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「車でお遍路」第8番札所 熊谷寺(最古・最大級の堂塔に往時を偲ぶ札所)

こんにちは、旅いこかです。

四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、8番目のお寺は、


普明山ふみょうざん 真光院しんこういん 熊谷寺くまだにじ

7番札所の十楽寺から約3.9㎞、車で約7分の場所、

のどかな山あいに入っていくが、車だとここまでは比較的テンポよく回ることができる。

熊谷寺は、素朴な建物で歴史を感じさせる堂宇が多く、貞亨4年(1687年)に建立した山門(仁王門)は四国霊場最大級、そして安永3年(1774年)建立の美しい多宝塔は四国地方最古で最大で、見応えがある。

では、最古・最大級の堂塔に往時を偲ぶ札所「熊谷寺」へ参りましょう。

正面は熊谷寺本堂、左手の階段の上には大師堂がある


ご詠歌

たきぎとり 水くま谷の 寺にきて 難行するも のちの世のため


お参りする前に知っておいた方が良い知識

歴史

  • 弘仁6年(815年)、この地を巡錫中の弘法大師は、等身大の千手観世音菩薩を彫り、胎内にその金の観音像を納めて堂塔を建立、御本尊として安置して開基、札所と定めた

  • 元禄年間(1688-1704年)、堂塔が次々と建てられ現在の境内の基となる

  • 宝永4年(1707年)、大師堂が建立

  • 昭和2年(1927年)、火災により本堂と御本尊は全焼

  • 昭和15年(1940年)、本堂のみ再建、他の堂宇は戦争により再建中断

  • 昭和46年(1971年)、本堂等の修復が完了、現在に至る


弘法大師伝説

この地閼ヶ谷あかがたにで修行をしていた弘法大師は、紀州の熊野権現が突然現れ「永く衆生済度しゅじょうさいどの礎とせよ」と、一寸八分(約5.5㎝)小さな金の観世音菩薩像を授かった

そこで、大師は霊木に一刀三礼して等身大の千手観世音菩薩を彫り、胎内にその金の観音像を納めたという


寺号について


ご利益

  • 御本尊の千手観世音菩薩
    ・・・災難除け、病気平癒、長寿、夫婦円満、恋愛成就などの現世利益と後世利益。

  • 弁天島の弁天様
    ・・・納経所前の弁天池の弁天様は安産に霊験があるという


御本尊・ご真言

御本尊:千手観世音菩薩
ご真言:おん ばざら たらま きりく


見どころ

  • 山門(仁王門)
    ・・・貞亨4年(1687年)に建立した、高さ13.2mの四国霊場最大級の二層の木造仁王門。二層目の天井や柱には極彩色の天女像が描かれている
    (車の場合、中門を山門と間違えやすいので、ご注意ください。私の失敗談です。)

  • 大師堂
    ・・・宝永4年(1707年)建立、安置されている大師像は永亨3年(1431年)の作。この大師像は第12番札所焼山寺に次いで古いと言われている

  • 多宝塔
    ・・・安永3年(1774年)建立、四国地方で最古にして最大
    内部
    には、胎蔵界の大日如来像を中心に、四方には東に阿閦如来あしゅくうにょらい、西に無量寿如来むりょうじゅにょらい、南に宝生如来ほうしょうにょらい、北に不空成就如来ふくうじょうじゅにょらい、を安置

多宝塔
大師堂の正面


写真

次は、第9番札所法輪寺ほうりんじへ参ります。

2022年2月10日投稿
2022年9月2日改訂

合掌

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