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「車でお遍路」第28番札所 大日寺(爪彫り薬師の寺)

こんにちは、旅いこかです。

四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、28番目のお寺は、

法界山ほうかいさん 高照院こうしょういん 大日寺だいにちじ


27番札所の金剛頂寺から約39.5㎞、車で約70分の場所、

順打ちで高知県に入ると、これまで見通しの良い国道55号線沿いから山側(北側)へ向かった先に札所がありましたが、今回の札所も同様に国道55号線を少し外れた後に山側(北側)にのぼり狭い道を走っていくと静かに佇む大日寺に到着します。

徳島県には、第4番札所、第13番札所、と同じ寺号の大日寺がありましたので、今回で3度目の大日寺となります。

このお寺では、大師が自分の爪で薬師如来像を彫ったとの伝説があります。

では、爪彫り薬師の札所「大日寺」へ参りましょう。

奥の院 右手の御堂:爪彫薬師 左手の御堂:大師のお加持水


ご詠歌

露霜つゆじもと 罪を照らせる大日寺 などか歩みを 運ばざらまし


お参りする前に知っておいた方が良い知識

歴史

  • 天平年間(729-749年)聖武天皇の勅願行基菩薩大日如来を彫り本尊として開基

  • 弘仁6年(815年)、この地を巡錫中の弘法大師は、末世の人々の安泰を祈り楠の霊木に爪で薬師如来像を彫って復興、霊場と定める

  • 慶長年間(1592-1615年)、土佐藩主山内公の祈願所となり七堂伽藍を有する大寺院として隆盛を極めた

  • 明治時代初期には、神仏分離令により一時廃寺となったが、本尊はそのままにして本堂を「大日堂」と改称して祀っていたことで救われた

  • 明治17年(1884年)、再興して現在に至る


大師伝説

  • 「歴史」参照のこと


寺号について

  • 寺号について
    ・・・御本尊が大日如来であることから「大日寺」と命名


ご利益

  • 御本尊の大日如来
    ・・・
    大宇宙を身体としてあらゆる如来、菩薩、明王、神々を生み出す根本仏と考えられており、諸願成就の仏さま

  • 奥の院 爪彫り薬師
    ・・・首から上の病の平癒に霊験あらたか
    なお、願いが叶った際には「願ほどき」として穴の空いた石に名前等を書いて奉納する習わしがある


御本尊・ご真言

御本尊:金剛界大日如来
ご真言:おん ばざら だと ばん


見どころ

  • 本堂
    ・・・平成9年(1997年)に檜と松のみで釘を使わず木組みの伝統的な工法で再建された
    御本尊の行基菩薩作大日如来像(秘仏)は、高さ145㎝と四国最大級【国指定の重要文化財】

  • 奥の院 爪彫薬師
    ・・・弘法大師が、末世の人々の安泰を祈り楠の霊木に爪で彫ったという薬師如来像の霊木は明治初期の台風で倒れたことから、霊木のみを奥の院に安置 

  • 奥の院 大師のお加持水
    ・・・爪彫り薬師の隣から湧き出る清水は、大師のご加持水として古くから尊ばれ、渇水したことが無いといわれている 土佐名水40選にも選ばれた水


おまけ情報

  • 爪彫り薬師のお堂には穴の空いた石がたくさんあることから、平癒を祈る参拝者が跡を絶たないというのも理解できる

  • 周辺には、日本三大鍾乳洞の一つ全長約4㎞の「龍河洞」がある


写真


次は、第29番札所国分寺こくぶんじへ参ります。

2022年3月20日投稿
2022年9月18日改訂

合掌

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