イギリス・ロンドン <ロックダウンから12か月の総括③>
2020年6-11月
その②のとおり一時帰国し、2週間の隔離後に病院に行って、無事手術を終えて、フライトキャンセルされながらも再びガラガラの飛行機(ロンドン発よりはちょっと乗客多め)で6月頭にロンドンに戻りました。
7月に外で6人までなら世帯外の人々と会ってよし、となり、レストランや小売店も再開。8月には政府の外食推奨キャンペーンであるEat Out to Help Outも行われ、夏の緩和と太陽でみんなの気分も上々。イギリス人などは規制緩和と同時に海外旅行へ飛び出していく人もいました。
いつまた制限が入るか分からないので戻れなくなったら嫌だな…と慎重になった結果、様子見をしすぎて夏の旅行の機会を逃したのですが、秋にはTravel Corridor(英国へ制限・隔離なく再入国できる指定国)のイタリアへ。新しい場所に行きたかったのですが、出国も入国も両方できる国はどんどん減っていき、行ける国の候補がなくなったのでぎりぎりでイタリアに決定。
イタリアは10回くらい行っていますが、こんなに観光客がいないイタリアは多分これが最初で最後でしょう。写真撮り放題。トレヴィの泉やバチカンすらもがらがら。イタリアはイギリスよりマスク規制が厳しく、旅行した時点では屋外でもマスクが必要で、マスク警察(?)がパトカーや徒歩で取り締まっていて、着用していない人や鼻を出している人にはスピーカーで「マスク!」と厳しく注意して回っていました。あのイタリア人にマスクをさせるなんてすごい……!!(フランス人も)
2020年12月―2021年春
そのまま静かに冬になり、首相の方針通りクリスマスを野放し(クリスマス時期は3世帯まで集合可)にするとどうなるか結果は明白でしたが、12月半ば頃まではレストランや小売店も開いていて、繁華街はクリスマスショッピングをする人で溢れていました。
しかし残念ながら、やっぱり方針撤回でクリスマス前に自宅謹慎のStay Homeに変更。クリスマスが潰れて街のガッカリ感はすさまじく、部外者としては見ていてとても気の毒だったし、同時にクリスマスが(宗教的意味はさておき)どれほど欧州人にとって大事なイベントかが分かりました。
しかしおうちのイルミネーションは多くの家庭で頑張っていて、窓から見える、時にやりすぎフルパワーのピカピカした飾りに元気づけられました。
年末に日本の友人に送りたいプレゼントがあったのですが、英国で見つかった変異種コロナの騒ぎが大きくなり、イギリスではもはや変異種くらいでは別に盛り上がっていなかったのですが、むしろ日本での報道がすごかったので、イギリスからの荷物がバイオテロと思われそうなので、まだ送れずにいます。
静かに師走も終わり、カップ麺で年越し。
多分、人生で初めて一人で新年を迎えました。
人が集まらないようにテムズ川のカウントダウン花火大会は今年は中止!と聞いていたのですが、テムズ川の例年より東側で、結構派手な花火+ドローン x LEDの3Dショーがオンライン向けに行われていて超びっくり!!
え、今年は無いって言ってたのにー!!!と、この状況下でもオンライン向けでどっきりカウントダウンの花火をやる心意気と、NHSをテーマにした2020年を振り返るようなドローン x 電飾を使った技術とストーリーがすごく、感動系から、さすがイギリス!といった茶目っ気系まであり、やってくれるぜ……!と心から感動するとともに、2020年は本当にいろいろあったな、としんみり致しました。
あまりにも感動的だったのでカウントダウン映像のリンクを張っておきます。ドローンのショーがメイン…ということですが、花火も十分派手でした。ドローンと光をどうやって制御しているのかとても気になります。コンピューターで管理しているのだろうか。
年始1月4日には案の定3回目のロックダウン宣告が行われ、また規制が法制化されたこともあって、週2回くらいしか家から出ないまま、自宅勤務で引きこもって現在に至ります。
途中何度も鬱が悪化して、特に年末くらいから2月は結構ひどい状態でした。お酒が全く飲めないのですが、ここ数か月は毎晩あおっています。
1年間何とか低姿勢で嵐を乗り切るのに必死で、残念ながら勉強をするなど建設的なことは一切していなかったのですが、この機会に新しいことを始めたり、真面目に人生などを振り返ったりしている方々は強いし凄いなと感心します。
ようやく春以降、ロックダウンを終わらせる段階的な道筋は示されてきているので、もう少しの辛抱(だといいな)。
ワクチンは打ちたくない派ですが、打たないと旅行に行けなさそうなので、打たざるを得なさそう。イギリスでは本日時点でもう2000万人の初回ワクチン接種が終わっていますが、私は最後のグループになると思うので、夏くらいまで連絡は来なさそうです。
今年こそはよい年になりますように。
野宿出身、未だにおよそ野良ですが、まだサバイブしてます。