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仕事帰りの”サク飲み”で心身を整える
平日会社員の唎酒師です。
基本的に「家飲み派」なのですが、週に1回は仕事帰りにサクッと飲んで帰ります。”サク飲み”とでもいいましょうか。
― サク飲みの目的
「気分転換する」
「会社、家族以外の人と会話をする」
「自分では買わない、見つけられないお酒を飲む」
「今現在流行りのお酒を見る(飲む)」
「テイスティングの練習をする」
「メニューを見てペアリングを考える」
「日本酒を飲む年齢層、客層を観察する」
「お店の方と情報交換をする」
「ひとりで静かに飲む」
書き出すと色々あるのですが、中でも一番重視しているのは
「ひとりで静かに飲む」
です。平日会社員の唎酒師、家飲みではいつも向かいに”オカン(70代)”がいます。ハイ、親子そろって飲兵衛でございます。
そんな状況なので、「ひとりで静かに飲む」機会は外へ行かないと中々作れません。とはいえ一旦仕事から家に戻り、わざわざ外出して1人で飲みに行くのは正直面倒。会社帰りの”サク飲み”使って”ひとり飲み”を楽しんでいます。
― 何で”ひとり飲み”なん?
日本酒は「会話のきっかけ」を作ってくれるコミュニケーションツールの側面を持っています。ひとりで居酒屋・バーに行くと一杯目から日本酒を頼むので、店主さんや隣り合わせたお客さんが珍しがって声をかけてくださいます。会話が盛り上がると、日本酒関連のお店やビジネスを立てている方を紹介してくれることも。ひとり飲みは様々な業種の人と会話ができるという利点があります。一見寂しそうに見えるかもしれませんが、会社や家、今いるフィールドの外で人とつながり人脈をつくりたい人にとっておススメな方法かもしれません。
― 「ひとりで静かに飲む」本当の目的は?
平日会社員の唎酒師、見た目は身長168センチのどっしり体型でして、学級委員、生徒会長などリーダー経験が割と豊富です。会社では管理職という立場にいます。おかげで周囲の様子を敏感に察する性質を持っています。
相手の表情、行動で気持ちを察し、事故やトラブル回避のために先回りする癖があります。かつて友人や同僚に「気を使いすぎ」と指摘されたことも。
察するとき、外に意識を集中してたくさん情報を集めてあれやこれや推測します。見聞きする情報が大量にあるおかげで、「重要な情報」をつかむために取捨選択しなければなりません。この過程で不必要な情報はさっさと頭の中から消したいのですが中々忘れられず、「騒音=ノイズ」となって残ってしまいます。このノイズ、何とかしたい!
ノイズが残ったままであれこれ推測すると、頭はグルグル、心はモヤモヤと負のループにはまる始末。こんな状態では仕事のパフォーマンスは落ちるし、家に帰っても落ち着かず夜もぐっすり眠れないです。これはマズイ!
頭の中のノイズを消し、
心のモヤモヤを解消するにはどうすればいいのか。
色々試してみると、私にとって最適な方法は「ひとりで静かに飲む」だったのです。
― 仕事帰りの”サク飲み”が心身を整える大切な時間
仕事帰り、途中下車して馴染みのバーへ入り酒を飲む。
何も考えず、香りを感じながら酒を味わう。
メニューに目を向け、酒に合いそうなアテを頼む。
アテが出てくるまで静かに飲みながら待つ。
ふ~っと深呼吸するとアテが出てくる。
一口食べて味を確認して、酒を口に含む。
酒とアテが最高に合い、「うまい」と唸る。
酒とアテの香り・味に集中すると、ノイズとモヤモヤがすっと消えていきます。ぐったりして足取りが重かった体が急に元気になる様は、我ながら不思議です。負のループから抜け出して「真ん中」に戻り、心がストンと落ち着いたら家へ帰る合図。調子に乗って飲み過ぎないように、お酒は2杯までと決めています。
4年前はものすごく会社を辞めたかったけれど、結局同じ会社で働き続けている”平日会社員”の唎酒師。
10数年働き管理職になれたのは、
「仕事帰りの”サク飲み”で心身を整えてきたから」かもしれません(笑)
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