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時代の流れによるライフスタイルや価値観の変化に合わせてブランドも変化していかなければならないのではないか

ちょっと前にこんな記事を見つけました。

歴代の”エンジェル”にはあのミランダカーなど数々の人気モデルを輩出してきた有名下着ブランドの「ヴィクトリアズ・シークレット」の業績悪化とファッションショーの開催がなくなるかもしれない!?というニュースです。

日本では成田・羽田空港での免税店舗での出店がないため、日本ではあまりなじみのあるブランドではないかもしれませんが、海外では割とポピュラーで「ヴィクトリアズ・シークレット」を略して「ヴィクシー」の愛称で親しまれているブランドの1つです。日本でいうと「ピーチ・ジョン」に例えられることが多いですね。(ちなみに、私は海外旅行に行く度にヴィクシー店舗寄るくらい好きなブランドの1つです)

この記事をざっくりまとめると、こんな感じ。

女性の就業率の上昇、社会戦力化とともに女性のライフスタイルが大きく変化。いまや女性は家庭を守る良妻賢母、あるいは愛嬌を振りまく職場の花ではなく、彼女たちが求めるものも“セクシー”から“機能性”や“動きやすさ”へ変化している

記事を読んでの個人的な結論はすでにタイトルにも記載しているのですが、
今回の「ヴィクトリアズ・シークレット」の件に限らずファッションやメイク業界で最近話題にになる人種や文化さらには、価値観の多様性に対する包括性について自分なりに考えを整理しようと思います。

(;´д`)トホホな例:アバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH CO.)

ヘラジカのロゴマークでおなじみのアバクロもちょっと昔に当時のCEOによる客や雇用者に対する差別発言などで大きな批判を受け、長らく業績悪化に苦しんでいるブランドの1つです。

元々は有名人がこぞって着用する”かっこいい”イメージのブランドの1つでしたが、騒動を受け一時は不買運動や若者たちによるホースレスにアバクロの洋服を着せてブランドのイメージダウンを図る「フィッチ・ザ・ホームレス」という運動にまで繋がりました。

この騒動の背景には、ユーザーの生活ニーズの軽視や多様性の排除などアバクロのブランドイメージとは少し異なる過度な思想背景が垣間見えますね。
(Twitterでも呟いていたりします)

一度落ちた業績は、まだまだ立て直しに時間がかかりそうですね…


(*'ω'*)キラリんな例:FENTY BEAUTY(フェンティビューティー)

「フェンティビューティー」というコスメブランドをご存知だろうか?
まだ日本での発売はないのですが、海外通販などで手に入れることができる歌手のRihanna(リアーナ)プロデュースのコスメブランドです。
Webサイトもかっこいいのでぜひ見てほしいです。

このブランドが他のブランドと大きく異なる点は、ファンデーションの色の種類の多さ。他のブランドも、グロスやアイシャドウなどであれば季節により様々な色の新作をリリースしていましたが、ファンデーションの数は多くても数種類。一方で「フェンティビューティー」は40通りものファンデーションのカラー展開を行い他のブランドとの差別化に成功。

加えて、誰も排除しないという “Beauty for All”という理念を一貫したコンセプトを貫いているてんもユーザーからの大きな支持を受けている要因の1つではないでしょうか。

そのことについて、これもちょっと前の記事なのですが、Rihannaカッコいいのでぜひ読んでほしいです。


(Twitterでもこんな感じでつぶやいていました)

媚びる時代は終わった

冒頭で紹介した記事に以下のような考察があった。

「ピーチ・ジョン」に限らず女性下着ブランドは大なり小なり“セクシー”あるいは“モテかわいい”を売ってきたが、少子高齢化で女性の戦力化が急進する中、アパレルも下着も機能性要求が強まり、“セクシー”も“モテかわいい”も敬遠されるようになったというのが実情ではないか。

個人的にちょっと違和感があった点が2点あった

①“セクシー”も“モテかわいい”も敬遠されるようになった?
違和感を感じたポイントは、記事でも多用されている”モテ系”や”セクシー”ってそもそも男性目線の言葉なのではという点

つまり、下着を購入していた女性自身が「セクシーになりたい」「モテ系になりたい」と思っている割合って意外と少ないのではないのかと個人的には思っています。(ただ、男性からの一定の需要?はあるはずなので、女性自身でその”需要”セクシーに寄せにいっている可能性も無きにしも非ずなのですが…)

つまり、敬遠されるようになったのは”セクシー”や”モテ系”というよりは、”女を出すこと”なのではないかと思うのですが。

少し話はそれるのですが、女性の社会進出で新たに生まれてきた職場などで”女を出す”ことに関して何らかのデメリットや不当な扱いを感じる場面が出てきたことが背景にあるのではと考えてます。

要は単純なライフスタイルの変化という話にはとどまらない根本的な課題もあるのではないでしょうか。

②ライフスタイルの変化による女性の在り方
「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」と古来から女性の振る舞いを表すことわざがあるように「女の子なんだから…」と子供のことに親から言われたことがある人は少なからずいるのではないでしょうか。

ちょっと雑な言い方にはなるのですが、ディズニープリンセスのように、お城で寝ていれば王子様が迎えに来てくれるような時代は終わり、女性が男性に媚びる必要がなくなった時代とも言えるのではないでしょうか。


ただ、ここで言いたいのは「女性が女性らしくあること」はいつの時代も大事にされてきたことではないかと考えています。ただ「女性らしく」というカタチが時代と共に変化しているのは皆さんも各々感じているところなのではないでしょうか。

ブランドコンセプトとマーケティングの難しさ

ここまでちょっとフェミニズム的な話になってしまったので、ここで本題に戻します。

タイトルにも書いた通り、「女性らしさ」やライフスタイル・価値観の変化の波を無視した状態ではブランドの存続も危うくなってきているのが今回の業績不振のニュースからは明らかですね。

しかし、すべてを変化に対応させればよいのかというと少し違うのではないかな?と個人的には思うのです。なぜなら、ブランドとしての価値の1つでもあるブランドコンセプトや理念のようなものがないととしての核がなくなってしまう気がするからです。

私自身、ブランディングやBtoCマーケティングの専門ではないのでここでの詳細は省略しますが、マーケティング自体複雑化してきている昨今において、ユーザーの価値観やライフスタイルの変化という変数を組み込みつつ、ブランドコンセプトの核を残し変化するブランドって自分で書いているだけでもとても難しそう…と思うのです。

ただ同時にそれを実現できるブランドは強いし、マーケティングとして面白い部分でもあるかなと考えてます。

そんな視点を持ちながら、これからの各ブランドの動向も引き続き見ていきたいと思います!

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