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「○○ガチャ」なんて関係ない

#わたしの勉強法


雪国に生まれ、地元の公立の小中学に通い、習い事といえば近所の習字教室のみ。中学3年間は野球部に入部し、部活を休みたくなかったので塾には通っていない。独学で高校受験に臨み、公立の進学校に合格。高校でも野球部に入部して甲子園を目指し、レギュラーにはなれなかってけれどもサードコーチャーとして地方大会準優勝。そこから受験勉強をして地元の国公立大学工学部に現役合格。環境工学を専門に大学院まで進学。専門とは違う設備会社に就職し、その後独学で建築設備士、一級建築士、第三種電気主任技術者などの資格を取得してきた。

今まで、高校や大学受験、その他の資格を取得するために塾や予備校に通ったことはほぼない。親は一流の大学をでている訳ではなく、勉強を教えてもらった記憶もない。貧乏ではなかったものの裕福な家庭でもなかったし、私立の小学校や中学校を受験することなんて考えたこともない。

そんな自分がどうして高校以降の様々な試験を突破してこれたのか、自分ではあまり深く考えたことは無かったけれど、親が賢くなくても、お金がなくて塾や予備校に通えなくても、義務教育や学校の教科書等を最大限に活用するだけでそれなりの学力は手に入れられる思っている。今の時代であればインターネットでいくらでも情報を得られるので、もっと楽だと思う。

今回、noteと日本経済新聞のコラボ企画「#わたしの勉強法」というテーマの記事の募集があったので、少しでも誰かの何かの参考になればと思い、今までどういう勉強をしてきたのか振り返ってみたいと思う。


小学生時代

自分の地元には、小学校受験や中学校受験というような文化がなかったので、普通に地元の市立小学校に通っていた。習い事は母親のママ友が開いていた習字教室くらいで、暇なときはひたすら友達と近くの公園でドッチボールやサッカー、野球、鬼ごっこをして遊んだり、森でクワガタを捕まえたり、小川でフナやウグイを釣ったりして過ごしたりして過ごしていた。

他の人と違っていたと思うのは、親に課されていた「読解力ドリル」と「算数ドリル」。確か高学年になったくらいからだと思うが、それくらいやっておきなさいとのことで買ってもらったドリルを毎日1ページずつやっていた。10分くらいで終わるような内容だったけれど、毎日続けるという習慣がそこで身に付いたのは大きかったのかも知れない。


中学生時代

野球部に入部した自分は、少年野球からやっていた子たちと比べて技術的に劣っていたので、とにかくたくさん練習がしたかった。塾に通う子は部活を早退したり休んだりしなければならなかったので、自分は塾には通いたくなかった。お金もかかるので、親も特に行けということは言わなかった。

それでも、中学校での成績は悪くなかった。別に特別な勉強をしていたわけではない。予習をしていたのは、単語の意味が分からないと理解できない英語くらい。それ以外で毎日勉強していたのは数学。理解さえすれば点数が取れる科目は逆にちゃんと理解しないと取れないので、授業でやらなかった教科書に出てくる問題は全部解くようにしていた。それ以外の科目は、試験前には部活が休みになるので、その期間に集中して教科書を読みなおし、学校で使用しているワークの問題を一通りやって頭に詰め込めばそれなりの点数は取れた。

大事なのは、学校の授業を集中して聞くこと。テストに出そうなところは授業で先生が言ってくれるので、定期テストはそういうところを重点的に覚えれば点数は取れる。塾に頼っている人はそういう対応は出来ないだろうし、成績が悪い子は大体そういう話を聞いていない。内申点は授業態度と提出物と定期テストで決まるのだから、良い成績を取るだけなら塾はいらないと思う。

ただ、先生が作る定期テストは先生の話を聞いていれば何とかなるが、市内の学校で一斉に行う学力テストなどはそうはいかない。それでも、出題範囲は教科書に出てくる内容だけなので、教科書をくまなく読んで出てくる問題を一通り解いておけば何とかなった。それは、公立の高校受験も同じだった。


塾通い

塾に通ったことはほぼないと書いたが、実は中学3年生の部活を引退した後に、一度だけ塾に通ったことがある。

先にも書いた通り、学校の定期テストは授業でどうにかできていたが、高校受験で点数が取れるか心配だったので、流石にその時期は親からも進められて兄も通っていた塾に行くことにしたのだ。

しかし、その時点で内申点がよかった自分は、一番上のクラスに入れられた。そして、そのクラスは高校受験を突破した後に高校の授業で躓かないようにするため、先取りで高校の予習をするクラスだった。

周りは既に高校の勉強を始めている相当賢い子ばかりで、その授業に中3夏から途中参加した自分にはチンプンカンプンの内容。そんなこんなで学力点を伸ばすどころか、高校受験本番ではそれまでに受けた模試の中で一番低い点数という始末。それでも何とか高校に合格することはできたけれど、それ以来もう塾は行かなくてよいと思うようになった。


高校時代

高校は公立の新学校だったが、野球部も結構強くて、本気で甲子園を目指していた。自分も野球部に入部して甲子園に行くことを目指していて、最終的にレギュラーにはなれなかったものの、甲子園まであと1勝というところまでは行くことができた。

そんな部活に入っていたこともあり、高校時代は勉強は二の次だった。私立の大学に行かせてもらうような財力は実家にはなかったので、大学に進むとしても地元の国立大と決めていた。内申点で推薦をもらうようなことは考えてなかったから、高校の定期テストは赤点を取らない事だけを考え最低限の勉強しかしてなかった。

高校三年生の部活が終わって、当時のセンター試験の模試を受けたところ、志望校のボーダーラインよりも200点くらい低い点しか取れなかったけれど、勉強してこなかったのだから当然だと、焦りは特になかった。

試験勉強はしていなかったけれど、数学と物理の授業だけは真面目に聞いていた。聞いてる間は何となく理解はできていたので、教科書でおさらいして問題を反復練習すれば解けるようになる気がしていた。それ以外の暗記科目は、大学受験でも結局は教科書に書いてあることの中からしか出ないのだから、試験本番までに覚えれば良いと思っていた。

そこから先は、それまで野球に費やしてきた時間を全て受験勉強に費やした。高校1年生から3年生までの範囲を単元毎に分割して、試験日から逆算して各単元に費やせる日数を割り振り、途中で受けた模試では勉強した範囲だけは確実に取れるようにする事だけを考えて成果を確認した。そうすると、やった範囲が増えれば増えるほど最初の模試から点数が伸びていき、本番ではなんとか志望大学のボーダーラインの下の注意ラインにかすることが出来た。

二次試験では科目が絞られたので、勉強の効率は高くなり、最終的には自己採点だけど物理は満点を取ることができ、その他の科目も大きなミスをするこもなく、結果的に現役で地元の国立大学の工学部に合格することが出来たのだった。


大学時代

大学での勉強は自分次第。環境問題に興味があったので、大学2年時の学科配属の際には環境工学科を選択して幅広い知識を身につけることが出来た。ただ、広くて薄い知識でしかなく、4年間では専門家とは言えないくらいにしか学ぶことが出来なかった。親に甘えて大学院まで進学させてもらい修士号まで取得して就職したが、結局環境のことを仕事にするのは難しいと考え、自分の世界を広げるために、環境とはあまり関係のない東京にある民間の設備会社に就職した。


一級建築士試験

最初に就職した会社では、入社研修で設備の知識を仕込まれ建設現場に駆り出されたので、特に自分で勉強しなくても必要な知識は身に付いていった。仕事上で必要な一級管工事施工管理技士、建築設備士といった資格は、過去問を何度か解いて傾向を把握することで、受験資格を得た入社3〜4年目くらいで取得することが出来た。

その後、転職した会社で一級建築士の資格取得を求められたのだが、同じ建設業界にいたと言っても建築学科卒でない設備屋の自分が一級建築士の資格を取るのはなかなか大変だった。

一級建築士の学科試験は、計画、環境・設備、法規、構造、施工の5科目からなり、範囲がとても広い上に全て同時に基準点以上を取る必要がある。そして、学科試験に合格した後には製図試験があり、3回受験するまでに合格しなければまた学科試験からやり直さなければならない。

大抵の人は資格取得のために予備校に通うのだが、大手予備校に通うようなものなら100万円以上のお金が飛んでいくのだ。

結婚して子供も二人出来ていた自分にそんなお金を用意する余裕などなく、少し無謀かとも思ったが独学で受験することにした。

学科試験は夏にあるのだが、正月に転職が決まり、それから半年で独学で合格するのは流石に無理だと思ったので、2カ年計画として、1年目はひたすら過去問だけを解いて試験の全容を把握することに努めた。専門分野の環境・設備の範囲はほとんど勉強しなくても基準点に到達できたのは救いだったが、残りの科目は過去問だけで太刀打ちできるものではなかった。

一年目の試験が終わったあと、やはり教科書的なものが必要と判断して、大手資格予備校のテキストを入手した。高校、大学入試を学校の教科書で乗り越えてきた自分には、やはり試験範囲が網羅されている教科書で勉強するのが合っていた。過去問を繰り返すだけでは問題文自体を覚えてしまい、分かった気になって結局解けないということが多かったが、テキストで根拠から理解する事で、解ける問題が増えて行った。

一級建築士の独学勉強法について書いたらキリが無くなってしまうのでこれくらいにしておくが、資格の勉強も教科書と過去問があれば独学でも2年で合格することが出来た。

ちにみに製図試験は勉強というよりも実技になるが、製図未経験の自分はその後3年かけて何とか合格することが出来た。


第三種電気主任技術者

電験三種と呼ばれるこの資格は、仕事上必須の資格ではなかったが、建設業に携わる以上電気の知識はあるに越したことはなく、自分の苦手分野でもあったので、敢えて挑戦した資格だった。

電験の試験は、理論、電力、機械、法規の4科目からなるのだが、建築士と違って科目合格という制度があった。つまり、最初に受けた試験で合格基準に達した科目は、3年間は免除になるという制度だ。

この試験を受験するにあたり、今までとは違うアプローチで試験に臨んでみた。一つは、参考書を使わないということ。もう一つは、勉強のアウトプットにこのnoteを使うということだ。

自分の今までの勉強方法は基本的に教科書やテキストを活用したものだったが、電験三種は範囲が広く、上位資格に電験一種と電験二種もあるのでテキストで勉強しようと思うとどんどん奥が深くなりキリが無かった。一方で、試験では過去問で出た内容が繰り返し出るという傾向が見られたので、過去問中心に勉強した方が効率が良いと思ったからだ。電気の知識を得たいという目的からすると本末転倒な気もしたが、合格するというモチベーションが無ければなかなか勉強が続かないというのもあり、そこは妥協することにした。

その代わり、テキストの代わりにインターネットをフル活用してちゃんと理解することには努めた。過去問を解いてく中で知らない言葉が出てくると、片っ端からネットで調べることでおおよそ理解することが出来た。過去問の解き方も無料で解説してくれているサイトがいくつもあり、動画で解説してくれているものまであったので、とても参考になった。

そして、勉強にどのようにnoteを活用したかと言うと、下記のマガジンのように、勉強したことのアウトプット用に使わせてもらったのだ。

調べたもののメモであったり、過去問の解き方であったり、勉強したことを記事にしてnoteのマガジンに追加していった。

noteを使うことのメリットとしては、紙と鉛筆が無くてもスマホがあれば勉強出来ること、勉強しながら分からないことがあればネットですぐに調べられること、調べたことを自分の言葉に変換してアウトプットすることで記憶に残りやすくなること、そして、記事を読み返すことで簡単に復習出来ることなどがある。

紙に書くためには筆記用具や机を用意しないといけないが、noteに書くならスマホだけで良い。それに、フリック入力に慣れたらペンで書くよりも早い。そして、それをアップするとなると自分だけしか見ない紙のノートに書くよりも集中して書くようになる。計算式や図などを書こうとするとスマホだと大変なこともあるが、そのような場合は適当な紙に書いたものをスマホのカメラで写真に撮って貼り付けることも出来た。

そして、復習するのには本当に役立った。自分は字が汚いので、自分で書いたノートは基本見返す気にならないのだが、活字だと字の汚さは気にしなくて良い。そして、次の記事を書くついでに簡単に復習をすることが出来るし、それ以外の隙間時間を使って自分で書いたものを何度も読み返すことで知識を定着させることができたのだ。

科目合格があったし、急いで資格を取る必要も無かったので、半期毎にある試験は2年かけてゆっくり受験した。1回目の試験で理論に合格し、2回目に電力、3回目で機械と法規に合格して、無事資格を取得することが出来た。


終わりに

自分が中学3年生の時に通った塾が、自分が塾に行った目的に合っていなかっただけで、塾に通うことを否定するつもりは全くない。人に教えてもらった方が頭に入りやすいこともあると思う。だけど、塾に行かなくても進学校に合格することは出来るし、小中学校のお受験なんてしなくても、国公立大学に合格するとこは出来た。試験の点数だけで言えば自分と大して変わらかった高校の同級生にも医者や弁護士は沢山いるし、高校の野球部は2つ下の代で甲子園出場を果たした。大学の同期には国家公務員や海外を飛び回る一流商社マンなどもいる。

「親ガチャ」とか「地域ガチャ」とか言う言葉があるし、実際に生まれながらにして有利な環境の人がいるのは事実かも知れないけれど、それを言い訳にせず、卑屈にもならずに目標を持ってその環境の中でのベストを尽くしていれば、道はきっと拓けるはずた。

どうせ頭の出来が違うとか言われるかもしれないけれど、決してそんな事はない。出来ないことを自分以外のことのせいにせず、出来るようになりたいことに向かって正しく努力をすれば、必要な能力は必ず身につくと思う。それは勉強も運動も同じだと思う。

結論としては、結局のところやったかやらなかったかに尽きる。やればやっただけ成果は出るし、やらなければ当然できないまま。自分にどんな方法が合うのかだって、自分で考えながらやっていれば自然とわかってくるはずだ。


ということで、わたしの勉強方法は「やるだけ」の一言に尽きる。課金のないRPGゲームのレベル上げのようなものだ。長々と書いてきたけれども、読んでいただいた方の何かの参考になれば幸いです。長文にお付き合いいただきありがとうございました。

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