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音楽は記憶の索引
人間の記憶っていうのは不思議なもので余計な情報を付加して
無駄に情報量を増やした方が記憶しやすいという特性がありますよね。
「はじめまして。中山と申します。」と自己紹介だけされた人を
後々まで記憶する事はとても困難ですが
赤いクルマから赤いコートを着て赤いヴィオラケースを持って現れて
「どーも!ブレイクダンスをやっているヴィオラ奏者の中山でーす!」
と自己紹介された人の事はなかなか忘れる事が出来ないと思うんですよ。
この記憶に付加する余計な情報が記憶の索引になるんですね。
先程の例では見た目に多くの付加情報を足していますが
視覚、味覚、触覚、嗅覚、聴覚の全ての五感情報が記憶の索引になります。
特に音楽は聴覚を通して強烈な記憶の索引になります。
夏場の蝉の鳴き声で夏の記憶が呼び覚まされる事が有ると思いますが
このようなただの生活ノイズよりも
音楽には膨大な付加情報が付与されているので効果は絶大です。
10代の頃に友人と聴いた曲とかが偶然流れたりすると
一瞬で10代の風景の記憶が引き出されてきませんか?
私は音楽を演奏するうえでコレを逆手に取り
ただ演奏するのではなく、お客様の心に残って欲しいなーと思い
あえて余計な情報を付加する事を考えます。
演奏会前の練習状況やメンバーと曲を創り上げていく
ストーリーを見せていったり
楽器にワンポイントのデコレートをしたり
出来る事はたくさんありますからね。