「車でお遍路」第9番札所 法輪寺(四国霊場唯一「賢者の寝相」涅槃像の札所)
こんにちは、旅いこかです。
四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、9番目のお寺は、
正覚山 菩提院 法輪寺
第8番札所の熊谷寺から約2.6㎞、車で約6分の場所、
のどかな田畑が広々としている中にある閑静なお寺。
かつては壮大な伽藍を有する寺院だったものの度重なる罹災により、現在は山門をくぐると正面に本堂と大師堂、そして左右に方丈と納経所があるようなコンパクトな境内となっている。
しかし、御本尊は四国霊場唯一の大師作の涅槃像(寝仏)、大師堂には「大師御衣」が納められ、健脚祈願の草鞋が数多く奉納されていたりと、縁起は盛り沢山。
では、四国霊場唯一の大師作涅槃像を祀る札所「法輪寺」へ参りましょう。
ご詠歌
お参りする前に知っておいた方が良い知識
歴史
弘仁6年(815年)、この地を巡錫中の弘法大師は、仏の使いである白蛇を見つけたことから釈迦の涅槃像(寝仏)を彫り、堂宇を建立して御本尊として安置して開基。
(当初は、この地より北方約3㎞の法地ヶ渓に所在、「白蛇山 法林寺」と称し、壮大な伽藍を誇る寺院であったと伝えられている)天正10年(1582年)、兵乱激戦区であったこの地は、天正の兵火により境内は全焼
天保年間(1644-1648年)、現在地に移転して再興、「正覚山 法輪寺」と改称
安政6年(1859年)、村人の失火により鐘楼堂以外全焼
明治時代(1868-1912年)、本堂や大師堂などの堂塔を再建
弘法大師伝説
弘法大師は、巡錫中にこの地で仏の使いである白蛇を見つけ、釈迦の涅槃像を彫った。
涅槃釈迦如来像は、釈迦が入滅した様子を現したもので、北枕に顔は西向き、右脇を下にして横たわり、その傍には嘆き悲しむ羅漢たちと動物たちの像がある。
この寝姿は、安静を保つための最良の形で、「賢者の寝相」ともいわれている。
寺号について
天保年間(1644-1648年)当時の住職が「転法輪で覚りをひらいた」として「正覚山 法輪寺」と改称した
ご利益
御本尊の釈迦如来
・・・悟りを開くために導いてくれるというご利益。
何かに特化したものでなく仏教を信ずれば誰にでも望むものは何でも与えてくれるという教え。健脚祈願成就
・・・健脚祈願の逸話がある
御本尊・ご真言
見どころ
本堂
・・・御本尊の大師作涅槃釈迦如来像を祀り、5年に一度御開帳されるという(前回は、2020年2月15日)。
・・・多数の草鞋「足腰お願いわらじ」が奉納。
言い伝えでは、足が不自由で松葉杖だった人が、法輪寺のお寺の参道で足が軽くなり松葉杖が必要なくなり完治したという。
その後、健脚祈願のお寺として信仰され、足腰の不自由な方やお遍路が奉納するようになった。大師堂
・・・明治15年(1882年)に明治天皇が下賜された「大師御衣」が納められている(非公開)。「大師御衣」は高野山奥之院で今もなお修行を続けていて、年に一度御衣替えをされる大師の御衣。
おまけ情報
「足腰お願いわらじ」は納経所で購入できる。
写真
次は、第10番札所切幡寺へ参ります。
2022年2月11日投稿
2022年9月3日改訂
合掌