[Rattle and hum または、とある斜陽都市の平成]
この街の低すぎる雲は
叶わぬ夢についた嘘と
ため息の塊さ
重なる真綿の灰色さ
見知らぬビルが雲を貫けば
秘密基地ひとつ均された証
おかしいね 契約書には
こんな未来書かれてなかった
Good bye, lost country
Good night, last glory
壁いっぱいのコマーシャルには
よその誰かのワープホール
掻き出した泥で埋まる
いつか僕らが踏んだ畦道
絶え間ない積み荷も行先も
所詮印鑑一つの値打ち
湊凪ぐ 錨は降ろさずに
静かに帆延ぶテセウスの御