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蕎麦屋酒通にはまだまだの私

私は大の蕎麦好きです。
東京板橋区の遊座大山商店街の近くに、すごく良いお蕎麦屋さんを見つけました。

店名を「そば切り 八代(はちだい)」といいます。

蕎麦の道20年の寡黙なご主人が一人でやっている小さなお店です。

そば切り 八代の魅力をひとことで表すと「立ち食い蕎麦ほどの値段で、本格手打ちそばをお腹一杯食べさせてくれる店」ということです。(昨今原材料の高騰でやむなく少し値上げされましたが、それでもかなりリーズナブルです。)

ご主人に訊いてみたんです。

「これだけ質の高い蕎麦を、よくこの値段で出せますね」と。

そうしたらご主人はこう答えました。

「私は貧しい家庭で育ったんです。蕎麦はお腹一杯食べたいし、お客さんにも食べてもらいたい。そもそも蕎麦は高級品ではなく、気軽に食べられる料理だと思っています。ですから極力コストを抑え、気楽に美味しい蕎麦を食べてもらいたいという思いで去年、店を開きました。国産の蕎麦粉を使うとどうしても高くついてしまいますから、私は北米産の蕎麦粉を使っています。北米産でも美味しい蕎麦を作ることができるんです。」

実際に食べてみると、本当に美味しい蕎麦なんです。国産、北米産の違いはわかりません(私の舌の問題かもしれませんが)

蕎麦というと麺類の中でも特に「男のロマン」色が強いように思います。
作務衣とか着て、最高級の蕎麦粉を使って、料亭みたいな店構えで、確かに美味しいそばだけれども、3口くらいで食べ終わってしまう、そしてせいろ1枚が1,000円以上するような高級なお店もありますね。

そういう世界ももちろんあって良いと思いますが、気取らずにお腹一杯食べられるお蕎麦、私は好きですね。

ちなみに八代には日本酒も置いてあります。種類は少ないですがご主人が選んだ季節の地酒が500円で飲めます。

お店は狭く、1人でやられているので、券売機制(立ち食い蕎麦っぽい)で混雑時は提供までに時間がかかります。

でも一食一食手を抜かずに蕎麦を打っているご主人の心意気に魅かれます。応援したくなっちゃいます。こういうお店、長く続いてもらいたいです。

場所は大山駅から徒歩5分程の便利な立地ですが、遊座大山商店街から中に入ったところなので少しわかりにくいです。
行かれる時は、事前に調べてお越しください。

あ~ 蕎麦食べたくなってきた。
>>そば切り 八代のインスタはこちら

蕎麦というと"蕎麦屋で酒を飲む"というシーンが、時代小説などに出てきますね。
昔は、昼~夕方に酒を飲ませる店は蕎麦屋くらいしかなかったそうです。
今でいう居酒屋は後年になってから生まれたようです。

歳をとってくると蕎麦屋酒に憧れます。
池波正太郎の小説に出てくる蕎麦屋酒シーンは、男のロマンを感じますが、蕎麦屋酒は、板わさや焼きのりなどちょっとしたつまみで酒を1~2本飲み、〆めに蕎麦をたぐってサッと帰るというスタイルが粋とされています。これがなかなかできないんですよ。

テーブルに隙間なくつまみを並べ、長っ尻で大酒を飲むという、宴会みたいになっちゃうんですよね~

私はまだまだ「男のロマンの世界」にはたどり着けそうにありません。。。
                           2023年5月25日

>>このnote投稿の概要は最初の記事「はじめまして」をご覧ください。

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