大自然の中をレトロな列車が走る英領の国 マン島へ行ってきた
イギリスの王室属領であり,独自の憲法の下で政府を持っている国(地域),マン島(Isle of Man)。おそらく日本人の殆どは聞いたことが無いだろう。
私も最近まで知らなかったが,アイルランドに行きたいと思い地図を見ると,ブリテン島とアイルランド島の間に小さな島があることに気付く。気になって調べてみると,島の交通機関として蒸気機関車や馬車鉄道が走っていることを知り,興味を惹かれた。そこで,今回,アイルランドに行くついでに寄ることとした。
Fly to Isle of Man via London
NH211
マン島へはロンドン経由で行く。今回はマイルで取ったANAの直行便でロンドンへと向かった。実はこのフライト,ウクライナ情勢の影響で北回りとなっており,機窓から凍てつく北極海が見られるということで,前から乗ってみたいと思っていたフライトでもある。
見たかった北極海の景色は充分に見られず非常に残念であったが,長いフライトもそこまで退屈せずロンドンに到着した。
U2839
ロンドンの到着は夕方であったので,一泊して翌朝のフライトでマン島へと向かった。
Isle of Man
Port Erin
マン島に着いたらまずは島の西端の Port Erin へ向かった。
Port Erin を散策していると,先ほどまで曇っていたのにきれいに晴れて,美しい海を見ることができた。しかし,気温はめちゃくちゃ寒い。まだ9月の上旬,東京は30℃もあるのに,こっちは10℃であった。
Isle of Man Steam Railway
Port Erin からは,マン島の保存鉄道のうちの1つである,蒸気機関車に乗って首都の Douglas へ向かった。
Manx Electric Railway
Douglas からは駅を移動して Snaefell という山へ行く登山電車に乗ろうとしたが,強風で運休らしい。仕方がないので,電気鉄道に乗ってマン島東端の Ramsey へと向かった。
Peel
Ramsey からはバスに乗って島の北西にある Peel という街へ向かった。
Douglas
Peel からは再びバスに乗り,マン島の首都である Douglas へと戻った。フェリー乗り場である Sea Terminal の東側には美しい海沿いにプロムナードが続き,そのプロムナード沿いに多くの宿がある。私の泊まった宿もその中にある。
マン島のマクドナルド
その国のマクドナルドに行くのが私にとって海外旅行のひとつの楽しみであるが,せっかくマン島に来ても例外ではない。とはいえ,マン島にはマクドナルドは1店舗しかないので,その1店舗のためのメニューなどなく,UKと同じメニューであった。
Castletown
翌朝は前日に Port Erin に向かう途中で通った Castletown という街へ向かった。Castletown は19世紀中頃までマン島の首都だったそうである。
Douglas Bay Horse Tramway
Castletown から Douglas に戻ったら,今度は馬車鉄道に乗る。馬車鉄道は電気鉄道が発着する Derby Castle 駅からプロムナード沿いを10分ほどかけて走るトラムである。馬車鉄道などという大昔の乗り物が残っているということに加え,美しい海をゆっくり眺めながら乗ることができるのが格別である。
Snaefell Mountain Railway
馬車鉄道を1往復乗ったら,前日は運休で乗れなかった登山電車がきょうは動くということで,Snaefell へと向かう。時刻表上は登山電車も Douglas から載っているが,これは Laxey で登山電車に接続する電気鉄道の時刻のようで,Laxey までは前日も乗った電気鉄道に乗ってゆく。
Snaefell はマン島最高峰(といってもスカイツリーより低い621m)であり,眺めが良いと聞いていたので,マン島の中で最も行きたかった場所であったが,山頂に着くと残念ながら雲の中であり,辺りは真っ白であった。
しかもとても寒いので,電車の折り返しまで駅併設のカフェで暖を取っていると,まるで天気の子のように一気に晴れて,素晴らしい眺めが広がった。
マン島の面積は淡路島より少し小さいくらいだそう。それにも関わらず,小さな島とは思えないほどに壮大な自然が広がる光景には,非常に感銘を受ける。
Laxey
登山電車で Laxey へ戻り,電気鉄道への乗換の合間に軽く散策した。Laxey は鉱山の街であり,鉱山の跡が残っている。
マン島は素晴らしい場所であった
Douglas に戻ったら,バスで空港へ行き,今度はアイルランドへと向かった。
マン島は,淡路島程度の小さな島にも関わらず,レトロな列車がたくさん走っており,また大自然が広がっており,素晴らしい場所であったと思う。
ということで,次回はアイルランドの旅行記をお届けする。