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【 映画レビュー 】ベネチアの亡霊

ミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチア。流浪の日々を送る名探偵エルキュール・ポアロは、死者の声を話すことができるという霊媒師のトリックを見破るために、子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。しかし、そこで招待客のひとりが人間には不可能な方法で殺害される事件が発生。犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むポアロだったが……。

映画.com より

アガサ・クリスティー原作✖ケネス・ブラナー監督・主演作品の第3弾。
『ベネチアの亡霊』を観てきました。

美しくミステリアスな水上都市ベネチアの映像は本当に美しかった。
前作のちょっと嘘っぽいエジプトとは大違いで、ベネチアの街並みや水上バスが漂う景色など、異国情緒漂う映像にうっとり。

全体に覆われた少しホラーめいた演出も、許容できる範囲(ホラーが苦手なので)で時々「はっ」っと驚かされ、作品の雰囲気と過去に遡っての謎解きを盛り上げた。

ポアロが遭遇したのは、亡霊による超常現象なのかそれとも人間が起こした殺人事件なのか…。ハロウィーン・パーティ後に集められた登場人物達の中に、犯人がいるのか、それとも屋敷にいる亡霊の祟りか…。

登場人物達の隠された一面をポアロが、会話や状況から見抜いていき、悲しい真実の中にも救いがあるラストで良かった。

原作の「ハロウィーン・パーティ」をかなり改変した内容ではあるし、ポアロがベネチアを舞台に活躍するというのも、クリスティー作品には見られなかったが、映画としてはとても楽しめる内容だった。

無駄に思われるシーンもなく、あっという間の2時間でした。
シリーズ最高傑作です!


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