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罹患後の変化箇条書き〜あくまでも私のこと

「生活は180度変わった」。そのように周囲には伝えています。罹患後、入院→手術→退院→社会への復帰。その経緯の中で変化「しなくてはならなかった」事はたくさんあります。それを細かく箇条書きしてみようと思います。その多くはリンパ浮腫の発症を防ぐための変化です。日焼け、火傷、虫刺され、怪我と、どんな時も人間の身体を守ってくれようとするリンパ液ですが、乳がん術後の身体にはこのリンパ液が悪さをするわけで。(リンパ浮腫については→参照note「一生つきあっていくこと」)

術前→術後と記していきます。
あなたの周囲にもカムアウトしてないだけで「術後」の人は存在するかもしれません。参考に(ならないかもしれないけれど笑)どうぞ。

両肩リュック→ワンショルダーリュック(ボディバッグ)

私、どこへ行くにも自転車が多くて。これまで自動車には乗らない生活スタイルだったので、多少大きな荷物も自転車で運べるように工夫してました。パッキングして自転車本体に提げたり、大きいリュックからはみ出すようなものもローピングして背負ったり、と自転車で往復したり買い物したりしてました。が!乳がんの手術後、リンパ浮腫の恐れからこれが不可能になりました。

じゃあどうすればいい?というわけで、まず一番最初に手に入れたのが「アメリカ軍偵察部隊のワンショルダーリュック」。響きがゴツい笑。あんまり大きい荷物はどっちにせよ負担になる、けど小さすぎても無意味。そこで見つけたのがソレでした。肩とは別に、腰からもストラップが伸びていてサポート。で、手術した方のリンパ節圧迫も無し。ただ寒い時期は良かったのですが、薄着になってくると気になる部分も出てきて。。で、見つけたのが腰に巻くには大きすぎるほどのサイズのボディバッグ。これ、胸部も隠せるし(実はあまり気にしてはいないんですが時として隠すためにちょうどいい)、「詰め物」要らずの好対照バランス。このバッグ達のおかげで日常の買い物がとても便利です。(手提げ不要。手術側の手提げは最小限でなくては。指やヒジの内側に圧をかけてはいけませんので)

夏は半袖→年中長袖

私、基本年中薄着で。冬でも上着脱げば半袖、ってくらいでしたが、まさかの真夏でも長袖!これもリンパ浮腫対策。日除け。そして日常でも、料理中に油が飛んだりした時に防いでくれる。そしてそして虫刺されの確率も減る。そしてそしてそして、不意の擦り傷などからも防いでくれる。初めて知る、長袖の安堵感(笑)

ちなみに購入したのはいわゆるエアリズム。1枚ってわけにもいかないし、こういう時はありがたいリーズナブルさです。

スポーツ自転車で車道を自動車と並走→のんびり走行

万が一、転倒なんてことになったら、さあ大変。リンパ液が出まくる事態だけは避けたいわけです。正直、以前より、自転車が怖くなりました。私、かなり脚力に自信があるんですが(笑)。スポーツ自転車の大会、出ておけば良かったなあ、というのがここ最近の後悔です。

でものんびり走る良さも感じ始めています。特に今の時期(5月前後)に感じる風は心地良いですね。

可能な限りどこでも自転車→可能な限りどこでも徒歩

前述しましたが、とにかく妙な恐怖感が出るようになりました、自転車。退院して4ヶ月経ったので、だいぶ慣れてはきました。それでも、リンパ浮腫の発症だけは本気でイヤなので、転倒しないように気をつけています。そこで、自転車より恐怖感が少ないのが徒歩。今まで買い物など自転車でリュック担いで行ってたわけですが、歩きで、買い物量はバッグに入りきる程度にして、近所のスーパーマーケットを何往復もすることもあります。けどそれで歩数を稼げるので、体重管理にはかなり良いです。歩いてれば痩せるんだな、というとてつもなく単純なことを実感しています。(参照note→「糖質制限やめました」)

あと歩くことの発見としては、世の中の無謀運転の多さ。自転車暴走族や、右側走行。無灯火。全部、こわい。ぶつかったらどーすんじゃい!!!って。私は自転車のルールには自信がありまして。というのも、小学生の時に「自転車免許証」というのを取得しないと乗ることができなかったんです。この制度は全国的に(せめて鹿児島県だけでも)おこなってほしいですね。というわけで、初めて「身につける反射材」というものを買いました笑

かなりハードな筋トレ→ハードな筋トレやらない

これも残念ですが、ドギツイトレーニングが出来なくなりました。追い込み系が好きで(笑)。でもリンパ浮腫予防のひとつに「筋肉痛に気を付ける」というのがあります。筋肉痛はリンパ液が出るんですよねー。だから筋肉痛になるような運動(行動)はだいぶ気をつけてます。DIYなんかもそうです。先日、ノコギリギーコギーコやりながらも不安になってました笑 翌日少し浮腫みましたが、まあセーフでした。でも無理は禁物。下半身は、相変わらず、やりますけどね。スクワットとか。

ギター弾いてた→ギター抱えられなくなった

これも予定外でしたね。まさかギター弾けなくなるなんて。まず、術後はキズあとが痛みます。ボディがあたりますから。そして一番気になるのが「同じ姿勢でギターボディを抱えてること」です。あれ?これが一番リンパ浮腫によくなくない?って、ギター弾いてて気付きました。さあ困った。まあでもこれで、堂々とステージの時は「ギター弾きません!」と言えるな、とも思ったんですが(歌う時は歌に集中したいんですが「弾きなさいよ」とよく言われてたんです笑)、曲作る時に困って。ギターが少し憂鬱になってたので、曲作りも滞ってました。

そこで!思い出したのが!エドシーラン!エドシーランって、ステージでもミニギターを使ってるんですよね。ある意味、ミニギターのイメージを変えた人。大スターですから、エドシーラン。(参照→エドシーランの wiki

よし、私もミニギター試してみよう!と思いました。けどやはり、一応歌でお金頂いてますので、安っぽいのもイヤだな。。ってことで、エドシーランが使うメーカーのギターにしました。まさか、私がミニギター買う日が来るなんて。。。でもお陰様で、曲作りは進み始めました。

そういえば以前、良いギターを使いたいといろいろ探してる時に、ステージで演奏お願いしているベテランギタリストのHさんに相談したらニヤニヤされながら「さくらちゃん、エドシーランみたいにミニギターにしたら?」と言われたことあったなあ。。。なんてこと思い出しました。そういうふうに出来てるんですね、人生って。笑

ちなみに、ミニギターでも長時間はキツいんですけどね。

ゴリゴリのリンパマッサージ→手術側の上半身は触らない

先日、全摘手術後初めてのリンパマッサージへ行きました。出会って10年以上のスポーツ系女性マッサージ師さんです。病気のこと、術後のリスクのこと、全部話した上で、危険は避けてマッサージ施術してくれました。ありがたい。

これまではもう痛いくらいに脂肪の塊りをぐいぐい揉み解してもらってたんですが、このマッサージってやつもリンパ液がドバドバ出るということで。術側上半身は基本NG。「圧」になる指圧NG。おへそから上はノータッチ。腕、肩、肩甲骨も、触りませんでした。ただ、やらないよりはやったほうがいいかな?という気持ちで、それ以外のボディリンパマッサージ施術してもらいました。久しぶりの爽快感でしたね。

仕事バリバリ→様子を見ながら、なるべくやらない

これはもう単純に「無理しない」ってやつですね。ストレスもだいぶ避けるようにしてます。まあ完全には無理だとしても「あ、やーめた」という感じで、リミッターみたいなものが作動するようにはなりました。何時にここ、何時にあそこ、次はここ、と予定の詰め込みもしなくなったし、とにかく様子を見ながらモノゴトを進めていけるようになりました。これでいいんだ、的な。

元気があればなんでも出来る?
元気があってもなんでも出来ません笑笑


この変化は、かなりです

私の人生もそれなりに紆余曲折、波乱万丈。。まではなくとも、それなりに山あり谷あり、しましたが、この「日常的な動作」による変化の大きさは、思ってた以上にスゴい。そんな実感があります。毎日がスペシャル、って竹内まりやさんも歌ってましたけれども。生きてる、って感動は日常から生まれるものなんですね。いまさらでごめんなさい笑





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