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アガサ・クリスティー関連図書6

アガサ・クリスティを訪ねる旅 平井杏子著

鉄道とバスで回る英国ミステリの舞台。
ロンドンから始まるミステリツアーはミス・マープルの住む村へ。
ポアロの活躍する街へ。

本書帯より

イギリスのみならず、ヨーロッパへは一度も行ったことがない。
興味がないわけではないが、縁がなかったのか機会に恵まれなかった。
今後もなさそうではあるが、クリスティーの書いた小説の舞台となった町や村や乗り物などなど…興味は尽きない。

とはいえ、実際に目にしたことがないので、この本がどれほど名著であっても、イギリスの地名や鉄道のカタカナを中心にした記事を読むのは結構大変でした。


こういうほのぼのとした挿絵のページもある。

鉄道はまだしも、バスとなると不便な地域もあって(それは日本も同じ)30分遅れてくることもあったり…。
それでも、時間やノルマに追われているような気配のない、のんびりした旅の雰囲気が伝わってくる。(実際はどうか知らないが)
旅先で出会うクリスティーの人生の足跡や、物語の舞台であろう場の印象と小説に書かれた雰囲気の違いなども、愛読者ならではの目線でとても素晴らしい✨

ロンドンのパディントン駅から始まった旅は、クリスティーの眠るお墓があるチョルジーのセント・メアリ教会で終わる。ハショルネ~😅

クリスティーの墓石には、

アガサの遺言にしたがって、「アガサ・メアリ・クラリッサ・マローワン」の名が刻まれ、その下には、これもまたアガサ自身が大好きで、遺言に書き置いたという、エドマンド・スペンサーの詩の一節、「労苦の果ての眠り/荒海の果ての港/戦さの果ての憩い/生の果ての死は/大いなる喜びなり」の詩句が刻まれている。グリーンウェイを舞台にした『死者のあやまち』で、ナッシ屋敷を手放したフォリアット夫人が、ポアロの前でつぶやいた詩句である。

本文より

そして、平井さんは傾いた墓石を見て、
「こうしてひっそりと、美しいイギリスの田舎の教会で、自然の土に帰ることがアガサの願いだったのかと、この旅でたどってきたアガサの生涯を振り返りながらしみじみと思う」
と締めくくる。

全作品の再読を終えた今、ようやく本書を読み終えることができましたが、もしも生きている間に、イギリスを訪れることができるなら、この本をガイドブックに、アガサ・クリスティーを訪ねる旅を私もしてみたい。


2010年9月 第4刷版
大修館書店
(メルカリで購入)



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