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ボウイングを付ける作業の話

ボウイングを付ける作業はいつも頭を悩ませます。
ストレスの掛かる作業です。メンバーから
「弾きにくい」「センスが無い」とか言われないか
いつもビクビクして付けています。
しかし全てのボウイングには理由があり
弾きやすさを犠牲にする事も有るのです。
例えばフレーズの弾きやすさがスポイルされていても
他のパートとの交差を最小限に抑える為であったり
その先のフレーズで弓元に持っていきたい、弓先に持っていきたい
などの事情が有ったりする場合もあります。

またボウイングにはセオリーもあって小節アタマは強拍と言って
ダウンで入るのがセオリーで
小節の最後は弱拍と言ってアップで終わるのがセオリーです。
sfzやアクセントが有る場合はダウンがセオリーだったりしますが
このセオリーを守ると弾きにくくなってしまうフレーズもあります。

さて私がボウイングを付ける時に一番気にするのは
弾きやすさか、音楽性か、さてドチラでしょう?
実は見た目です。「え?見た目かよ?」と思われる方も居るかと思いますが
まあ少しお待ち下さい。
見た目に拘る事には理由があります。
大きく振りかぶって弓元まで戻してガツーン!とダウンで弾くと
見た目にもインパクトがありますが、音色にもインパクトが出ますよね?
チカラを抜いて弓元でアップからソローっと入ると見た目も優雅ですが
音色も優しくなりますよね?見た目に音楽性も宿るのです。

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