Liquid funkを聴きながらお茶漬けを その②
一度フタを開けてみて(うわぁ...)と思いそっとじ。
2度目の時には覚悟が決まっていましたが、「いくぞ!」と意気込んだはいいものの再び(うわぁ…)と思い頭を抱えました。こりゃ大変だ…。
恐らくリペアリングのことまで考えて製造しなかったのではないか、と思ってしまう程部品の数が多く、ベルトを交換するためのボトルネックパーツをほぼすべて外さなくてはなりませんでした。しかもベルトのサイズがバラバラで手持ちもないため、取り寄せなければ次に進めない…。
その上デッキ部を取り外すことさえ難しく、はめ込むことさえ一苦労。簡単にボタンが効かなくなり、その為のリペアをするはめに。
お盆休みを利用しながらリペアリングと向き合っていたのですが、3日目の夜に仕事の連絡が来たところで我に返りました。気温32度の熱帯夜。生暖かく湿った風が網戸の傍で立ち昇る蚊取り線香の煙を揺らしました。汗だくで喉がカラカラに乾いていました。(氷水が飲みたい…)
リペアリング楽しいけど時間が溶ける!
目的はTape mixをつくること。DAWにバウンスすることだったはずなのに、いつの間にか手段が目的になり始めていました。サンクコストを考慮すると早めに切り替えリスタートした方が賢明であると判断。
しばらくLiquid funkを聴きながらお茶漬けを啜っていました。
そして(でもこういう生きた経験って生成系AIでは得られないだろうなぁ…)と想いを巡らせていました。
音楽をする上で仲間と機材搬入をしたり、チケットを手売りしたり「こういう所にこだわってやってるんです!」みたいな情熱も語れないとしたら、思い出として何が残るんだろうか?と。コスパやタイパを重視し続けると「あなたはもう必要ありません」ってことにならないか?それってディストピアじゃない?
……そして悟りました―
まぁ楽しんだもん勝ちだろ。いつの時代も。
何かが吹っ切れたので、家族を誘って温泉に行きました。鈴虫の声を聴きながらのしっぽり露天風呂は最高でした。アルコールフリーの缶ビールを飲みながら、次に何をするか考えていました。
…畑の芋掘りをしよう。家族に新しいスマートフォンをプレゼントしよう。友人とM3に行こう。法務局に行き必要な手続きを進めよう。読みたかった本を購入し読み始めよう。…そしてDaw Less(ハードウェアベースの作曲)に再び戻ろうと。
1ヶ月後、カセットデッキをJunk扱いでリリースしました。その帰り道、ふと立ち寄ったホビーショップの片隅で鎮座している青いシンセサイザーを発見しました。その名をRoland JX-305 groove synthと言います。
MC-505と同時期に発売された1998年製のシンセサイザーで、MC-505に鍵盤を備えた拡張版とされています。採用されているのはJV音源で、JV系のラックとグルーヴボックスを探していた私としてはビックリ!な出会い。Youtubeのコメントを観ていると中古市場ではあまり出回ることはなく、しかも殆どJunkで動くこと自体珍しいと。けれど中古市場では445ユーロ(現在のレートで約7万円)と値が張り、愛好家は常に完動品を探しているけど中々見つからないそうだ。しかしながら目の前にあるJX-305は殆ど問題なく使用でき、LCD(ディスプレイ)も生きておりツマミのガリ音も無い。
その上、プロテインよりも遥かに安い。なんでこんなに?とお店をウロウロ行ったり来たりしていましたが、これは単に過少評価されているヴィンテージシンセだと気付き、その次にはシンセを抱えて車に積み込んでいました。やりました、はい‼
購入の決め手はThe Flashbulb(Benn Jordan)が20年前に使用していた機材であることでした。20年前というと『Red Extensions of Me』のアルバム制作をしていた頃だと推測出来ます。
今聴いても最高。ずっと聴いてたし、今でも聴いています。ありがとうBenn…!追体験してみるよ!ちなみにFLStudioのDemo SongにBenn Jordanとしてデモソングを提供されているので、えっ?!そうなの⁈と思われた方は探してみると幸せになれます。
ところでこのシンセを使用していて気付いたことなんですが、それがLuke Vibertのミキシングについてです。
その③へ続く
#Jungle #Atmospheric #AbletonLive #FLStudio #DTM #Ambient #Tracker #サンプラー #シーケンサー #音楽 #DJ #90s #Lofi #シンセサイザー #Roland #Korg #Yamaha #EMU #Akai #Pioneer #レコード #IDM #Bitwing #Amigo
#ドラムンベース #機材 #カセットテープ