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タクティカートオーケストラ『第2回定期演奏会』が開催!出演者による対談企画vol.1
いよいよ来週11月20日(水)ミューザ川崎シンフォニーホールにて、タクティカートオーケストラ『第2回定期演奏会』が開催されます!
客演指揮者・坂入健司郎さん・初共演の阪田知樹さんをお迎えし、公演に向けて対談を開催!定期演奏会に向けての意気込みや作品に対する思い、お二人ならではの共通点などたっぷりお話いただいた対談の模様を、全2回でお届けいたします!
タクティカートオーケストラと、今回の定期演奏会について
Q.タクティカートオーケストラとは3回目ですね。今回は初の定期演奏会となりますが、心境はいかがですか?
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去年2月のラフマニノフの交響的舞曲、10月のブルックナーの交響曲第9番と、ともに難曲でしたが大成功の本番で、しかも両方ともCDになるという中々ない機会に恵まれて。もう本当にタクティカートオーケストラが大好きなんです。これからも機会があればどんどん色んな人にタクティカートオーケストラの演奏をお伝えしたいという強い思いがあります。
定期演奏会にあたっては、殆どのメンバーが私より若いというなかなか稀有なオーケストラなのにこれまでの2曲は作曲家の最後の作品、フレッシュなオケにも関わらず、人生の境地みたいな曲ばっかり演奏していたので、年代観の合うものを取り上げたらもの凄くいい化学反応が起こると思い、『幻想交響曲』を提案させてもらいました。
Q.阪田さんはタクティカートオーケストラについては何かご存知でしたか…?
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SNSで様々な情報を拝見しておりました。例えばコンチェルトのみでの演奏会のような、意欲的なプログラムをなされていて、しかもそれが直後にCD化されるというのも含めてアクティブなオーケストラだと思っております。
また何と言っても凄く若い音楽家の方がメンバーで、だからこそできる音楽というのもきっとあると思い、演奏もエネルギーのあるオーケストラではないかな、と想像していて、今回楽しみにしている次第です。
Q.お二人の共通項としては、音楽を『聴きに行かれる』ことの多さが思い浮かびますが、いかがでしょう?
坂入さん:そこはもう本当に一番の共通点ですよね。アーティストは聴く人と聴かない人が分かれると思うのですが、僕はすごく聴いていて、指揮者一本で行く前は、仕事をしながら年間100公演ぐらい行ってたかと思います。
先月は久しぶりにヨーロッパに行って、3週間で25公演ぐらい聴きましたね。めちゃくちゃ移動しました。
阪田さん:私も演奏会を聴きに行くのが好きで、よくコンサートホールに足を運びます。少し前にも一週間ほどウィーンに行って、ほぼ毎日、昼にムジークフェラインで室内楽、夜にオーケストラの演奏会を聴くなどしていたので、欧州を周られる気持ちが良くわかります。
あとは自分が演奏を聴けない演奏家の方々、既に鬼籍に入っている方の場合は、僕はレコードやCDでいろいろな演奏を聴くのもとても好きですね。ただもうとにかく収納に困っています、置き場がなくて(笑)
Q.お二人の音盤談義もぜひ伺いたいところですが笑 今回の演奏会についてもぜひお聞かせください。
阪田さん:ショパンのピアノ協奏曲第2番は、今回はじめて演奏します。協奏曲のレパートリーはかなり広い方だと自負してるんですけれど、ショパンに関しては演奏機会が極めて少なく、2番に関しては初めてです。
坂入さんは過去に指揮されたことがあると伺っているので、ご一緒できるのが楽しみです。
坂入さん:阪田さんが初めての演奏というのは以外でしたが、僕はこれまでに数回演奏しています。極めて美しく甘い音楽ですが、オーケストラは「正確に冷静に」と心がけています。2楽章は、ロマンティックに溺れ過ぎて止まりそうになる演奏もよく見かけますが、むしろそこは手綱を締めて、3楽章の民族的なダンスの掛け合いも冷静に、と、音楽には没入するけど、冷静な頭で取り組むというのが、この曲はすごく重要と思っています。
阪田さん:ショパンのピアノ協奏曲は2曲を比較できないほどどちらも美しい曲ですが、2番がよりロマンティックで、20歳のショパンの、作曲家の人間性が強く打ち出されている楽曲だと思います。
坂入さんがおっしゃったように、2楽章がすごく美しいと同時に楽曲の肝となる部分です。ショパンが目指したであろう、イタリアのオペラ・アリアのような作品というのが見事に体現されていて、その部分をピアノと管弦楽でしっかりお聴きいただけるように演奏するのが一番理想的ですね。
管弦楽も、コル・レーニョ(弦楽器が弦を弓の木の部分で叩く奏法)を使ったりと、2番の方がより個性的で、オーケストラにも着目してお聴きいただけたらと思っております。また生で聴く機会も少ない曲ですので、なかなか貴重な機会と思って聴きに来ていただきたいですね。
Q.前半のプログラムにはもう1曲、リストのメフィストワルツ・管弦楽版が含まれます。楽曲の印象はいかがですか?
坂入さん:最初に聴いたのは小学生の頃、佐渡裕さんとフランス放送フィルハーモニー管弦楽団のCDアルバムで知って凄く楽しい曲だと思っていました。振るのは初めてで凄く楽しみですが、とにかくプログラムとの相性がいいですよね。
阪田さんはそれこそこの曲はピアノソロでも良く弾かれますよね。
阪田さん:実は少し僕の場合は話がややこしくて…
リストのメフィスト・ワルツ第1番の「村の居酒屋の踊り」はピアノのために書かれた後、リスト自身がオーケストラへ編曲していますが、オーケストラ版では、曲の途中から結構内容が違ってくるんです。
そして「ブゾーニ版」というのは、そのリストの管弦楽版を元に、ピアニスト・作曲家だったブゾーニがピアノソロに編曲したものです。オーケストラ版だと終盤でハープが出てくるバージョンがあるのですが、この辺りがブゾーニ版だとちゃんと再現されてるんです。僕が弾いたことがあるのはこの『ブゾーニ版』だけで、実は管弦楽版は比較的馴染み深い版なんですよね。そういう意味では、オーケストラ版は、ピアノを弾いている人、ピアノ愛好家のみなさんほど、良く知っている「メフィスト・ワルツ第1番」と異なっていくので、その管弦楽版のエンディングの面白さ、管弦楽版の魅力にどんどん惹き込まれるんじゃないかな、と思います。
個人的な注目のポイントなんですが、楽譜によってこの管弦楽版はエンディングが2種類あると思うのですが、どちらを今回選ばれたんですか?
坂入さん:それはもう決めてあるんですけど、当日の楽しみにしておきましょうか(笑)
阪田さん:そうしましょう(笑)
次回はメインプログラムについて、たっぷりと語っていただきます💭
お楽しみに!
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日時:2024年11月20日(水)
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
開場 18:00 / 開演19:00
出演:坂入健司郎(指揮)、阪田知樹(ピアノ *)、タクティカートオーケストラ
全席指定
S席 一般 6,000円 学生 3,000円
A席 一般 4,000円 学生 2,000円
曲目
リスト:レーナウの「ファウスト」による2つのエピソード より 第2番
「村の居酒屋での踊り」S.110-2 (メフィストワルツ第1番)
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21(*)
ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14
主催:タクティカートオーケストラ
制作:タクティカート
お問い合わせ:Mail: concert@tacticart.co.jp / TEL: 03-5579-6704
オーケストラ公式HP:https://www.tacticart-orchestra.com
チケットはこちらから!
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