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20代。ちょっとのめりこんだ不倫の話 その1

私の20代といえば…
前夫の借金返済、そして不倫に明け暮れていたような気がします。

2000年代。
携帯電話が普及し、「Eメール」は生活に欠かせないものとなりました。

電話をしなくても、留守電にメッセージを録音しなくても、メッセージのやりとりをすることができる。
これは、当時は画期的だったと思います。

そう、不倫のアイテムとしては、最強のツールだったのです。

そんな、2000年代はじめごろ。
私が27歳の時の話です。

「今〇〇で飲んでるから、ちょっと出ておいでよ」

と、前夫から電話がかかってきました。

事情があって、前夫とは別居婚でしたが、仲は良かったです。
お互い、実家に住んでいました。

当時は子供が小さかったので、夜に出歩くことはありませんでした。

しかし…

「今、タクヤとスナックで飲んでるねん。タクヤの友達もいて、そいつがめっちゃ歌うまいから。ちょっとおいでよ」

と、前夫は誘ってきました。
タクヤくんは、私もよく知っていました。
何度か、前夫も一緒に飲んだことがありました。

仕方なく、私は母に息子のことを頼み、出かけました。

スナックに到着すると、前夫、タクヤくん、そしてタクヤくんの友達であろう男性と、その奥さんらしい女性がいました。

タクヤくんの友達は、カズキ、と名乗りました。
私より3歳上で、当時30歳でした。
漁師をしているとかで、よく日焼けした顔が印象的でした。

カズキくんの奥さんは、リカさんといいました。
美人とは言い難い人でしたが、非常に明るく、場を和ませてくれる人でした。

カズキくんは、とても陽気な人でした。
イケメン風味(だがイケメンではない)で、笑うとちらりと覗く八重歯がチャームポイント。

この日をきっかけに、前夫、タクヤくん、カズキくん、リカさん、そして私の付き合いが始まりました。

カズキくんの自宅は、庭付きの一軒家でした。
休みになると、みんなそこに集まってバーベキューをすることが多くなりました。

息子を連れていったこともあります。
カズキくんには3人の子供がいて、私の息子とも仲良く遊んでくれたのです。

集まってお酒を飲んで、夜遅くなる時は、みんなで雑魚寝をしました。
この時は夏だったので、キャンプ気分を楽しんでいたのです。

そして、いつものようにバーベキューを楽しんで、雑魚寝をしていた夜…。
夜中、ふと目が覚めると、カズキくんが私の隣にいました。

そして、私の体を抱き寄せたのです。

「えっ…」

私はびっくりしました。

「しっ」

カズキくんは、私の唇を自分のそれでふさぎました。

私は驚きましたが、この時はもう27歳です。
騒ぎ立てるようなことは、しませんでした。

少し、ドキドキしました。
リカさんも、同じ部屋で寝ていたはずです。

なのに…

カズキくんは、それ以上のことはしませんでした。
私の耳元でささやくように、

「スキやったねん。ずっと」

と言いました。

そして体を離し、何事もなかったかのように、リカさんの隣へと戻ったのです。

これは…
ちょっとヤバイかも。

ツヨシ以来の背徳感に、私は少しだけワクワクしてしまいました。

(続く)

最初の不倫(?)、ツヨシの話はこちら↓





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