頑張っている子が悲しまないように…
みなさん、こんにちは、旅人先生Xです。
※昨日分を書き切ったもののちゃんとアップし切らず、寝落ちしてました…
今回は、小学校現場でよくある悩みである「頑張っている子のフォロー」について触れていきたいと思います。
目次は以下の通りです。
① 頑張っている子ほど、時間が割かれないという現実
支援を要する子への配慮に時間を割く比率が多くなり、自分で頑張っている子への支援が後回しになってしまうということが、学校現場では、しばしば起こっています。
頑張っている子(または、要領の良い人)は、授業などの内容を理解して、技能を身に付けたり、考え方を鍛えたりしてくれます。
対して、支援を要する子は、内容を理解するのに、時間がかかったり、集中できなくて内容が理解できず、ボーっとしてしまったりしてしまっています。
ちなみに、私は、幼少期、脳内の世界に浸りがちだったため、説明を聞いていなくて、しばしば支援されていた子でした…
話を戻します。
「子どもの意欲を喚起すれば、そんなことは起きないはず!」と全員が熱心に取り組む授業を行うのも必要です。
しかし、現実はそう甘くはなく、多くの授業の場合、程度の違いはあれど、実際に、上記のような状況が発生してしまいます。
支援を要する子は、見るからに困っているため、教員は、どうしてもそちらの支援に多くの時間を割きがちです。
しかし、冷静に考えてみると、頑張っている子たちだって、困ることはあります。更に力を伸ばすための支援も必要なはずです。
頑張っているから見るからに困っているわけではないのですが、実際は困っているという場合も多々ありますし、頑張っている故に当たる壁のようなものもきっとあるでしょう。
ですから、頑張っている子への支援も同じくらい大切だと思います。
頑張っているのに、支援してもらえなかったら、頑張っている子の意欲をそぐことにもなりかねません。
「頑張るとあまり先生にかまってもらえない」という気持ちを子どもがもってしまったら、教員、子ども、双方が悲しい心持になってしまいます。
それは、絶対に避けたいことです。
しかし、教員が一人しかいない場合、支援できる範囲は限られます。
では、どうしたら、いいのでしょうか。
次の②で私なりの対応策を書いてみます。
② 私なりの対応策
私なりの対応策をシンプルに言うと、支援を子どもに手伝ってもらうということです。
抽象的だとイメージしにくいため、簡単な具体的な例を挙げながら説明します。
算数の授業で、問題に取り組む場面があるとします。
それまでの内容がわかった子は、問題に取り組んでいき、課題を終えます。
内容がまだしっくりこないと言う子は、中身をじっくり咀嚼しながら、自分で取り組んでいきます。
内容がわからない子や集中できない子へは、支援が必要な状態となります。
ここで、困っている子ばかりに時間を割きすぎると先に課題を終えた子や頑張って自分で取り組んでいる子への支援が疎かになってしまいます。
実に悩ましい状態です。
そこで、課題を終えた子たちにアプローチをします。
先も書いたとおり、課題を終えた子達に「コツを伝えてほしい」「ヒントを出して、応援してほしい」といったことをお願いします。
コツを伝えたり、ヒントを出したりすることで、より理解を確かなものにするという練習をしてもらうイメージです。
自分で頑張っている子にはありがた迷惑になってしまうので、事前にそれぞれの子の様子を見て状況を把握しておき、調整を教員が行うようにします。
しばしば、こうした方法は、学級内ヒエラルキーを生む、わからない子、支援されている子が悲しい気持ちになると言った論調で、批判されることがあります。
しかし、私は、そうは思いません。
フォローの仕方やなぜやるのか(今回の例なら、自分がさらに理解をするため)を伝えていけば、WIN-WINな状況を作れるため、むしろ子どもたちにとっても良い状態を作り出すことが可能です。
それぞれ、せっせと違う課題に取り組むのも良いのかもしれませんが、みんなで力を合わせて課題をクリアするというのも悪くありません。
それぞれの長所を生かしあいながら、個性や多様性を尊重できる集団にしたいという思いを私はもっているので、苦手なことの助け合いや長所を生かした支え合いは欠かせない活動だと考えています。
確かに、学級内ヒエラルキーが生まれる可能性が0になるわけではありません。
ですが、そもそもそれを言ってしまったら、課題に取り組混ぜた時点で、できる子、できない子が生まれるため、同様の可能性を否定することはできません。
そのため、大切なのは、学級内ヒエラルキーを生むシステムを極力減らすのではなく、そうならないためにどう動くかの力や術を子どもたちに伝えていくことなのではないかと私は思っています。
日々の活動でそうした力を培っていくことができれば、環境やシステムに課題があっても、左右されにくくなるからです。
いつも望ましいシステム、理想的な環境に身を置けるとは限らない世の中です。
だからこそ、学校という現場で、汎用的な力を身につけてもらいたいと思っています。
少し話が飛躍してしまいました。
話を整理すると…
頑張っている子やできた子が、頑張りやできたことを生かして、友達の手助けを行い、さらに理解を深めたり、共に学ぶ力を高めたりできるようにする。
教員は、困っている子の支援を行うことなら全力を注ぐのではなく、子どもが友達の手助けをしたり、学び合ったりすることの調整に力を入れるようにする。
ざっくりいうとティーチングで全てを解決しようとせず、ファシリテーションを生かす感じです。
これが私なりの対応策の一つです。
③ 個人的な願い
一人で全員を見るのではなく、サポートの人を一人配置できるような環境の整備を。
対応策を書いたものの、やはり手が足りないというのが現状です。
どれだけ手があれば良いのかと言われれば、一対一で見れるくらい人がいるのが望ましいですが、流石にそうはいきません。
せめて、小学校でしたら担任とあと一人、サポートの人がいてくれれば大分現状は変わりそうです。
私の勤務先では、サポートのスタッフさんや担任外の先生が1日に一、二時間入ってくださいます。
この時間は、手が回りやすくなり、一人の時より多くの子をしっかりと支援できるようになります。
本当に助かりますし、何より、子どもたちの様子が違うので、とても嬉しい気持ちになります。
サポートのスタッフの方々、様々です。
少人数学級についての話し合いや対策が国の単位でも行われていますが、現場で働くいた教員としても、ニーズの多様化による教員一人当たりの人数は、ぜひ対応策をうってほしいなと思っております。
以上、頑張っている子への支援についてでした。
色々書きましたが、私自身、なかなか満足に動けていないのが実情で、課題をとても感じていることです。
きっと、小学校だけでなく、教育に関わる多くの方が悩まれている内容ではないかと思います。
書きたいことは多々ありますが、この話題には今後も定期的に触れていこうと思っていますので、その際に。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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