開幕のため、選手名鑑が出るのも開幕の3日前。結構ギリギリで仕入れた情報もありますので、例年以上に自信無いです(笑)
そしてそして。我らがジュビロ磐田も3年ぶりに帰って参りました。まずは謙虚に残留。目指せ一桁順位。そのぐらいの気持ちです。それでもJ2で歴代でもトップクラスの91の勝ち点を稼いで帰ってきたので、降格候補とか言われると困るぞ!って自信を持って言いたいと思います。
保険をかけるわけではないですが、私は常々言っております。
順位予想は外すためにある
と。
ちなみに昨年は20クラブ中の4クラブ的中しました。(①川崎、⑩札幌、⑪広島、⑫C大阪)
それでも、皆さんに見せているわけですから下手な予想はできません。本気で当てに行きます!
あっ、タイトルはガキ使リスペクトなので、浜田さんの声と松本さんが隣で「声でかいなー」と嫌な顔をしながら言っているのを想像してお楽しみください。
それでは行きましょう!
順位予想・分析・各クラブ注目選手
とりあえず、基本は各クラブごとに順位予想とざっくりとした分析と注目選手(顔写真)を載せていきます。
優勝候補
優勝候補の範囲に入れられるのは、3位の横浜FMまでかなと見る。
やはり、本命は川崎になる。3連覇もかかっている。私的にはACLを本気で狙ってほしいと思っていますが。
包囲網はどこのチームも敷いてきて、昨年の天皇杯の大分や、スーパーカップの浦和などが対策を見せて倒していることも他のクラブは参考にする。それでも、中盤のタレントの豊富さは誰が出ても強い。今年もその包囲網を跳ね返せる分厚いチームを作ってくることは間違いないだろう。
不安要素があるとしたら、昨年は田中碧、三笘をシーズン途中で抜かれ、オフにも旗手怜央が抜かれた。いくら中盤に人材が豊富とはいえ、この三人は多く試合に出ていたので、ちょっとずつ影響が出てきたところもあるかなと。そこに手間取るのであれば、他のクラブにチャンスが行かないこともない。
2位予想の浦和は「3ヵ年計画」の3年目。いよいよ本気で優勝を目指すときが来たことは、補強を見れば明らか。最近は代表選手というよりかは、J2の実力者を引き抜いていく浦和の補強スタイルは好印象。そして長年徳島でロドリゲスサッカーの中心にいた岩尾憲の獲得が浦和にどのようなものをもたらすのか注目。
個人的には、かつてユースに所属していた浦和に帰還した松尾佑介(横浜FC)と、水戸から加入した松崎快のテクニックとスピードのあるドリブラーコンビにも期待している。
3位予想の横浜FMは、圧倒的な攻撃スタイルは不変だ。得点王の前田大然が抜けたが、アンデルソン・ロペスや西村拓真といった実力者を補強した攻撃陣、チアゴ・マルチンスの穴埋めにエドゥアルドなど、抜け目のない補強を実現。さらにレンタル先の町田から帰還した吉尾海夏がJ2で見せた違いをマリノスでも見せられるかも注目している。十分に優勝争いに絡める力強さがあるだろう。
上位期待クラブ
鹿島は24.45歳という非常に若い平均年齢と、初のヨーロッパ系監督で挑むという変革の年に。ここで上位・優勝争いに絡むことができれば再びの黄金期も夢ではない。帰還した鈴木優磨は40番を背負う。常勝軍団と言われ、タイトルを知る選手も少なくなった中で、チームを引っ張れる存在になりたい。
名古屋は長谷川健太監督が就任し、昨シーズンの堅守にどのようなエッセンスを加えるのか注目。もともとFC東京で堅守速攻は見せていただけに、さほど構築に手間取ることはなさそう。特に中盤で新たに獲得したレオ・シルバと稲垣祥のボランチコンビはなかなかの脅威となりそうだ。
神戸の昨シーズンの3位躍進はいい意味で驚きだった。今年も大迫勇也・武藤嘉紀の2トップは脅威となるだろう。扇原貴宏・汰木康也と実力者を加え、アンドレス・イニエスタも健在の中盤がACLに向け層が厚くなった。最終ラインは不動のレギュラー菊池流帆の相棒が若干不安が残る。昨シーズン不動だったフェルマーレンの穴に槙野智章を獲得したが、そこのポジションに早めに定着する選手が現れてほしい。
C大阪は伸びしろの大きそうな選手の補強が面白い。毎熊晟矢(長崎)、山中亮輔(浦和)、中原輝(山形)、鈴木徳真(徳島)、上門知樹(岡山)といった的確かつ特にJ2で光った選手を多めに迎え入れた補強を実現させた。流出で瀬古歩夢、坂元達裕といった主力を海外に引き抜かれたのは割と痛手ではあるため、この中の何人成功するかによってが上位進出のカギとなりそうだが、成功する可能性が大きそうなのでこの順位予想にした。
さらに、昨シーズン大きな成長を見せた西尾隆矢の相棒にはマテイ・ヨニッチが久々の復帰。最後の最後に願ってもない移籍を実現させたのは大きい。
FC東京は経営陣、監督ともに新たなスタートを切るシーズンに。補強を見ていくと弱点だったGKにスウォビィク(仙台)、助っ人の負担を減らせる山下(鳥栖)、CBとボランチをこなせる木本(名古屋)などピンポイント補強を実現した。さらには超高校級の新人松木玖生(青森山田高)がどのくらいポジション争いに割って入れるのかは大きな注目点である。
新監督のアルベル監督は「ポジショナルプレー」をベースに掲げる。このクラブの伝統として「堅守速攻」の時は割と躍進するが、それ以外のときは割と苦戦する印象がある。それでも、新潟の監督時代はシーズン序盤での戦術の落とし込みは上手かった印象があるので、早めの浸透で上位を伺いたい。
注目クラブ
注目クラブはあえて「昇格組」の2クラブを挙げたい。
昨年J2優勝の磐田は11位に予想したが、J2を勝ち点91という圧倒的な数字で勝ち抜いたこともあり、1桁順位に入れるポテンシャルは十分。補強もルキアンという大エースを福岡に引き抜かれたものの、各ポジションに的確に補強を施した。
J2を席巻し、鈴木政一前監督が築き上げたJ1でも戦えるサッカースタイルの「人とボールが動くサッカー」に、新たに甲府から監督に就任した伊藤彰新監督が「ポジショナルプレー」をどのように浸透させるのかが見どころだ。
課題は1トップの人選。昨シーズンは基本ベンチからのスタートだったファビアン・ゴンザレス、浦和からレンタルで加わりかつての輝きを取り戻したい杉本健勇、横浜FCから加わったスピードに強みを持つジャーメイン良などが候補だが、いずれもルキアンほどの決定力はない。最低限、過去の川又堅碁(現千葉)のような2桁ゴールに近づく結果を出せる1トップの選手の固定が残留・上位進出には求められそうだ。
そしてJ2で2位の京都も面白い存在になり得る。曹貴裁監督が作り上げた運動量豊富なサッカーがJ1クラブをどのくらい苦しめるかは期待したい。補強は京都がJ2で対戦した選手でやられた選手や、湘南時代に指導した選手など充実している。既存戦力でも、福岡慎平、川崎颯太などの若手がどのくらいやれるのかはかなり気になるところではあるし、ピーター・ウタカの決定力も健在だ。久々のJ1で2桁ゴールは最低ノルマとなる。
中位は固そうなクラブ
9位予想のG大阪は片野坂監督を新監督に迎え、昨シーズンの低空飛行からの巻き返しを図る。個人的にはかつての攻撃サッカーを取り戻してほしいし、片野坂監督のサッカーならその再生は可能だと信じている。
とはいえ、「遠藤保仁退団後」のガンバのサッカーはカウンタースタイルが主となった中で、180度異なるサッカーを行うことになる。スタイルの構築に手間取ると昨シーズン同様下位をさまようことになる不安はある。新加入選手での期待は岡山のレンタルを経て清水から加わった石毛秀樹。岡山で再生されたかつての天才は、ガンバを再び高みへ導けるか。
10位予想の札幌はチャナティッブという大きな戦力を失った。同じプレースタイルのような代わりはいないが、小柏剛、金子拓郎といった技術のある選手が昨年大きく成長したのは大きい。
そして、ペトロヴィッチ監督の戦術を知り尽くす興梠慎三が加わり、技術のあるガブリエル・シャビエルも名古屋から加わった。若手の成長は著しくともチームとしての層は厚くないため、これらのベテランの活躍なくして上位はない。
12位予想の清水は昨シーズンの大幅入れ替えでの不振の反省を踏まえ、流出を最小限に抑えつつ、岸本武流(徳島)、白崎凌兵(鹿島)、神谷優太(柏)らのピンポイント補強を行いチーム力のアップに成功。そして降格しながらも、北九州で絶対的な主力に成長した高橋大悟が帰還し、中盤のポジション争いは激戦に。
そして、2年連続で途中就任で残留に導いた平岡宏章監督が今季は頭から指揮を執る。30周年の特別なシーズンに年間通して上位をキープしたいところだ。
昨シーズン、降格候補と言われた中で一気に8位と大躍進でクラブ最高順位を更新した福岡。オフのJ2得点王・ルキアン(磐田)の補強は大いにファンを驚かせた。磐田で築き上げた中盤との関係を福岡でも周りに理解させ、得点を量産したいところ。
中盤は主将・前寛之の存在感がJ2時代から際立つ。サイドにはドリブラー・田中達也を補強し底上げを図った。
課題は右SBで、プレースキックで何度も勝利に導いたエミル・サロモンソンの穴埋めになるだろう。横浜FCから前嶋祥太を獲得したが、多くのタスクを担っていた前任者にどれだけ追いつけるか。
残留争いに巻き込まれそうなクラブ
広島は例年になく静かなオフを過ごした印象。流出も少ないが、補強も少なかった。それが吉と出るか凶と出るかは大きな賭けだが、不安要素のほうが大きく感じられる。
というのも、昨シーズンの終盤の調子が良くなく、長年指揮を取った城福監督が辞任。今シーズンはスキッペ新監督が指揮を執るが、来日が未定のまま。昨シーズンの徳島のような戦術浸透の遅れは避けられないだろう。
それでも個の選手の質は高い。個人的には昨シーズンまで愛媛でプレーし、強烈な左足を持つ川村拓夢のレンタル復帰は大きなニュース。J1でも大きく飛躍してほしい選手の一人だ。
湘南は今季の目標を5位以内と高く設定し、補強も例年のような流出を少なく留めたのは、その目標への本気度が伺えた。加入したのは久々に復帰となった永木亮太(鹿島)、柏で主力を張り続けた瀬川祐輔など実力者も多い。昨年久々に復帰した杉岡大暉のレンタル延長に成功したことも大きいだろう。
それでも残留争いに予想したのは、前線の決定力不足解消の補強や底上げが昨年からできていないこと。ウェリントンは健在だが、もう1枚、2枚と点が取れる選手がいなければ厳しそう。才能は溢れているので、年齢にとらわれず、有望な若手選手を抜擢するのも一つの手かもしれない。
選手の流出が例年以上だった鳥栖。今までは金明輝監督の手腕と最近著しい成長を見せるユースからの昇格組などで下位予想をことごとく覆してきた。
とはいえ、今年は監督交代やレギュラークラスをほぼ持って行かれたこと、さらに契約延長が発表され、キャンプには合流していた主将エドゥアルドを電撃移籍で持って行かれたことによる動揺もありそう。
新任の川井健太監督のサッカーは愛媛時代は非常に内容は面白く、鳥栖向きなサッカーはしていると思うが、愛媛のときは結果がついてこなかった。鳥栖ではそこを改善できるか。個人的には成功してほしい監督。
補強に関しては、徳島から垣田裕暉・宮代大聖と若い2トップごと獲得に成功したことや、大卒ルーキーを6人獲得した。これらの戦力の成長が例年通りの躍進のカギとなるだろう。また、福田晃斗(新潟)、藤田直之(C大阪)といった過去在籍組には若いチームの精神的支柱としても期待したい。
選手の流出が多かったという意味では、柏も同じだ。特に長年主力を張ってきたクリスティアーノや瀬川祐輔の流出は大きな痛手だ。それなりの補強はできたが、層は決して厚くない。ネルシーニョ監督の路線は継続となったが、昨シーズンは15位と苦しみ、正念場のシーズンとなりそうだ。
新戦力ではやはり神戸から加入のドウグラスに新エースの期待がかかる。決定力は誰もが認めるところ。年間通してプレーすること、2桁ゴールは最低ノルマとなる。
清水から加入の地元千葉出身で高校も流通経済大柏高校出身の中村慶太も面白い存在だ。テクニックのあるドリブルやプレースキック、複数ポジションもこなせる。清水では不完全燃焼だったが、年間通して働ければ大きな戦力になる。
鳥栖から加わった小屋松知哉は左サイドを任されそう。こちらも豊富な運動量、スピード、万能ぶりと器用な選手であり、層の薄いチームに一役買いそうだ。
いかがでしたか?読んでいるクラブのサポーターさんはなんでこんな下なの?とか思う方も多いと思います。それでいいんです。私も静岡2つが他の雑誌や解説者に下位に予想されているの見るとカチンときてますから(笑)。でもそれこそが順位予想の醍醐味だと思いますし、じゃんじゃん意見が出て盛り上がることはとても楽しいので。シーズンオフに大外ししたら大いに笑ってやってください。
J2編もお楽しみに!