「車でお遍路」第85番札所 八栗寺(神仏習合「八栗の聖天さん」)
こんにちは、旅いこかです。
四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、85番目のお寺は、
五剣山 観自在院 八栗寺
84番札所の屋島寺から約7.5㎞、車で約20分の場所、
屋島寺から八栗寺までの道程は容易で、屋島スカイウェイ(旧屋島ドライブウェイ)で壇ノ浦古戦場など五剣山を見ながら下り国道11号線へ、そして標高375mの五剣山の麓にある八栗ケーブル乗り場の駐車場まで上っていく。駐車場は鳥居が目印で八栗寺は五剣山の中腹8合目付近にある。
しばし、快適なドライブ。到着すると
駐車場からは、屋島の素晴らしい景色が一望できる。
八栗寺で一際目立つのは本堂ではなく「大聖堂」、地元の人からは「八栗の聖天さん」と人気が高い。
寺院の境内の中に鳥居と狛犬が同居、神仏習合のお寺なのです。
それもそのはず、ここには弘法大師が彫ったという歓喜天(聖天、歓自在天、ともいう)が祀られていて多大なご利益があるんです。
では、「八栗の聖天さん」歓喜天を祀る札所「八栗寺」へ参りましょう。
ご詠歌
お参りする前に知っておいた方が良い知識
歴史
天長6年(829年)、弘法大師がこの地で虚空蔵求聞持法を修した時、五本の剣が天から降り山の鎮守の蔵王権現が現れ「この地は仏教に相応しい霊地である」と告げられた
そこで大師は、五本の剣をその山に埋めて鎮護とし、岩盤に大日如来を彫り「五剣山」と名付け開基五剣山山頂から四方を見渡すと、中四国の八つの国が見えたことから「八国寺」と称されたが、延暦年間(782-806年)に大師は唐へ渡る前に仏の教えや悟りの道を願い8つの焼き栗を植えておいたところ、帰国後に成長するはずもない栗がみな成長していたことから寺号を「八国寺」から「八栗寺」に改称
天正年間(1573-1592年)、天正の兵火で全焼
文禄年間(1592-1599年)、無辺上人が本堂を再建
寛永19年(1642年)、高松藩主松平頼重公が現在の本堂を再興、現在の御本尊である弘法大師作聖観世音菩薩を安置、「観自在院」と称した
宝永4年(1707年)、五剣山は五つの大きな峰が名前の由来(大師伝説との説もあり)とも言われているが、宝永の大地震により峰は一部崩れてしまった
天狗伝説
寺号について
寺号・院号・山号について
・・・歴史欄参照
因みに、歓喜天は、正しくは「大喜聖歓喜自在天」で、聖天、歓喜自在天、とも称される
ご利益
御本尊の聖観世音菩薩
・・・迷いや苦しみや災難から救いを求める全ての人に手を差し伸べる現世利益の仏さま聖天堂の歓喜天
・・・除病除厄、富貴栄達、恋愛成就、夫婦円満、除災加護、の現世利益のインド古代神話の神さま
御本尊・ご真言
見どころ
本堂
・・・御本尊に聖観世音菩薩(毎年正月三が日に御開帳)を祀る聖天堂
・・・木喰以空上人が後水尾天皇皇后から賜った弘法大師が彫ったという歓喜天が祀られている、八栗寺人気の御堂多宝塔
・・・伽藍の中でひときわ美しい塔、正月3ヶ日のみ御開帳とのこと中将坊堂
・・・ご祭神は讃岐三大天狗の1人(他は金毘羅山の金剛坊、白峰山相模坊)、中将坊が祀られている
その他
山の頂上が平らだった屋島、向かい合っている山は尖った峰が連なった五剣山、と源平屋島古戦場跡を挟んで対照的なのは興味深い。
八栗寺は、前述の通り聖天堂が特に有名で、開運厄除け、商売繁盛、縁結び、学業成就、などの御利益があるとして崇められ、初詣の寺としても人気があるという。
私は帰りはケーブルカーを使わず徒歩にしたのですが、時間があればお勧めです。
また、ヘッダー画像の左手は庵治町、庵治町は、「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケ地で縁結びの聖地だけでなく、日本三大石材産地の一つで「世界一美しい石」とも言われる石が採掘できる場所として有名。
写真
次は、第86番札所志度寺へ参ります。
2022年8月20日投稿
2022年10月11日改訂
合掌
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