9.5億円資金調達を経て、Camelシリーズで解決したい飲食業界の根本課題について
株式会社tacoms代表の宮本(@Seita_Hareta)です。
tacomsは、飲食業界向けに「Camelシリーズ(https://www.camel-series.com/) 」というVertical SaaSを提供しているスタートアップです。
昨日、tacomsでは総額9.5億円の資金調達を発表しました。
2021年のデリバリー注文一元管理サービス「Camel」の正式リリースから、おかげさまでCamelシリーズは全国47都道府県(最北端では北海道の稚内から、最南端は石垣島まで!)、9,000店舗以上の飲食店様にご活用いただけるプロダクトへと成長してきました。
プレスリリース中にもチラッと書いているのですが、今後Camelシリーズではさらにマルチプロダクト戦略を強化し、業界のより幅広い課題解決を目指していきます。
本noteでは、改めてCamelシリーズを通じて解決したい飲食業界の根本課題と目指していく事業像について書きたいと思います。
飲食業界の抱えている根本課題
飲食業界に限った話ではないですが、やはり飲食業界で深刻なのは働き手がとにかく足りていないという問題です。
私もお客様との打ち合わせの際に、今一番困っているTop3の問題は何か、という質問をよくするのですが、その時に十中八九お客様からは「人が足りない・採用できない」という回答が返ってきます。
加えて、ただ人手が足りないだけではなくもう1段階飲食業界が直面している難しい問題は、業界の中での激しい競争の中で良質なサービスに対して価格を上げることがなかなかできず、安価なサービス提供を余儀なくされている点です。
構図としては以下のような負のサイクルが回り続けるようになっており、この問題をどう解決していくか、というのが業界全体での課題だと感じています。
Camelシリーズを通じて業界に対してこれまでやってきたこと・これからやっていきたいこと
上記のような業界全体の課題の中で、これまでCamelシリーズでは「店外注文を、飲食経営の柱に」というプロダクトビジョンを掲げ、テイクアウト・フードデリバリーの領域を主として、既存の店舗で・人員を増やすことなく・イートインに加えた店外の収益を獲得できることで店舗の利益獲得を支援するようなプロダクトラインナップを提供してきました。
また、直近では、一定フードデリバリー・テイクアウトなどのビジネスが立ち上がってきた後に、さらにその利益率を向上させるようなCamel Orderという新規プロダクトもリリースし、「Camelシリーズ」としてマルチプロダクト化を進めています。
ここに加えて、今回の資金調達を経て、Camelシリーズとしてはテイクアウト・デリバリーのみならず、さらに事業領域を拡大し、
オンライン注文:様々な注文〜会計のオペレーションをデジタルの力でセルフ化・省人化し、サービスの品質を落とさずに少人数での店舗オペレーションを実現させる
CRM/マーケティング:オンラインの注文体験と、密に連携した顧客管理・マーケティングソリューションの提供
の2つの軸でプロダクトのラインナップを広げていきます。
基本的には、飲食業界の根本課題の解決のためにソフトウェアを通じて解決するべきポイントは改めて、
採用難が続く中で、これまでの人員・店舗リソースで、これまで以上の利益創出・接客体験を実現する
激しい競争の中でも、顧客との繋がりを強化し、リピート顧客の心を掴む
であり、これらをマルチプロダクトで、それも単なる複数サービスローンチではなく、共通の売上・顧客・商品データやこれまで培ってきた外部連携基盤を活用した強固なプロダクト群を作り上げることを目指していきます。
スタートアップをやること・飲食業界を支援することへの宮本個人のモチベーション
ここからは少し宮本個人の話にもなるのですが、あらためてtacomsというスタートアップで、飲食業界を支援することへのモチベーションについても書いておきたいと思います。
私は2018年に東大に入学した年に、東大起業サークルTNKという起業サークルに入っておりまして、TNKは2年制のサークルなのですが2年目にはサークルの代表をしておりました。
(ちなみに共同創業者COOの杉田とはこのサークルで同期だったという出会い)(色々あって今は残念ながら活動していない様子)
ちょうど先日、iCloudのメモから、当時TNKの代表を引退するときに全OB/OGが入っているFacebookグループに投稿したポストが出てきたのですが、これが学生時代に創業して今もスタートアップをやっているモチベーションの源泉そのまま、という感じだったのでそこから一部抜粋します。
当時は大学を休学しながら創業してすぐで、なかなか芽が出ない事業をやっている中ではあったのですが、このポストを書いている当時と今で、日本を代表するスタートアップを作っていくことへの想いは変わっていません。
上記のような志の中、さまざまなお客様との出会いから今の飲食業界向けのVertical SaaSの事業にたどり着くことになるのですが(今の事業までの経緯などはこちらのnoteもぜひ:https://note.com/tacoms_note/n/n0a99accde236 )
事業を始めた当初は、私個人に飲食業界の経験が長いわけでもなく、とにかく目の前の知り合いの店舗オーナーさんにとって欲しいものを作るということだけに没頭をしており、業界を大きく変革したい、などという大それたビジョンがあった訳ではない、というのが正直なところです。
一方で、4年近く業界に向き合い続ける中で、今の私は、特に2つの点で飲食業界という業界の魅力に取り憑かれている部分があります。
1点目は、やはり日本からグローバルを目指し得るポテンシャルがあること。
前述のように、tacomsという会社は数十年かけてでも日本からグローバルを代表するスタートアップへと成長していきたいと考えています。
一方で、ソフトウェア・インターネットの業界で日本からグローバルを目指すことについては様々なチャレンジがされているものの、なかなかうまくいっていないケースが多いのも、悔しいですが実態だと思います。
日本の飲食業界に目を向けた時、ここまでグローバルの中で唯一無二のプレゼンスを発揮できている業界も少なく、また、日本の飲食店がより外貨を稼ぐことができることが直接的に業界としての根本課題の解決になる、という点も含めて飲食業界から大きな変革を起こせるポテンシャルにすごく魅力を感じています。
2つ目に、飲食店が作る街中や生活の景観・シーンを、自分たちのプロダクトを通じて支えているという実感を得られる点。
tacomsは「発明で、半径5mの人を幸せに」というミッションを掲げています。全国に50万店舗も存在する飲食店は、街の景観や人々の生活をインフラとして支えてる、まさに半径5mの人に幸せを届ける産業だと感じています。その自分たちの生活を支える飲食業界に対してのプロダクトづくりは、本当に手触り感のある課題解決ができるプロセスで、すごくワクワクする事業です。
そういうわけで、すごく採用を強化しています!!
実はtacomsでは、直近半年で25人近くの正社員メンバーがジョインしており、かなりの勢いでチームが拡大しています(1年前は20名ほどの組織だったので結構なペースです)。
そして色々なポジションで、まだまだ積極的に採用を進めていく予定があります。
特に、以下のポジションなどは本当にまだまだ足りておらず、お力を貸していただける方を積極的に募集中です。
業界特化SaaSとしてのマルチプロダクト化を支える事業開発(BizDev)・プロダクトマネージャー
マルチプロダクトのGTM戦略をリードできるビジネスサイドのミドルマネジメント層(VP of Business・VP of Marketingを特に注力して採用強化中です)
本noteを読んで少しでもtacomsに興味を持っていただけた方は、ぜひ会社HPやHERPから、ご連絡いただけると嬉しいです!カジュアルにお話ししましょう!
募集中のポジション:https://herp.careers/v1/tacoms
宮本のTwitterからでも!:https://twitter.com/Seita_Hareta