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ショッピング

無印良品の長年のファンとして、選ぶのはサイズだけという服飾センスなのですが、時々、パッと目だつものに手が伸びます。エドウイン60周年記念で限定発売した復刻カラージーンズ(全25色)もそのひとつ。原宿のエドウインショップまで買いに行ったら残りはわずか3色だといいます。派手だと感じていましたが私は黄色を買いました。履きました。案の定目立ちます。エドウインの最新の染色技術の成果として非常に発色が良く、家族からはおさるのジョージの黄色いおじさんと呼ばれました。ある時これにネイビーのスウェットを合わせて外出しました。目的地は原宿。少し早く到着したため駅前のイケアに入店しました。しばらくして鏡に映る自分がまるでイケアのブランドロゴのようなコーディネートであることに気づき、とたんに恥ずかしくなりました。黄色いおじさんから、イケアさんになったのです。ショッピングは人をコーフンさせます。その気にさせます。そして判断基準を曖昧にします。だから何度でも同じミスをします。しかし、足に合わないサイズなのに買って案の定失敗したフライのウエスタンブーツと異なるのは、このジーンズは派手だけど、着用感はバツグンだということです。したがって今でもわたしは常用します。こうなってくると逆に、なぜあの時にもう1本、2本買っておかなかったのかと後悔します。ショッピングは我がことながら難しい、ふしぎ極まる消費者行動なのです。

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