
フォルテのインフレの話
モーツァルトぐらいの時代までは音量幅の指定は
pとfぐらいの表記で収まっていたのですが
ppppとかffffとかと次第にインフレを起こすようになってきました。
画像はチャイコフスキー交響曲第5番の第2楽章ラストですが
ffffからppppまで出てきますよね。
ココのppppの方はpから最終的に無音になるまでなだらかに落とす事で
なんとか表現できるのですが、困ったのはffffの方です。
それ以前にもmf、f、ff、fffと多くの指定が出てきているので
とてもハードルが上がっているのです。
とはいえ楽器の最大音量には限界があるので
結局のところはffffの為に最大音量を温存してそれ以前のfやffを
小さめに押さえておこうとなるのです。
ffと書かれているのにも関わらず感覚的にかなり控えめに弾くので
札束出しているのにパンも買えないインフレ通貨のような感覚になります。
しかもこのffffのトコロは1stヴァイオリンだと高域なので
音量的にはあまり鳴らないんですよ・・・
まあ鳴らないと言うことをわかった上で
お前らココ鳴らなくても気合い入れて弾けよ!
っていうメッセージなのかもしれませんね。