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私はかつてプロレスラーになりたかった

もう、だいぶいいトシになり

いまさらなのですが

私はかつてプロレスラーになりたかったのです。

小学校4年生のころにみたプロレス中継で

すっかりプロレスの魅力に取り付かれ

5年生のころには、かなり本気で目指すようになりました。


が、そこは田舎の小学生。

プロレスラーになるための術も知らず

とりあえず山田隆氏(プロレス評論家)著の「続プロレス入門」という本に

トレーニングの様子が書かれていたので

スクワットのまね事などしました。

ボディースラムには腕力が必要と考え、家にあった10Kgの

コメ袋をむやみに持ち上げたりもしました。


技の練習をしようにも相手がいないので

丸めた敷布団を相手にタックルの練習もしました。


部屋には勝手に師と仰いだ力道山(ふる~)の

ピンナップを月刊ゴングから切り取って貼りました。


中学生になり、プロレスラーになるには身長の規定があると知り

背が伸びる体操の本を、怪しいなと思いながらも

少年マガジンの通販で買い、ちょっと実践しました。

中学卒業までに身長180cmにしてそのまま入門する予定でしたが


1.中学の三年間で20cmも身長が伸びるかの疑問が発生した

2.中学生になってトレーニングが単調に思え、飽きてきた

3.好きな女の子ができ、その娘がプロレス嫌いであることが判明した

4.友人と体育の時間にふざけて格闘したら、かなりしんどいことがわかった

などの諸事情により、計画はあっけなく頓挫しました。

とくに3番の影響は大きかったと思います。


もはや人生の後半を生きている私ですが

プロレスラーにならなくて本当によかったと思っています。

あんなにきつくて、痛くて、危険と隣り合わせの職業、

とてもグータラな自分に務まるとは思えず


そう考えるとプロレスラーの皆さんってすごいなーと

尊敬してしまいます。

プロレスラーの皆さん、けがに気を付け

これからも我々を楽しませてください。


ガチガチの格闘技もいいですが

私はエンターテイメントとしての

プロレスの方が好きです。

頑張れ、すべてのプロレスラー!!


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