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ノイミーはやっぱり魔女見習いだった話

妹尾あいこちゃんのモノマネをしようとするとどうしてもガーシーになってしまいます、田です。

先日品川ステラボールにて≠ME初の舞台となる「≠ME ACTLIVE おジャ魔女どれみドッカ〜ン!」が開催されました。こちらの公演は20年近い歴史を持ち、今でも熱狂的なファンを多く持つ伝説的な魔法少女アニメ「おジャ魔女どれみ」の中でも最後のシリーズとなる「おジャ魔女どれみドッカ〜ン!」を2.5次元舞台化したものとなっており、前述した会場で5月15日〜22日まで6人×2チームで行われる舞台となっております。田は15日に行われた最初の公演となるコロンチーム13時の回を見に行かせて頂く事が出来ました。まぁこの舞台が本当に心がピーリカピリララするクオリティだったので感想をここで吐き出していきたいと思います。舞台のネタバレはもちろん、アニメ本編のアレコレにも少し触れたりしたいと思っておりますのでそういうのが少し気になる方はまたご縁がある時に見返して頂ければと思います。あとどうしても推しメン主体の話、なおかつコロンチームの感想になってしまうと思うのですがもちろん他のメンバーもめちゃくちゃに良かったという事は頭に入れておきながら読み進めてもらえると助かります。

さてさて2月に行われた3周年コンサートでサプライズ発表されたこちらの舞台。≠MEというグループにとって舞台というステージは初めてであり、演技という仕事に触れる機会もほとんど無かった為未知数な案件でした。またテーマが「おジャ魔女どれみ」という多くの人が知るハードルは決して低くない題材だった為、当初、個人的には不安が強い印象でした。

田は世代ではあるもののおジャ魔女どれみという作品に触れてこなかった為、これを機にU-NEXTに加入し無印と呼ばれる第1シリーズから履修しました。U-NEXTよりdアニメストアの方が安いなんて知りませんでした。入った後に知りました。おのれ。
このおジャ魔女どれみという作品、今でいうプリキュアシリーズの枠、伝統のニチアサ枠で放送されていたアニメであり、田は去年のM-1でのももの漫才が心臓を貫いていったタイプの人間なので現在進行形プリキュアを見ていた為、こういったアニメには適性があったのか当初は履修目的だったにも関わらずすごくこの作品にハマってしまいました。どれみの主軸には「魔法」があり、大まかに言えばその力を駆使する主人公が活躍する「魔法少女モノのアニメ」になるのですが、どれみ達はこの大きな力を戦う為ではなく誰かを助ける為や笑顔にする為に使うんですよね。そこが今作で驚かされたポイントです。ファンの人を笑顔にする為にアイドル力(ぢから)を使う永田詩央里ちゃんと同じじゃん!ってなりました。つまりアイドルになったあの日から永田詩央里ちゃんは魔女見習いだった訳なんですよね。(?)
この魔法自体も万能ではなく「病気などを治す」といった事に使うのは禁じられており、その他にも自分の欲の為に使おうとしたりするとなんとなく上手くいかなかったりする事もあったりとあくまで「この世界に笑顔を増やす為の力」として描かれています。またメインキャラクターそれぞれになかなか子供向けアニメとは思えない重めなバックボーンがあり、特に推しメンが今回舞台で演じるあいこちゃんは「幼い頃両親が離婚し、離婚の原因は自分にあると思って責任を感じている。両親に再婚してほしいもののなかなか切り出せていない。」という1人だけ昼ドラの世界線で生きてるんか???ってくらい重めな境遇に立たされています。それでも健気で明るいあいこちゃん…詳しくは後述するのですがこのあいこちゃんというキャラの良い部分が舞台でも遺憾無く発揮されておりすごく良かったです。ちなみにあいこちゃんと両親の関係は無印からドッカ〜ン!の4作品にかけて丁寧に描かれるのでぜひアニメもチェックしてほしいですね。これリアルタイムで追ってたら4年の月日が流れてると思うと日曜朝に子供が見るとは思えないぐらいの丁寧さ、ただこういった子供向け作品だからといって手加減しないからこそ今でもなお愛される作品になったんだろうな〜と思います。


本題のノイミーが演じるどれみの舞台。
チケットは最速となったFC先行でそこそこ落選する人も見られましたがこの後にもオフィシャル先行などといったノイミーファン以外、つまりおジャ魔女どれみのファンも応募しやすいような機会も多くあり、日によっては一定数当日券も販売されていたりとアニメのファンにも触れる機会を増やしたいという運営の心意気というか自信を感じられた為すごく好印象でした。実際終演後にTwitterなどを見てもどれみファンの方でこの舞台で≠MEを初めて見たという方もチラホラいて嬉しい限りだなぁと思いました。

開演前の影ナレではそれぞれのキャラに加え、本家の声優ご本人をキャスティングしたマジョリカが喋っており、マジョリカの撮り下しの新規ボイス、しかも≠MEの為に用意されたものと考えただけでひたすらゾクゾクしてました。
そして開演、最初に軽く無印からドッカ〜ン!の触りの部分までをアニメの映像と共におさらいする原作未履修でもキャラの大まかな部分を理解する事ができる仕様になっていました。アニメを見たオタクには分かると思うんですけど、またこの部分がどれみ本家のアバン部分にすごく似ているテイストの作りになっていていいんですよね…。冨田さん演じるどれみちゃんが喋り始めた瞬間に今まで思っていた不安の気持ちは杞憂の物だったんだと気付かされましたが、各キャラの第一声や身のこなしがもう想像以上にそのキャラそのものでありながら、彼女達にしか作れないそのキャラ像だったのが本当に良くて、この点は≠MEのラジオ、ノイステにどれみ役の声優、千葉千恵巳さんが出演された際に言っていた事にも通ずる点でもある為「ちゃんと出来てるじゃん…」って感心するのと同時にこの日までの稽古でのたくさんの努力を見た瞬間でした。どれみちゃんの足の開き方とかそれぞれのほうきの乗り方とかおんぷちゃんの手の置き方とか…。推しメンの第一声なんてほんとにうるっとしましたもんね。関西弁というより「あいこちゃんの関西弁」がほんとに上手で、語尾のアクセントとかすごく忠実だったんですよね〜。
そこからOPテーマである「DANCE!おジャ魔女」の歌唱。ダンスキレキレなあいこちゃんを見るとあいこちゃんはやっぱり運動神経いいからダンスも上手なんだね〜ニコニコって脳内補完できて良いですよね、推しメンの演じるあいこちゃんならではのポイント。あいこちゃん、境遇は重いもののいつも元気を振りまいている勝ち気な女の子なんですが、たまに会いに来てくれるお母さんの前では甘えたりもする可愛いところがあるんですけどそういったお母さんの前で見せる可愛げのある部分も舞台で発揮されていて、そういうあいこちゃんの心情もすごく表現出来ていた推しメン本当にすごい。



ストーリー自体はオリジナルストーリーであり、花火大会を控えた中で出会う1人のクラスメイトとのひと夏の思い出の話。これがまた素敵なおはなしで、ドッカ〜ン!には劇場版がない為それ用のエピソードとしても通用するぐらい「おジャ魔女どれみ」のストーリーだったのでぜひ原作のファンにも一目見てほしいポイントの1つでした。
「おジャ魔女どれみ」のアニメを見た上で思ったこの作品の大きなポイントは「子供の頃ならではのちょっとした背伸び」。子供の頃って大人に憧れを持っていてなにかと背伸びしたがる事ってあるじゃないですか。この物語は「憧れ」から始まった話なんですけど、その延長線上にあるのが「背伸び」だと思います。少しでもその「憧れ」の存在に近づこうとする為の背伸び。この作品でのその憧れの対象は紛れもなく「魔女」なわけなんですが、劇中で描かれるどれみ達の背伸びの様なものが当時リアルタイムでテレビの前にいた「大人に憧れを持つ子供」の思想とリンクしていたんだと思います。田も子供の頃は大人に憧れを持っていましたが、大人になってからこそ気づく子供の頃にしか出来ない事や見えない世界。今回の舞台では小学六年生という大人への1歩を踏み出そうとしている狭間でのどれみ達の日常が描かれていました。それを踏まえた上で子供でいられる時間は長くはないからこそ今を、このかけがえの無い子供の時間を素敵なものにしてほしいという美しすぎるオチにしたのは1つのエピソードとして本当に完成度が高くて好きです。オリジナルストーリーでありながら、はづきちゃんがバイオリニストを目指したり、ももこちゃんがお菓子作りをもっと上手くなりたいと改めて決意する様子はドッカ〜ン!のその先、ライトノベルで展開されるストーリーにも通じる部分であり、しっかりとおジャ魔女どれみのストーリーの一端を担っており本気で逆輸入してほしい内容でした。というか見たい!という場面をしっかり描いてくれたのもいいんですよね。あいこちゃんのチャイドルシーン(しかも書き下ろし楽曲)や、あいこちゃんとお母さんの絡み、どれみのステーキ発言や「世界一不幸な美少女」という台詞など。
また、オリジナルストーリーであったり、キャラ紹介や世界観など大切な部分は最初に触れてくれるなど原作未履修でも弊害なく楽しむ事が出来る舞台だったのですが、原作をある程度履修していたり、原作のファンだとクスッとったりニヤリとする小ネタも散りばめられていました。例えば「アメリカから来たももこちゃんの友達がどれみ達のクラスメイトの玉木を見て「メアリー?!」と間違える」や、「女王様と保健室のゆき先生を演じる役者さんが同一人物」などそういったこだわりもしっかり込められていて単に「≠MEのやるアイドル舞台のテーマとしてどれみが起用された」のではなく「どれみの舞台に≠MEが起用された」と思えるような部分も多くありましたね。というかメインキャラ以外の原作キャラのクラスメイトの中で唯一登場した玉木、もう玉木としか言いようがない。なによりこういった原作ファン向けのファンサービスの中で一番刺さったのは終演後のアナウンスでマジョリカが「今日は久しぶりに皆さんに会えて嬉しかった」と言っていた点。マジョリカのこのセリフからも分かるようにあの舞台上に広がっていた美空市は紛れもなくあの当時の美空市と同じ光景で……。あの街で繰り広げられていたあの光景は紛れもなくあの当時と地続きの世界だったんですよね。あんな事本人ボイスで言われたら原作ファン泣くだろ…どれみ歴1ヶ月ちょいの田ですらめちゃくちゃ刺さったんだから…。そういった抜かりないこだわりがこの舞台を素晴らしいものにしてくれていました。
少し気になった点としては変身バンクの演出が少し雑すぎた点。アニメとの融合を表現したかったのでしょうけど、舞台本編中の「ハナちゃんが魔法を使おうとして残りの5人が机を囲んでてんやわんやする」シーンや「はづきちゃんが有名なバイオリニストの名前を言う」シーンなど実写ながらアニメ調の表現のギャグシーンが上手く機能していて実写のはずなのにすごくアニメっぽかった為、余計変身バンクが雑コラっぽくなってて余計浮いてたなぁと。その他は良かっただけに惜しいなぁと思いましたが帰宅後録画していた現行ニチアサである「暴太郎戦隊 ドンブラザーズ」を見るとイヌブラザーの変身バンクもクソコラすぎたので逆にニチアサっぽい所だったのかなぁと勝手に良い風に捉えました。



イヌブラザーの変身バンク。雑コラではないよ。
これが日曜の朝から流れてるよ。
ニチアサってすご〜い。

舞台後のライブパートも満足度が桁違いでして、それぞれのキャラに合わせた色の新衣装、激アツ楽曲「おジャ魔女カーニバル!」のカバーなどてんこ盛り。また何より12人の≠MEのパフォーマンスを見るのが本当に久しぶりだった為、櫻井さんのあの歌声を聞く度にその12人の圧倒的な力を感じました。カバー楽曲以外のノイミー楽曲は「秘密インシデント」と、「君の音だったんだ」。それぞれどれみという作品の核の一つである「音楽」、そして魔女見習いである上で絶対に守らなきゃいけない「秘密」という部分からインスパイアされた構成なのかな〜と思いましたが素敵解釈をしてるオタクさんがいたので引用させて頂きます…。


「おジャ魔女カーニバル」の「火山が大噴火」で照明が赤というかオレンジというかな色に変わったの謎の凝り具合でめちゃくちゃ好きだし、同日他の会場で行われていた某アイドルのライブではレギュ違反のコールが多発していたにも関わらず「おジャ魔女カーニバル!」とかいう湧くためだけに生まれた様な楽曲を前に可変三連を耐えきったノイミーオタクえらすぎる。推しメンは無論可愛い。「ずっとfriend」のカバーでメンバー横並びで手を繋ぐ振り付け、推しメンは端っこのポジションだった為客席に向かって手を伸ばしてくれるところで「ずっとosimenだよ…」と改めて思いました…。

田が見たのは公演初日の1公演目だった為、この先公演を重ねる度にあいこちゃんと推しメンが一心同体となっていくんだろうかと考えると期待がすごく高まっていきますね。それぐらい既にすごく素晴らしいクオリティの舞台でした。今回の公演(15日13時の回)に限っていえば推しメンは悔しい思いをしたかもしれませんが逆にそういう想いを負担にならない程度に持ってくれてたらいいな〜なんて思います。きっとその想いがさらにあいこちゃんとの距離を縮めてくれると思うので。


いや〜ワガママが叶うのなら第2弾も見たいですね。田が魔女見習いになったら絶対にその魔法を使いたいと思います。あとどれみ関連楽曲カバーの音源化も。



配信も決まったので現地行けない原作ファンの方などはぜひ!


良き思い出


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