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無印良品好きのわたしが紺と黄色の上下を着たらイケアさんになってしまった話。
無印良品の長年のファンとして、選ぶのはサイズだけという服飾センスなのですが、時々、パッと目だつものに手が伸びます。エドウイン60周年記念で限定発売した復刻カラージーンズ(全25色)もそのひとつ。原宿のエドウインショップまで買いに行ったら残りはわずか3色だといいます。ショップスタッフ曰く、70年代のカラージーンズをその販売価格の2980円までそのまま復刻したので赤字覚悟のスペシャルジーンズですからあっという間に売れてしまって残るはこれだけなのです、とのこと。価格まで復刻というのはその肝っ玉が大したもんだと感心しました。残り3色はいずれも派手な色でしたが、その中からわたしは黄色を選びました。履きました。案の定目立ちます。ものすごく目立ちます。エドウインの最新の染色技術の成果として発色が良く、幼い子供たちからはおさるのジョージの黄色いおじさんのようだと喜ばれました。ある時これにネイビーのスウェットを合わせて取材に行きました。目的地は原宿。やや早く到着したため駅前のイケアに入店しました。コーヒーを飲んでぶらぶらしていると、ふと鏡に映る自分がまるでイケアのブランドロゴのようなコーディネートであることに気づきました。黄色いおじさんから、イケアさんになったのです。誰も気にしていなんかいないと知りながら、とたんに恥ずかしくなり店を出ました。ショッピングは人をコーフンさせます。その気にさせます。そして判断基準を曖昧にします。だから何度でも同じミスをします。しかし、足に合わないサイズなのに買って、案の定失敗したフライのウエスタンブーツと異なるのは、このジーンズは色こそ派手だけれど、着用感はバツグンだということです。したがって今でもわたしは常用しています。こうなってくると逆に、なぜあの時にもう1本、2本買っておかなかったのかと後悔するくらいですから、勝手なものです。あれから2年経ちましたが、頻繁に履いている割に生地にダメージは出ていませんし、発色も良好な状態を維持しています。ここに至って、ニッポンの、エドウインの、ものづくりに感服した次第です。