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「車でお遍路」第70番札所 本山寺(兵火を免れた本堂に思いを馳せる)
こんにちは、旅いこかです。
四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、70番目のお寺は、
七宝山 持宝院 本山寺
69番札所の観音寺から約5.5㎞、車で約15分の場所、
本山寺へは、69番札所観音寺から財田川の上流へ走っていくと田園地帯に目印となる五重塔が見える。
五重塔があるのは四国霊場では4札所のみ(第31番札所竹林寺、本山寺、第75番札所善通寺、第86番札所志度寺)であり、また四国霊場では唯一馬頭観世音菩薩を祀っている札所。
現在も約2万平米もあるという境内に、国宝の本堂、重要文化財の仁王門、五重塔、「太刀受けの弥陀」伝説、等、過去には24坊を有する大寺院の歴史に思いを馳せながらじっくりと参拝したい。
では、四国霊場唯一の馬頭観世音菩薩を祀る札所「本山寺」へ参りましょう。
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ご詠歌
もとやまに 誰か植江ける 花なれや 春こそたをれ たむけにぞなる
お参りする前に知っておいた方が良い知識
歴史
大同2年(807年)、この地を巡錫中の弘法大師は、平城天皇の勅願により、御本尊に馬頭観世音菩薩、脇侍に阿弥陀如来と薬師如来を一刀三礼にて彫り、本堂に安置して開基
当時の寺号は「長福寺」。寺伝によると、この時弘法大師は本堂を一夜のうちに建立したという「一夜建立」伝説がある久安3年(1147年)、八脚門の仁王門を建立
正安2年(1300年)、本堂は心導上人の代に建替えられた
天正年間(1573-1592年)、天正の兵火では本堂や仁王門が珍しく焼失から免れた数少ない札所の一つで、その理由に「太刀受けの弥陀」伝説(後述)がある
天保年間(1830-1844年)、寺号を「本山寺」に改称
嘉永7年(1852年)、出荷により庫裡や客殿が焼失
昭和27年(1952年)、本堂は鎌倉建築として復元工事を行い、昭和30年(1955年)に国宝に指定され現在に至る
大師伝説
弘法大師は、本山寺本堂を一夜で建立したという「一夜建立」伝説がある。
「太刀受けの弥陀」伝説
四国霊場では天正の兵火により多くの堂宇が焼失したが、本山寺にも長宗我部元親の軍勢(以下、軍勢)が讃岐に攻め入った。
その際、当時の住職は、境内に入らぬよう軍勢の前に立ちはだかり斬られながらも抵抗し続けたが、その甲斐虚しくも軍勢は構わず本堂に押し入った。
そうしたところ、軍勢は本堂内陣で襲いかかると御本尊脇侍の阿弥陀如来の右手から血が滴り落ちていたのを見たという。
軍勢は、この仏像の血に怖れおののき、仁王門、本堂、五重塔を焼かずに退散、本山寺は多くの堂宇の焼失を免れたという。
寺号について
山号について
・・・神恵院、観音寺、と同じく弘法大師は、周辺の地に、瑠璃、珊瑚、瑪瑙、など七宝を埋めて地鎮したことから、「七宝山」とした
ご利益
御本尊の馬頭観世音菩薩
・・・迷いや苦しみや災難から救いを求める全ての人に手を差し伸べる現世利益の仏さま。
五穀豊穣、道中安全、動物救済、などの御利益。
「馬=俊足」であることから即効性があるという。
御本尊・ご真言
御本尊:馬頭観世音菩薩
ご真言:おん あみりと どはんば うん はった そわか
見どころ
山門(仁王門) 【重要文化財】
・・・久安3年(1147年)建立の国指定の重要文化財。八脚門で和様・唐様・天竺様の三様式を取り入れた珍しい山門。本堂 【国宝】
・・・御本尊に馬頭観世音菩薩を祀る。大同2年(807年)に弘法大師による一夜による建立、そして正安2年(1300年)に心導上人の代に建替えられた。昭和27年(1952年)に鎌倉建築として復元工事を行い、昭和30年(1955年)に国宝に指定。本堂前の馬の像
・・・本堂には御本尊である馬頭観世音菩薩が祀られているが、本堂前にはほぼ等身大の馬の像2頭が寄り添う大師堂
・・・大師像は2014年に御開帳、以来毎月21日に御開帳されているとのこと。五重塔
・・・五智如来(大日如来、阿閦如来、宝生如来、無量寿如来、不空成就如来)が祀られているという。
四国霊場で五重塔が存在するのは第31番札所竹林寺、本山寺、第75番札所善通寺、第86番札所志度寺、の4札所のみ。
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写真
次は、第71番札所弥谷寺へ参ります。
2022年7月24日投稿
2022年10月10日改訂
合掌