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美しい青い海に囲まれた北海道の南西の島 奥尻島に行ってきた

 北海道の北部に浮かぶ礼文島と利尻島を訪れてから約2ヶ月。今度は,北海道の南西部に浮かぶ,奥尻島という島へ行ってきた。奥尻島は,奥尻ブルーと呼ばれる海が,名ばかりではなく本当に美しい島であった。


Fly to Okushiri

 奥尻へは,函館もしくは丘珠から飛行機が出ている。この日は函館発であったので,羽田から函館乗り継ぎで奥尻へと向かった。

小さなプロペラ機に乗り奥尻へ
函館空港を離陸すると眼下に五稜郭
青い海に囲まれた奥尻島が見えてきた

奥尻島一周

 奥尻空港に到着したら,早速レンタカーを借りて島を一周した。

海の美しい観光名所がある島東部

まずはまつや食堂というお店で昼ごはん
元祖奥尻塩ラーメンはあっさり美味しい
奥尻島のシンボル,鍋釣岩(なべつるいわ)。
奥尻ブルーの美しい海の上に佇む
青く透き通った海に突き出した岩の上に佇むのは宮津弁天宮
赤い屋根と青い海のコントラストが美しい
にしても海の透明度が高すぎる

自然の美しい島中央部

島の北部にある球島山からは島の中央部を見渡せる
標高は369mしかないが大パノラマで絶景である
北側を望むと北海道本土まで見えた
球島山から東に進むと遊歩道のある森があった
緑豊かなブナの森が広がる
奥まで進むと最早遊歩道ではなく登山道
途中に急斜面もあった やばすぎる

奇岩の並ぶ海が美しい島西部

島の西側の海には大小さまざまな岩が立ち並んでいる
東側と同様に海の透明度はめちゃくちゃ高い
壁のように立ちはだかるこの岩は屏風立岩と呼ばれる
岩壁の突き出している場所が多くトンネルも複数ある
北追岬北海道最西端
北追岬の南にも奇岩の並ぶ海岸線は続く
大小2本の岩が立ち並ぶこちらはカブト岩
その先のモッ立岩はその名の由来が…
なんで知らん男のものの形をしたもん見せられるんだ…
岩壁と並び道路を挟むこの岩はホヤ岩と呼ばれる
高さは25mもあるらしい
ホヤ岩のそばには渓谷のような景色
その先にホヤ石の滝と呼ばれる滝がある
写真ではわかりにくいがだいぶ高さがある
奥尻空港の下に佇む旧奥尻空港は滑走路の一部が道路になっており,気軽に Runway incursion ができる(?)。
ホヤ岩付近には高台になっている場所があり,夕陽を眺めるのに最適であった。

奥尻の夜

 灯りの少ない離島での夜の楽しみといえば星空観察である。奥尻も例に漏れず,肉眼でも天の川が見える美しい星空が見られた。

天の川も肉眼で見える奥尻の星空
左下には鍋釣岩
夜の鍋釣岩はライトアップされていた

奥尻の海

津波の恐ろしさ

 翌朝も飛行機の時間まで島内を巡った。前日と変わらず青く美しい海である。ところが,こんな綺麗な海も変貌し得ることを知る。
 この日最初に訪れたのは奥尻島津波館という,1993年の北海道南西地震で発生した津波の被害を後世に伝える博物館である。
 奥尻島津波館の目の前にも青く美しい海が広がる。しかし,この海が大きな被害をもたらす津波になり変わるとは,自然の恐ろしさを改めて感じさせられる。しかも,今や広場になっている奥尻島津波館周辺も,災害前は集落があったというのだから驚きである。

宿の部屋から見る奥尻の海
奥尻島津波館に展示されていた,津波で兵庫に漂流した奥尻の標柱。
奥尻島津波館の目の前に広がる海
奥には岩場のような森磯島と,その先に渡島大島も見えた。
この海が津波に変貌し得るとは恐ろしい。

それでも奥尻の海は美しい

 その後は奥尻島北端にある,賽の河原へと向かった。賽の河原は海難犠牲者・幼少死亡者の慰霊の地となっている霊場で,道南五霊場のひとつであるそう。

白い石の海岸と青い海のコントラストが美しい長浜海岸を横目に北上する
うにまる公園では青い海を背景にウニのモニュメントが見られる
賽の河原のそばにある北の岬さくらばなで早めの昼食
海鮮チャーハンをいただいた
同行の友人は鍋釣岩をイメージした,奥尻島名産の海鮮が入ったなべつるカレーを食べていた。
奥尻島北端にある賽の河原
海岸に石積みが広がる光景が霊場らしさを感じさせる
賽の河原公園から見る海も美しい

Fly from Okushiri to Kushiro

 奥尻を発つ飛行機の行先は,前日と異なり丘珠であった。丘珠からは北海道各地への便が就航しており,昼過ぎに丘珠に到着後そのまま帰るのはつまらなく思ったので,ちょうどいい時間に接続のあった釧路行きの便に乗り継いだ。

奥尻からまたプロペラ機で丘珠へ
奥尻の美しい青い海を眼下に見ながら奥尻を離れる
左に奥尻島全体を見ながら北海道本土へ向かう
長万部の街を見ながら札幌方面へ
立派に聳える羊蹄山
さっぽろ湖を過ぎたら間もなく札幌の市街地
札幌の市街地が見えたら丘珠に着陸
丘珠から再び飛行機で東へ進む
眼下には岩見沢の市街地
富良野と大雪山系
然別湖とその奥に糠平湖
奥に阿寒の山々を見ながら釧路にアプローチ
山岳地帯を過ぎると釧路に着陸

夏の晴れた釧路

 夏の釧路はその立地と気象条件から曇ることが多く,さすが霧の街と呼ばれるだけあり,気象庁によると月の半分ほどの日で霧が観測されるそうである。過去に何度も釧路に行ったことのある私も,夏の晴れた釧路には行ったことがなかった。
 ところが,この日は珍しく晴れていた。しかも雲の少ない青空の広がった快晴である。今回は滞在時間が短いから釧路市内をまわろうと考えていたが,せっかく晴れていたので,釧路湿原のほうへと向かった。

夏の晴れた釧路湿原は初めてであった
青空のもと深い緑の湿原が広がる光景は珍しい
冬ほどはっきりは見えないが,阿寒岳まで見えた。
釧路川は前日の大雨のせいか茶色く濁っていた
茶色い釧路川もまた珍しいように思う
達古武湖も青空を映していた
7月末に来たときは一面の霧に覆われていた釧路市湿原展望台からも遠くを見渡せられた

 夏の青空の下に深緑が広がる,釧路では珍しい光景に見惚れているとすぐに時間は過ぎてゆき,釧路空港に戻ると,羽田周辺の雷雨の影響で飛行機がだいぶ遅れているとのこと。とりあえず空港内レストランでゆっくり夕食を摂っていると羽田からの便が到着し,折り返し便も意外と遅れは大きくなく1時間半遅れで羽田に到着した。

釧路空港内にあるレストランたんちょうで食べたたんちょうスパゲティ
たんちょう要素は見つからなかったがボリュームもあり美味しかった


 ということで,初めての奥尻島(+釧路)であったが,奥尻では想像以上に青く透き通った美しい海を見ることができ,軽く寄った釧路では珍しい夏の晴れた湿原を見られて,1泊だけにも関わらず充実した旅になった。

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