Lazing on a Sunday afternoon.
土曜日。暑いくらいの好天でした。
午前中、北側の庭に植えてある柿の実を採りました。
今年は生り年だそうで、どこもたわわの枝ぶりのようです。
実を付けたままにしているとカラスがやってきて突くので、手の届くところの、熟しかけたのから収穫します。
完熟まで待つと、アリやよくわからない小さな虫に先に食べられてしまうからです。
スーパーの野菜売り場にも、ウチの1.5倍くらいのツヤツヤした柿がパック詰で並んでいます。
市内には柿の産地があり甘柿だけでなく、渋柿を栽培して吊るして干して作る「吊るし柿」は特産品です。
ウチの柿は肥料もやらない代わりに消毒もしないので、夏ごろには葉の裏にガの幼虫が集っていて、不用意に触れると腫れることがあるので要注意です。
取った柿は夫が会社に持って行ったり、友人、知人や夫の実家、向かい側に住んでいる夫の叔父さんに食べていただきます。
柿の収穫が済んでから、ジグソーでさつきを刈り込みました。
私は門の前の植栽の柘植や、生垣のカイヅカブキの一部を強剪定して台無しにした過去があるので、庭木の手入れはあまり気が進まないのですが、ジグソーはけっこう楽しいので好きです。
汗だくでやっていると、昨日から空き家になった隣家のカーポートに車が入ってきました。
ジグソーを操る手を止めて塀ごしに首を伸ばし、来客が車から降りるのを認めて、すかさず
「今度こちらにお住まいになる方ですか?」
と、話しかけました。
流石にそんなに早く売れるはずもないのは承知ですが、なんでもいいから話しかけて、情報を引き出そうという算段です。
お客は買い手の不動産屋でした。
太い幅のギンガムチェックのシャツにブルージーンズという出立ちの、グレーヘアがとてもよく似合うナイスな同世代は、不動産屋のイメージを覆しました。
あれこれ聞き出し、売値も知ることができました。丁寧に作られた家であること、使いやすい間取りであることは、私の読みと同じだったので、気分がよかったです。
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午後からは三日前に人生初の入院をした義母の見舞いに行きました。
といっても、病棟の待合で電話越しに看護師から容体を聞けるだけと聞いていたのでそのつもりでした。
行ってみると、タブレットで面会ができました。
お義姉さんによると、義母は薬嫌いの病院嫌いで、数えるほどしか医者に罹ったことがないそうです。
そんな人が齢95で初入院、病院のベッドで眠ることができるのか?肉や乳製品が食べられないのに、あの病院食を受け付けるのか⁇
そんな心配はまったく無用で、想像したより、というより、予想外に飄々と、にこやかなので、面食らって拍子抜けして、それから嬉しくなりました。
夫が入院した時と同じ顔してる…
タブレットの中の義母を見て、夫は母親似だと改めて思いました。
夫は主治医や看護師さんに大人気の優等生患者でした。
出された食事を当たり前に食べ、服薬の時間は正確に、検査と言われれば五分前に到着し、運動のため最上階から一階の売店まで、階段を使って毎朝新聞を買いに行き、その新聞を隅々まで読み、テレビを視たり窓の外を眺めたりして、淡々と一日を過ごしていました。
あの、環境にするっと適応してしまう柔軟さは母親譲りだったのか…
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病院の近くのモールの中に出店しているセレクトショップが、最大70%引きの大バーゲンをするというDMが届いていたので帰りにのぞいてみました。
冬の終わりに"ときめかない服"を処分したので、冗談ではなく着る物がありません。
この間法事で上京したときは、買い物をする時間が取れませんでした。
羽田の搭乗待合室内の伊勢丹で、夫へのお土産にハニーマスタード色のトレーナーのような被り物を買っただけでした。
夫は箪笥に入れておけば二十年近く着てるので、少々値が張っても減価償却できるのです。
70%〜50%引きのデッドストックバーゲンでしょうか、合計八点のお買い上げ。
これでしばらくは着るものに困らずに済みそうです。
帰宅してから日が暮れるまで、さっきの刈り込みの続きをやりました。
ジグソーのネジが外れて動かなくなったので、あとは鋏で根元のあたりを切りました。
晩酌のアテは、昨日仕込んでおいた鯛の昆布締め、まったりと舌にとろけました。
身体を使い、ほどよく疲れた一日でした。
※柿の葉の画像はt.kobaさんよりお借りしています。ありがとうございます♪