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初秋の三瓶東の原〜西の原へ


三瓶東の原でリフトに乗る


日曜日は夫のバイクに乗せてもらって、隣の大田市方面に出かけました。
初めの計画では、三瓶東の原で観光リフトに乗って、山裾に広がるススキを見に行こう!

お昼は名物"穴子丼"を食べて帰る…

予定でした。
ところが…

かつてはスキー場として賑わった

三瓶東の原は数年前まで冬はスキー場でした。
県内や隣接する広島県から、1980年代には二十万人ものスキー客が訪れていたそうです。
子どもたちがまだ小さかった1990年代の終わり頃に家族で行った時は、けっこう賑わっていました。
年々降雪量が減り、スキー人口が激減したのもあり、2009年を以って休業しました。

現在の東の原


リフトの名残

そのあとも二人乗りのリフト一機は残されて、観光客や登山客に利用されています。

リフトを下る


この初秋から秋深まるころの東の原のリフトから眺める、山裾に広がるススキの群生は格別なのです。
スキー場を営業していた頃は、秋が深まるとすでに刈られたあとで、休日とのタイミングがなかなか合いませんでした。

スキー場が休業になってからは、山肌に草や低木が育ってしまい一面のススキの原という風景は見られなくなりました。

ススキの群生

リフトの終点は登山道の入り口になっています。

大平山からの展望

三瓶山縦走の思い出

昨年の五月に、このリフトで大平山まで登り、三瓶山を縦走しました。

2021年5月三瓶山縦走

高さのある、男三瓶、女三瓶はなだらかで歩きやすいです。
意外にも、それより小さく低い子三瓶、孫三瓶が急斜面で登山道も野趣に富み手応えがありました。
また機会を見て登りたいです。


孫三瓶山頂

石見ワイナリー

西の原には石見ワイナリーがあります。

島根県の中央に位置する三瓶山。そのふもとに日本唯一の国立公園内醸造所・石見ワイナリーがある。4.2ヘクタールに広がる農園でメルローやシャルドネ、山ブドウなどの品種を栽培。赤・白・ロゼやオレンジワインに加え、果実酒なども造っている。

石見ワイナリー株式会社

公式サイトはこちら

バイクで来たので試飲も持ち帰りもできませんでしたが、わいんのソフトクリームを食べました。
ほんのり淡い葡萄色で、すっきりとした甘さの爽やかなソフトクリームです。

三瓶山付近は車、もしくはバイクで一時間ちょっとで来ることができるので、ちょくちょく来ています。

ススキの群生がいまひとつ盛り上がりに欠けたので、行き先を急遽変更して、石見銀山に向かいました。
三瓶東の原からは三十分とかかりません。

浮き布池に立ち寄る

途中で、西の原を経由して浮布池に立ち寄りました。


懐かしいスワンのボート

ここも子どもたちが小さい頃に訪れ、ボートに乗りました。
池の周りにかなり老朽化した建物がありました。
かつて、(昭和四〇年代から七〇年代頃でしょうか、夫が子どもの頃親と共に遊びに来たというので)食堂兼休憩所であった建物の内部には、当時のボードゲームのような遊戯物や今で言うガチャポンのようなものが古びて置き去りにされていました。
今回その建物はすでに取り壊され更地になっていました。
残念!

邇幣姫神社の鳥居

何度も来たことのある池ですが、今回はじめてその伝説を知りました。

三瓶山の噴火で堰き止められてできた湖で、むかし池の原の長者の娘、にべ姫が美しい若者の後を追いこの池に身を投げた。若者は池に棲む大蛇であった。
姫の着てゐた衣が水面から浮きあがるかのやうに
湖水が白く見え、浮布の池の名となった。

浮き布池ものがたりより

過去からつながる今を旅する


最近は夫とふたり、かつて訪れたところを巡ることが増えました。
若い時には、また来ることができる、いつでも来れる、と思っているものですが、意外に再び訪れる機会というのはないものです。

不思議なことに、年を経て見る風景、感じ方、関心は若い頃と異なり、新たな発見もあります。
そしてもちろん、あの時こんなことがあったね、あの子がこんなことをしたよね、という思い出を二人で語り合えるのは癒しであり、悦びでもあるのです。

初秋(と言っても、最高気温三十度近くの暑い日でした!)の一日旅後半、
銀山ロードと龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)坑道を歩くに続きます。








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