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出雲に行くまでの話


ことのはじまり

山陰地方に初めて興味を持ったのは水木しげる先生の存在でした。
子どもの頃からゲゲゲの鬼太郎や悪魔くんなど、水木しげる作品が大好きだった私。

大人になり鳥取県境港市にある水木しげるロードの存在を知ってからは、鳥取へ行きたいとずっと思っていました。
といってもその時点では「水木しげるロード」しか私の眼中には無く、鳥取県の他の地域やお隣の島根県、ましてや出雲に関しては出雲の「い」の字も頭には浮かんでいませんでした。

☟いつか行きたい水木しげるロード


きっかけ

私が出雲に行きたくなったきっかけは人との関わりがはじまりでした。
現在運営している古民家ゲストハウスで出会った鳥取県出身や在住の面白い人たちとの出会い、島根県出身の親切な友人家族との交流を経て、「行ってみたい」という思いが「水木しげるロード」オンリーから「鳥取県全域、そして島根県」へと広がりました。

島根に視野が広がったところ元々神社仏閣好きな人間でしたので、やはり出雲大社の存在感は無視しようとも無視できません。
出雲大社が私の眼中に入り込んだ途端、行きたい気持ちが抑えられないほど強くなってしまいました。

きっかけとは…ムスビのみたま!?


葛藤

山陰地方へ行きたい。
しかし、私は三児の母です。住んでいるのは静岡県。
私の母を思い返せば、家族を置いて一人で旅行に出るということは一度もありませんでした。(兄がダウン症なこともあるかとは思いますが。)

私の頭が固い故に「旅行=家族旅行」という観念に完全に支配されていました。
この観念は過去に何度か打ち破ったと思っていたのですが、いまだしぶとく残っています。

そのため、私は次の家族旅行の行先を山陰地方にしようと考えます。

うちは5人家族です。何をするにも5人分。
出来るだけ旅費を抑えてだの、家族それぞれのスケジュール調整などいろいろ考えてみたもののなかなか大変な状況。
考えすぎて疲れました。

疲れがピークに達すると、人間「どうにでもなれ」という気持ちが芽生えるものです。

「もう一人で行っちゃえばいいのでは?」

ふとこの考えが浮かんだ途端です、、
一人旅の不安がすぐさま頭をよぎります。
母親として無責任なのではという声も聞こえてきます。
仕事で大変そうな夫の姿が思い返されました。
旅行中に南海トラフが来たらどうしよう…(泣)

しかし、私は行きたい。



決断

もう行く。

「ええい、何もしらぬ。もうなるようになるがよい」

大袈裟かと思われますが、数々の固定観念により普段から自責の念に駆られ生きている身としては、家族がいる中で一人楽しく旅行に行くことが大罪を犯すかのように感じてしまっていました。
しかし全てが面倒臭くなった結果、意を決して私は夫に言い放ちました。

「一人で山陰に行ってくる」

と。

私にとっては、大罪を犯す覚悟での震えるような瞬間です。
そんな私の様子を知ってか知らずか、夫は軽い感じでこう言いました。


「行けばいいじゃん」


……私の本気の決断にはいつも「yes」をくれる夫。
今回もありがとう。



決意表明をして満足した私はその後、何の旅行計画も立てずして数週間を過ごしました。

娘に描かれた私の普段の姿




神(優秀な友人)のお導き


私が山陰地方への一人旅を決意した数週間後。

2024年11月26日22:38
旧友から突如送られてきた1枚の写真。

そこには「出雲」の文字


それから8分後に届いたのが以下の内容でした。

  • FDA(フジドリームエアライン)の15周年記念で特別価格が出ている

  • 1/6~1/9のフライトだと特にお得

  • 三泊四日でツインルームならお得

旅行の内容なのはわかりましたが、「一緒に行かない?」というメッセージが無かったので、個人的な何かしらの報告かなとも思いました。
気になるのは「出雲」の文字です。

確実な状況が把握できぬまま、もしやと思いつつ私はとりあえず「予定が空いている」旨を伝えました。
(といっても1/6~1/9は子供たちの学校が始まる期間で、育児の面では朝晩に加え昼の食事の用意など、予定が空いているとは言えない状況でした)

すると、直接的お誘いメッセージを差し置いて、「ホテルの予約をすでに取ってある」というメッセージが届きました。

ここで私はお誘いのLINEだと確信。

さすが大学進学でアメリカへ留学した旧友です。
その行動力に普段腰の重い私は、心の中で圧倒されながらもLINE上では余裕のスタンプとメッセージを送信していました。

早すぎる展開に内心動揺しながらも余裕の返信をかます

次回につづきます。


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