詩作の試作 改造詩人壱号
部屋を染める夕陽が死ねというので 外套を羽織って街に出た
ビルの向こうで空が燃えているのに お前はコンクリートに夢中だな
ショーケースのダイヤは不機嫌 だからみんな欲しがる
全てをぶち壊したくて路地裏に入ると
ポリバケツの中で 神様が小銭を数えていた
ミスター・グリーンピースが脚光を浴びているが
あの日落としたアレはまだ見つからない
月が隠れて嫌だというから 安いストーブに火を入れた
蛍光灯のハレーションに目をやられ 俺はときどき惨めになる
ショーケースのダイヤは不機嫌 それが俺の気に障る
あいつを殺したくてテレビをつけると
液晶画面で ヴィーナスが首輪を欲しがっていた
ミセス・キャンディが引っ張りだこだが
あの日なくしたアレはまだ見つからない
ピンク・ダズルを飲み干して 今日をなかったことにしたい
ナイフはこんなに光ってるのに
世界はまだ終わらない
ナイフはこんなに光ってるのに
世界はまだ終わらない