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#01 ビネガー煮を知ろう

このチャプターでは、ビネガー煮をつくるうえで知っておきたい基礎知識と、ビネガー煮のバリエーションを紹介します。

👨‍🍳 ビネガー煮ってどんな料理?

たべドリでは、穀物酢、黒酢、バルサミコ酢など、いろんなお酢を使って具材を煮る料理全般をビネガー煮と呼んでいます。

🗺 設計図

まずはビネガー煮の全体像を確認しましょう。白色の枠は最低限必要な要素、点線の枠は好みでアレンジできる要素です。

点線の枠はこのほかにも様々な選択肢があります。自由に発想してみましょう。

🥦 食材

定番食材は手羽元などの骨付き肉です。肉をお酢で煮ると柔らかく仕上がり、骨から肉が剥がれやすくなります。

手羽元やスペアリブなどの骨付き肉のほか、鶏もも肉や豚肉などのかたまり肉も柔らかく仕上がります。また、いわしなどの魚をお酢で煮ると小骨も柔らかくなり骨まで食べられます。

短時間で仕上げる魚の煮付けにも少量のお酢を加えると生臭さも抑えられ、キリッとした仕上がりになります。

🧂 味付け

お酢、しょうゆ、砂糖を合わせたものがベースです。肉や魚を煮る場合は、酒を加えても良いでしょう。

お酢は加熱すると酸味がまろやかになるので、砂糖は好みで加減しましょう。しょうがやにんにく、唐辛子などでアクセントをつけても良いでしょう。

💡お酢の種類を知ろう

お酢には数多くの種類があります。好みや仕上がりのイメージに合わせて使い分けましょう。

  • 【穀物酢】一般的によく使われている小麦や酒粕、米などで作られた醸造酢。くせがなく、すっきりとしたさわやかな酸味が特徴です。酢の物はもちろん、煮ものや炒めものなど様々な料理に向いています。

  • 【米酢】米の甘味とうま味が特徴で穀物酢と比べるとまろやかな味わいです。穀物酢同様いろんな料理に使えます。

  • 【黒酢】米酢の中で玄米を原料としたもの。長期間熟成させているため色が濃く、コクや風味が強いのが特徴です。炒めものや煮ものにも向きます。

  • 【りんご酢】リンゴ果汁を使った酢。りんごの香りで酸味もまろやかなので、ドレッシングなどに向きます。

  • 【すし酢】酢飯に使うための合わせ酢。酸味を柔らかく調整してあるので、酢の物などの和え物やノンオイルのドレッシングとしても使えます。

  • 【ワインビネガー】ぶどうの果汁からつくられた酢。ワイン同様、白と赤があり、白はフルーティーな味わいでさっぱりしていてサラダやカルパッチョに向きます。赤は少し渋味があるため、煮込み料理の隠し味や煮詰めて酸味をとばして肉料理のソースなどに向きます。

  • 【バルサミコ酢】白ぶどう果汁を煮詰めて長期熟成さたもの。香りが高く、独特のうま味と甘味があります。濃厚で甘酸っぱいのでそのままドレッシングにつかったり、煮詰めてソースにも使えます。

😋 ビネガー煮の調理例

設計図をもとにした調理例を紹介します。

🍽 手羽元のさっぱり煮

お酢を使った煮ものの中で代表的な料理です。お酢で煮ることで骨から肉が剥がれやすくなり、さっぱりとした風味も加わります。

🍽 スペアリブのバルサミコ煮込み

スペアリブ(骨付き豚バラ肉)もお酢で煮ることで、骨からするっと剥がれるように柔らかく仕上がります。脂の多いスペアリブも、うま味はそのままで後味はさっぱりと食べられます。バルサミコ酢を使うと洋風な味つけに。

🍽 さばの黒酢煮付け

黒酢を使って煮ることで、コクと風味が増し、さばの臭みもおさえられます。さばと黒酢は相性がよく、普段の煮付けよりキリッとした味わいに。

🍽 鶏肉とキャベツのビネガー蒸し煮

食材の水分を活かして蒸し煮にするビネガー煮もおすすめです。肉や野菜にお酢と酒を振って蒸し煮して、塩とこしょうだけで味つけします。シンプルに食材のうまみを味わえます。

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