見出し画像

身体が変わった

日曜日に高原の農場に出かけて花の苗を買った。
何年ぶりだろうか…
下手の横好きとはまさしく私の園芸好みで、謙遜ではなく植物を育てるのが下手だ。
にも関わらず、花や木を植えては枯らす。
枯らしては買ってくるので、夫から禁止を言い渡されたほどなのだ。

日曜日は素晴らしい景観にはしゃいで、売店で花苗を睨め回している私に、何も言えなかったに違いない。

それが3日経っても一向に植え付ける気配がないのにとうとう業を煮やしたらしく、今朝出がけにおっしゃった。

「花、植えないと枯れてしまうで?また…」

また、は余計じゃ!

こうるさい夫だが、言わないとやらない、言われれば反抗的な態度を取りつつもやる妻なのだから仕方がない。

午前中仕事なので、とりあえず鉢を用意して、鉢底石を敷いて用土を入れた。
あとでゆっくり植栽レイアウトを考える。

園芸にのめり込んでいた頃は、こんな余裕がなかった。
たくさん植えて、早く結果が見たくてはやる気持ちが耳の後ろあたりまで迫り上がって肩に力が入っていた。
のぼせる、というやつである。
朝から暮れるまで庭にいて、首の後ろとサンダル履きの足指が陽に焼けて黒くなった。

思えばそれが敗因だったのかもなあ…
準備だけして、作戦を練り直す、少し間を置いて考える、余裕なのか遅滞なのか、今となればいっぺんにはできない。
気力も体力も衰えたけれど、それ故に落ち着いて取り組むことができるようになった。
歳をとるのも悪くないね。

それともう一つ、気づいたことがある。
体力は落ちたが、花の苗を植える体勢が、以前より楽になっていること。
蹲踞そんきょの姿勢はきつかった。
腹と腰が圧迫されて、膝を折り曲げているので脚も痺れて、作業が済むとどっと疲れた。

今朝は一時間半それをしても、まったく疲れを感じなかった。

この5〜6年の間に太極拳やヨガを習ったり2年前からウォーキングを始めて継続している。
目に見える変化は及ぼしてはいないが、身体は以前よりしなやかに柔らかくなっているのかもしれない。
あくまで自分比だけれど。

ゆったりとした気持ちで育てれば花も綺麗に咲くのだろうか。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?