タコワサ丸

読んだ本の面白かったところを殴り書く者

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司馬遼太郎『燃えよ剣』あらすじと感想

司馬遼太郎が書いた新選組の本。以下はFGO、るろ剣、ゴールデンカムイ、ドリフターズなどでふわっと知っていた新選組についての断片的な知識。 ・京都で攘夷派をバッタバッタと切り捨てていた集団 ・土方歳三はモテた。沖田総司は病弱で猫嫌い。なんか有名な刀を持ってる ・「今宵の虎徹は血に飢えている」 ・池田屋事件っていうカチコミが有名。階段から転げ落ちる ・斎藤一の必殺技は牙突 ・函館の五稜郭で土方歳三が討ち死にして終わる 断片的な知識をまとめ、隊士のバックボーンや組織の成り立ち、

    • ハンス・ロスリング『FACTFULNESS』の概要と感想

      事実に基づいて(ファクトフルに)世界を見る目を養う本。正確なGPSが道案内に役立つように、正確に世界を見ることができれば人生に役立つ。 玉石混交の情報があふれる高度情報化社会では、情報を疑う力、自分の頭で考える力が重要となる。事実に基づく「真実」はどれか考える以前に、そもそも自分自身の判断は信頼にたるものなのだろうか。そんなときに知っておくと便利なセルフチェック10項目を伝える本の詳細をお伝えしよう。 正しく世界を見るのを阻害する10の本能とその対策人間には世界をドラマチ

      • 菊池良生『傭兵の二千年史』の概要と感想

        傭兵と聞くと『戦争の犬たち』や『ベルセルク』の鷹の団、『ヘルシング』の傭兵隊長ベルナドットなどがパッと思い浮かぶ。では実際にいた歴史上の傭兵とはどのような人たちだったのだろうか。 古代ギリシャから現代に至るまでの傭兵のリアルな歴史綴った『傭兵の二千年史』の内容をお伝えしよう。 古代の傭兵では古代にいた傭兵は、どのような人だったのだろうか。 古代ギリシャや古代ローマでは「市民軍」が国家の中核を担っていた。軍役は一人前の市民にとっての誇り高い義務であり、高額納税者の特権だっ

        • 須賀しのぶ『革命前夜』あらすじと感想

          あらすじ「音楽だけが世界語であり翻訳される必要がない。そこにおいては魂が魂に働きかける」とはバッハの言葉だったか。魂を揺さぶる音楽とは、演奏者の魂が込められた音楽であるということだろう。 本書は、自分の魂の形、自分だけの音を求め東ドイツに留学した若きピアニストの話である。ベルリンの壁崩壊直前の動乱の渦中にある東ドイツ社会は、そんな主人公に音楽以外のことでも容赦なく試練を与えていく。 感想小心者で傷つきやすいが反骨精神あふれる主人公が少しずつ前に進む姿勢は好感を持てる。

          飲茶『14歳からの哲学入門』概要と感想

          普通の人が抱くような悩みは、たいてい昔いた天才が人生をかけて研究し尽くしている。ならば先行研究を調べればストレスフリーに生きられるのではないかと、一番読みやすそうな哲学の本を購入。 表紙が『ポプテピピック』だったので若干不安を抱いたが、内容は想像以上に本格的かつわかりやすかったので詳細をお伝えしよう。 理性の時代近代哲学では、まず科学的に「正しい結論」を導き出すにはどのように思考すればいいのか、2つの流派が生まれた。 大陸合理論 演繹法:理性重視。デカルト(1596年

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