改造詩人捌号「araignée à l'intérieur de reve」
蜘蛛になって お前の夢に入りたい
木張りの床に金縁のソファ
その上に横たわるお前は オルゴォルの螺子を回している
蝋燭の灯が ガラスのユニコーンを照らす
天井には金の星々が輝き
その宇宙の片隅で 俺は糸を吐いている
お前が使うには大きすぎるテェブルの上
紅茶が湯気を立てている 誰がいつ淹れたのか お前が知ることはない
宝箱には
ブリキの機関車 ピエロのマリオネット
プラスチックの宝石 おもちゃのティアラ
それはお前が思い出したときだけそこにある
この部屋には 何でもあって 何もない
テェブルに置かれたオルゴォルが慎ましく音色を奏でる
その曲の名は Le rêve ne se termine jamais
そのメロディを聞きながら お前は 夢の中で夢を見る
お前の夢の中で 俺は糸を吐き続ける