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トラウマ (歌うこと編)④

さて、いよいよ(笑)
トラウマ、歌うこと編最終回です(笑)

結局、

『クン』

の恐怖に耐え切れず、
お兄ちゃんに電話をして
症状を伝えると


『そんなもんや』


との事で(笑)
気を取り直して再チャレンジ

爆発しそうになる気持ちを抑えながら
スイッチオン

すると…、

お兄ちゃんの家で聴いた
同じ音楽がテープレコーダーから
聴こえてきました✨

安堵感が幸福感を
更に高めてくれるのを感じながら
その音楽に聴き入りました。


と、まぁこんなにもドキドキした
初体験ではありましたが
そこは小学生、
使う内に扱いにも慣れて
操作もぞんざいになって行くのです。

そんなある日の学校帰り、
今日もテープを聴こうかと
ろくにテープレコーダーも見ず
慣れた手つきでスイッチオン。

そしていつもの
ご機嫌みゆきサウンドが流れて…、


『…、』


こない。


あれ?
確かに再生押したはずなのに?
ボリューム下げてたかな?

と、そこで初めて
テープレコーダーを振り返る…、


と!!!

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起爆ボタンもスイッチオン!!!


あまりの事態に状況が飲み込めず
一呼吸おいてからお兄ちゃんの


『爆発…、

      するんや』


がよみがえる!


ようやく事態を飲み込んだと同時に
口から心臓出しながら

『爆発、するーーーツツツ!!!』

声になっていたかもわからないくらいの
雄叫びを上げて床を這いながら逃げました。

床に伏せ、頭を抱え込む。
まるでマンガみたいな状況。

そして

『沈黙…、』


『…。』


恐る恐るテープレコーダーを振り返ると、

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いつもの愛らしい表情で
こっちを見ていました。

『不発…、か?』

今なら助かるかも?!と
頭を下げながら
テープレコーダーに近付き
慎重に停止ボタンを

ガチャッ!

と、停止。
これにもひとしきり驚きつつも
事なきを得たことに安堵するのでした。

あ、説明することは無いと思いますが
もちろん爆発する訳もなく(笑)

落ち着いてから
冷静に考えてみました。

ボリュームは上がってる。
テープは回っていた。

本来ならここで

『このテープは五秒後に消滅する』

が流れるはず、
なのに流れなかった。

白煙も無し。

うーん、

怖いけど聴いてみよう。

テープを巻き戻し
起爆しないよう再生ボタンを
オン。

すると、

鬼さんこち…グワチャ…、

シーン

ガサガサ

ガタガタ

ゴン

…、


『爆発、するーーーツツツ!!!』


ガシャン
バタバタ
ドタバタ
ガサガサ

シーン

…、

カサカサ

シュワッ、

グワチャれも悪くはないのにぃ〜

『…、なんだこれ?』

ま、まさか?!


これが!


そうなんです!
ここで小学生のみのる少年は
気付いたのです!

そう!


『録音』


に!


もちろん
賢明な皆さんはおわかりかと思いますが、
小学生のぼくにお兄ちゃんが
大切なテープが消えないように

爆発する、

と言う表現で
録音ボタンを押さないように
注意してくれてたんです(笑)

それならツメ折っといてくれよぉ。
心折れるわぁ💦


さて、録音に気付いてからは
もう居ても立っても居られず
父親や母親を呼んで
家族会議を始めました!


「これ、録音できんねんで!」

「ほんまか?!」

「うん、さっき出来てん!」


「ほんならお前何か歌ってみぃ。」


「えっ?」


この時に

『お前も歌えや』

の嫌悪感がすでに芽生えたんですね(笑)


何を歌おう…、
迷った末に音楽の教科書を取り出し
歌った歌が

『春の小川』

選曲がキュート(笑)

小学生らしく、
両手で教科書持ってキオツケして
準備オッケー!

父親が
再生ボタンと赤いボタンを同時に
ガチャりと押す。

少しビクッとなりながらも
歌い出すみのるくん


「は〜あ〜る〜の〜

     お〜が〜わ〜わ〜…、」

そして、家族からの拍手(笑)

停止ボタンを押し
録音完了。

「これで録音出来てるのか?」

「そやで!」

自慢げにテープを巻き戻し

「行くで…」

家族全員でテープレコーダーを囲み
再生ボタンをオン!


グワチャ

シーン

「は〜あ〜る〜の〜

     お〜が〜わ〜わ〜…、」


『…、』

『え?!』


『何これ?!』


『誰?』


紛れもなくさっきの光景が
録音となって流れているにもかかわらず
想像だにしなかった
変な声と下手くそな歌に驚愕し
その場から急いで逃げ出しました💦

自分の部屋に駆け込み
布団を頭からかぶって
うずくまりました💦

それでも聞こえて来る
その気持ち悪い声に
耳を塞いで

『ああああ』

そう唱えながら


『もう一生歌は歌わない!』


そう心に誓ったのです。


と、まぁ、
引っ張った割には
想像通りの展開だったと思います(笑)

でも、この体験が
40歳をこえるまで頑なに
歌うことを拒む
トラウマになった事は
間違いありません。

小学生にはめんどくさくても
真実を教えましょう(笑)

長編、長らくお付き合い
ありがとうございました(笑)

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