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Time will tell. Jacques Selosse Initial deg.12

今日の内容はプロからすると異論もあるかもですが、まぁ独り言なので良いでしょう。

シャンパーニュの良いところの一つに、造り手が同じであれば、熟成を経たとしても「あ、これはドン・ペリニヨンの味わい」とか「クリュッグらしい」とか、いつ飲んでも同じキャラクターを感じやすいところがあると思います。
となるとボルドーも同じなんですけど、今日はシャンパーニュに集中します。


とある曲を聴くと、そのときの思い出が蘇ってしまうから、なかなか聴けない曲ってありますよね。大好きなのに余計に感情が動いてしまうから、聴けない。
年を重ねるにつれ、そんな曲が増えていく。
でも聴きたくて、たまに聴くと、なんとも言えない気持ちになってしまう。。

ワインでも、とある造り手と対峙したときに、思い出す人もいます。ただし、大抵その造り手はブルゴーニュ。つまり、ブルゴーニュとなると、造り手が同じだとしても畑やヴィンテージ、飲むタイミングなどで内容が結構変わってしまうから、エチケットでドキッとしたとしても、心までは揺れ動かない。変数が多いですからね。

ただ、シャンパーニュとなると、デゴルジュやヴィンテージが違ったとしても、キャラクターがはっきりとしているから、香りや味わいで過去とリンクしてしまい、少し切なくなってしまうんだと、つい最近気づきました。

でも、そもそもそこまでの造り手は、現在進行系では2、3つのみ。(ブルゴーニュ含む)
過去そうだった造り手も、どんどん上書きされて前に進んでしまうから。それも過去の物語としては良かったけれど。今目の前に現れたとしても、もはやなーんにも思わない。それでいい。

ジャック・セロス、イニシャルは現在進行系の1つ。
セロスはいつも同じように意思を持って語りかけてくれる、じわじわとした旨味と共に、しっとりと。
自分の誕生日の締めにチョイスしたのですが、日付が回った午前00:30にこれを飲みながら「シャンパーニュは記憶を思い出させるのに最適なワインなんだなぁ」とぼんやり感じたのです。そうして今日のテーマがこれになりました。

今日は宇多田ヒカルのライブに行ってきて、しばらく聴くことができなかった曲と真正面から向き合えてとにかく最高だったのですが、セロスのイニシャルは過去のワインになるのか、引き続き現在進行系になるのかは、そろそろ結論を出してしまいたいところだけど、そうもいかないのかもしれません。

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