メディカルAI人材育成とは
昔の話ですが、2022年6月のメディカルAI学会に参加して少し思ったことがあったので備忘録的に(というかこのnoteをその時に作ったのを思い出した)。
人材育成シンポジウムのセッションでも質問しましたが、メディカルAI人材育成というのが何を目指しているのか、というのは自分も悩んでいます。
何となくですが、メディカルAI人材と聞いて世間が求める人材はAIで医療にブレイクスルーを起こせるような人材育成を目指しているように感じることが多いです。欧米や中韓台、インドやイスラエルに先行されているAI領域において日本が追い付いて追い越すための。でもそれはAI人材というよりももっと違う所・マインドにあるんじゃないかと思うところもあり。
最初はとにかくデータを触ってみて、AIアルゴリズムで解析してみて、という点からスタートすることには何の異論もありません。でも、既存のデータに対して既存のパッケージを用いて分析するデータアナリストを目指すのか、それとも違うのか、というところを考えた時に、今あちこちで設立されているAI関連学科が目指す人材がメディカルAI人材なのかと言われると悩ましい。
結局のところ、正しく問いを立てて、覚悟を決めて突き進める人材をサポートする環境を探しているのではないかなと思います。
1. 現場の泥臭い交渉を進めてオリジナルのデータを集める人
2. 出来上がったアルゴリズムやアプリを真に社会実装しスケールさせる人
3. 得られた知見と基礎研究とを繋げ疾患メカニズムの探索や治療薬開発を行う人
4. 既存の手法を発展させ、更なる洗練された研究手法・AIを生み出す人
僕が思うに、人材育成において本当にイノベイティブな人はそもそもが教育の必要がない人が多い。