敬う
これは中国の山奥にかつて存在していたある部族の話である。
彼らは約150人ほどのコミュニティを形成していた。猪をはじめとする獣をタンパク源とし、農作物の栽培も行っていた。特徴的なのは樹皮を煮炊きした汁で作る粥。生活環境の一部を身体に取り入れることで、精神的エネルギーを循環させることが出来るという考えだ。
この部族には、さらに特筆すべき興味深い文化がある。
こちらをご覧いただきたい。
一体何に見えるだろうか。
これは"潰れた椎茸"の木彫りである。
古来より彼らの間では「椎茸の潰れる処に獣あり。獣あるところに潰れた椎茸あり。」という諺が言い伝えられている。そこでこのように潰れた椎茸の木像を造り、大猟を祈願したのだという。
自然を取り込み、自然に学び、自然を敬う。彼らの生活にはそのような姿勢を感じる。
本質的な自然との向き合い方に悩む現代の我々は、一体、椎茸木像から何を学ぶか。
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