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必要なのは、走り続けることじゃない。走り始め続けることだ。


竹原ピストルを崇拝しています。

20年くらいファンで、野狐禅のファーストアルバムからもっています。

野狐禅のときもソロになってからも、当然ライブには何度も足を運んでいます。

お客さんがいちばん少なかったときは20人くらいでしょうか。

場末の居酒屋の座敷でした。

その状態から数年後、彼は紅白歌合戦に出場するまでになります。

ただ、なにも変わらない。

20人相手に居酒屋で歌っていたあの姿と、

数千人を超えるNHKホールで歌っている姿はまるで同じでした。


そんな揺るがない男、竹原ピストル(野狐禅)の歌詞はとにかく素晴らしく、

仮に歌うたいでなくとも、詩人と名乗っても差し支えはありません。

事実、歌詞カードは詩集としても極めて優れた作品です。

いくらでも大好きな歌詞はありますが、今回はその中からひとつ紹介します。

何度でも立ち止まって また何度でも走り始めればいい 必要なのは走り続けることじゃない 走り始め続けることだ (オールドルーキー)


この歌詞に、何度も勇気づけられました。

だれしも、走り続けられるわけがない。

「継続は力なり」とか「習慣こそすべて」みたな男前なことばに押され、走り続けたいと心に刻むものの、ときには足を止めてしまうことだって必ずあります。

そんなときに、再び走り始めることができるか。

何度でも、走り始め続けられるか。

立ち止まったことは悪いことじゃない。

もう1回、走り始めよう。

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