見出し画像

ヴァイオリンを弾く人にとっての永遠の悩み「なんか弾いてよ」問題

ビジネスネタは前回で最終回。今回から音楽ネタに戻ります。

さてヴァイオリンを弾く人にとっての永遠の悩みは「なんか弾いてよ」問題
うっかりヴァイオリンケースを持って職場に行っちゃったり
友人と会っちゃった日にゃ「ねえなんか弾いてよ」ってまず言われます。
しかし弾いてって言う割にいざ弾き出すと3分ぐらいで飽きだして
だいたいわかったからもういいですって顔になるのがわかります。
コレまだ一楽章だよ。とか絶対に言えない雰囲気になります。
そんな時のために情熱大陸とか弾いておけばなんとかなるので
良い時代になりました。

そんな「なんか弾いてよ」で始まったジュニオケ時代の青春の物語です。
中学3年生の11月頃、学園祭の実行委員会かなんかで
クラスの男女6人ぐらいが教室に遅くまで残ってたんですよ。
だいたいこういうのはクラスのイケてる男女グループがやるんですよね。
私は身長低いし見た目が子供っぽいのでノー眼中だよね。
そんなグループを横目にオーケストラ部の部活帰りに
ヴァイオリンケースを持って教室に入っちゃったんですよ。
そうするとやはり 「ねえなんか弾いて」が始まりました。
実行委員会グループは学園祭気分で妙にテンション高いし
コレにはとても困った。何弾けば良いんだろう・・?
クラシック弾くとウケ悪いんだよな-・・・
でもクラシックしか弾けないしな-・・・
誰でも知ってる曲は?
そこでアイネ・クライネ・ナハトムジークの一楽章を弾いた。
弾き始めの2小節で教室の空気がピリッと一変したのがわかった。
でもウケてるというより引いちゃってる感じ。
あーあ、やっちゃったー。そんなガチなの望んでたわけじゃない感じね。
あみんの「待つわ」でも弾いておけばよかった。(そういう時代ね)

一人気になっている娘が居て、その娘は帰りの方向が一緒
それでも何も話さず別々に帰りました。
あ~あ~ヴァイオリンなんか弾けてもなんも良いことねぇなー・・・
サッカーでも出来ればよかったのにと思った。

中学卒業し一貫校だったので同じメンバーで高校進学したんですが
なんと!気になるその娘が
オーケストラ部に入って来てヴィオラを始めたんですよ。
なんだよ、アレで良かったんじゃね-か
早く言ってよー(笑)
自分の演奏で他人の人生変えてたんだね。
でも奥手だったからその後も距離が近づくことはなかったな-・・・
今でもInstagramに演奏動画を上げると
その娘からのイイネが付いていて胸がキュンとします。
アイネ・クライネ・ナハトムジークは今でも私にとって
特別な曲なのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?