2019年末に思うこと
旅の記事サイト「たびこふれ」は2017年7月7日、七夕の日に誕生し、今年で3年目に入りました。多くの方々に応援していただいているおかげと深く感謝しています。本当にありがとうございます。
先日、ある出来事から「たびこふれのスタンス」について気づきがありましたので、2019年の総括としてお伝えしたいと思います。
私は学生時代から合唱をやっています。
長くお世話になっている作曲家でN先生という方がいらっしゃいます。
N先生は現在66歳(2019年当時)。
先日私にこんな話をしてくださったのです。
「30代~40代の頃、曲を作っても全然売れなくて、食えなくてね。作曲家は楽譜を買ってもらって初めて収入を得るものだから、売れなければ収入ゼロなんだよ。サラリーマンのように定期収入も保障もない。僕は自分が作りたい音楽というものはあったけれどそれが世の中に受け入れられるかどうかはわからない。やっぱり将来が不安になる時があるんだよね。
それでね、当時妻に言ったんだ。「生活の為にアルバイトでもなんでもしてお金を稼ごうと思うんだ」と。そうしたら妻はこう言った。「おとうちゃん、そんなこと言わないで。あなたはあなたの信じる音楽を作ってください。暮らしは私がなんとかするから」と。そして妻は近所の子供たちにピアノを教えてなんとか生計を立てた。
そして僕は自分の信じる音楽、自分が作りたい曲を作りつづけてきた。その後も何年間も売れなかったけど、今になってわかるんだ。
あの時、妻がああ言ってくれて、僕は自分の音楽作りを続けたから今があるんだと。僕と同世代の作曲家の中にも生活の為に自分のやりたくない曲、流行に倣った曲を作ったり、妥協した仕事をやっていた人たちもいた。でも彼らの中には今どこで何をしてるかわからない人もいる。僕はあの苦しかった時、自分の信じる道をブレずにやり続けてよかったと思っている。妻にも感謝してるんだ。」
この話を聞いて僕は、記事サイトの世界も同じだなぁと思いました。
記事サイトが世の中で「何をもって評価されるか」というと、一番はページビュー(以下PV)や月間サイト訪問者数(以下UU:ユニークユーザー)です。これによって世間からどのレベルのサイトか評価されます。 ですからサイトの運営者は、いかにしてPV/UUなどのアクセス数を伸ばしていくか、が最重要課題となるのです。
アクセス数を上げるためのテクニック、例えばタイトルのつけ方、キーワードの拾い方、網羅の仕方、写真の撮り方、使い方などのハウツーは巷に氾濫しており、アクセス数が伸び悩んだりした時は競合の他サイトの真似をしたり、今のトレンドとか、アクセス向上必勝法なんてハウツーを見ると藁にもすがる思いで頼りたくなることもあります。
でもたびこふれは、できるだけそういうことを意識しないようにしてきました。
記事サイトは、運営者が「誰かに伝えたいことがある」というのが大前提だと思っています。その「思い」を文章にして伝えたい、共有したい、というのが、まずある。それが「なぜ記事サイトをやっているのか」という目的になるのです。
アクセス数を上げる為のハウツーや今流行っているものを小手先で追いかけることが第一優先になると、そもそものサイト運営の目的がブレてしまいます。アクセス数(PV/UU)向上という“手段”が“目的”になってしまうのです。
サイト運営者が忘れてはならないのは、他の競合サイトと比べることではなく、流行を追いかけることではなく、たびこふれがユーザーの皆さんにとって価値あるサイトである(いる)かどうか?ということです。第一優先すべきは「ハウツーやトレンドを追いかける」ことではなく「自身の魅力(価値)を磨く」ことです。
たびこふれを設立して2年5か月、迷い、悩みながらこの点は忘れないように足下を見つめながら進んできました。
たびこふれの記事作りで大切にしている3つの視点があります。
ひとつは「この情報はユーザーが求めているものなのか?」
ふたつめは「この情報はユーザーのためになるものなのか?」
そして3つめは「この記事はライターが実際に自分で見て聞いて感じたことを基にした情報であるのか?」という視点です。
そして私が考えるたびこふれの「ありたい姿」は、「人が心豊かな人生を送る、そのヒント、きっかけ、気づきを提供する記事サイト」です。
もちろんまだまだ100%思い通りのことが出来ているとは言えないのですが、そういう姿をめざしています。
たびこふれの記事を読んで、ほっこりしたり、にんまりしたり、元気が出たり、涙が乾いたり、目がキラキラしたり、「よっしゃ~」とガッツポーズしたり、そんな気持ちになれるようなサイトでいたい。
たびこふれはこれからもSNS映えする写真で埋め尽くされることも、今流行りのキーワードが並んでいるということもないと思いますが、これからも自分たちらしく、進んでいきたいと思いますのでどうぞおつきあいください。
年末に少々堅いお話になってしまいましたが、年の変わり目という良い機会なのでお話させてもらいました。
改めまして今年1年間、ありがとうございました。来年があなたにとって素敵な年でありますように!
2019年12月26日
※改めて2023年に読み返してみて、この思いは今も変わっていないことがわかりました。これからもずっと。。。(シンジーノ)
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このつぶやきが少しでもあなたの毎日の参考になればうれしいです。
読んだ感想をぜひお寄せください。
それでは、また!
明日からがあなたにとって素敵な一日でありますように!
あなたに、ふっと笑顔が浮かぶ、そんな瞬間が訪れますように!
どうか、こころとからだを大切に!
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