フランス版牛鍋、鶏鍋、豚鍋 フランス・ポテ
フランス版豚鍋・ポテ"potée"
豚鍋"ポテ又はポテー"
寒いある日にポテを作った。
久しぶりに黒大根を見つけたのと、安い時に買った豚もも肉の塩漬けが冷蔵庫から発掘されたからだ。
ポテは豚肉と野菜で作る鍋だ。
ポトフ?と夫に言われたが、下記に記したにわか知識を披露し、これはポテと言うのだと説明。
大きく切った野菜と肉を煮た料理を日本で一般的にポトフと呼ぶようになったのはいつからだろうか?
ポテーだって可愛い響きなのに、どうしてポトフになってしまったのだろう。
ポテには豚肉加工品を入れる事もあるので、日本に流通したのはポテでは無いのだろうか?
超どうでも良い生半可な知識で頭を悶々とさせながらも夫へのドヤ顔は崩さない。
今回はヘルシー且つコスパの良い豚もも肉を使った。
もも肉は硬くなりやすい為、極低温で煮るという私にしては最大級の丁寧な対応をさせて頂いたが、やっぱりちょっとパサパサ感は否めない。
皿に添えたのは、左から順に塩、胡椒、粒マスタード、蜂蜜だ。
蜂蜜をお肉に付けて食べると美味しい。
牛鍋"ポトフ"
フランス在住の友人曰く、最近ではフランスでもあやふやになっているみたいだが、ポトフは 直訳すれば火にかけた鍋で、鍋"pot" と"au" 火"feu" で牛肉と言う言葉は入っていないが、伝統的には牛肉と野菜の鍋を指す。らしい。
鶏鍋"プロポ"
プロポは分かりやすく鶏肉"poullet" と"au" 鍋"pot"だ。出汁をたっぷり出せる様に骨付き又は一羽丸ごとを使う。
まるで水炊きみたいだと思う。
鍋とは家庭の味
私が現実にフランスのご家庭で頂いたのは、鶏鍋だった。
正確にはフランス人と結婚した日本人のマダムが作ってくれたのだが、旦那様のお母様直伝と言う事でフランス家庭の味で間違いは無いのだろう。
普通は澄んでいる筈のスープは白濁していて強烈に美味しかった。
その事を伝えるとマダムは豪快に笑って、ひと鍋につきバターを半塊程使っているのだと教えてくれた。
もちろん、私のよりは大きな鍋ではあったが………えーっと………100gくらいか?
翌朝、何となく胃が重かったのは…ワインの飲み過ぎかな?そう言う事にしておこうかな?
でも、やっぱり美味しかったので、それ以来バターを100とはいかないまでも少々加える事にしている。
実際、理にもかなっていて、正しいポトフの食べ方としてまずはスープのみを前菜で、その後肉や野菜をメインとして頂いたのだが、冷めやすいスープがバターの油脂で熱いまま飲み終える事ができた。
コクも出るのでお好みでお試しあれ。
この日の材料
豚塊肉(肩肉がおすすめ)
※粗塩 豚肉の3%
※砂糖 ふたつまみ
※潰したにんにく 1片
※ローリエ 2枚くらい
キャベツ、玉葱、人参、セロリ、じゃが芋など 適宜
クローブ、粒胡椒、ジュニパーベリーなど 適宜
セージやタイムなどのハーブ 適宜
バター 大匙1くらいからお好みで適宜
作り方
豚肉に※を擦り込みラップに包んで、冷蔵庫で一晩以上放置。
肉の塩を洗い流し、じゃが芋以外の材料と被るくらいの水を加えて中火にかける。
沸騰したら灰汁を取り極弱火で煮る。
じゃが芋を加えて更に煮る。
ルーブルで出会えるギリシャ生まれのマダム
かなり古い写真ばかりですが…