”私なりの”立位姿勢の捉え方
こんにちは。だいじろう(@idoco_daijiro)です。
今回は私なりの立位姿勢の捉え方について解説していきたいと思います。
腰痛の評価をする際に姿勢を評価される方は多いのではないでしょうか?
姿勢と痛みとの関連性については乏しいという報告も多いのは事実です。
ですが、姿勢は身体機能の一部を反映する側面がありますし、その姿勢が動作に影響することはあります。
腰痛に限ったことではありませんが、姿勢をどう捉えていくかは臨床においてやはり重要なことではないかと考えます。
ということで、姿勢というものについて改めて考えていきたいと思います。
姿勢・立位姿勢の定義
そもそも姿勢や立位姿勢とはなんでしょうか?
藤澤氏は姿勢の新定義(試案)として以下のようなものを提唱しています。
>藤澤宏幸:姿勢の定義と分類の再考.理学療法の歩み24巻1号.2013年1月
良い姿勢を取ろうとすることはよくない
養成校では立位姿勢において”良い姿勢”として以下のような基準を習うかと思います。
私自身もそうでしたが、こういったことを学んだことで立位姿勢を評価をする際には「この姿勢がとれているかどうか」が基準になっていましたし、姿勢を改善しようとしたときにはこの姿勢を目標にしていました。
ですが、実際にそういった姿勢をとっている人はそれほど多くありませんし、その姿勢でなければいけないということでもありません。
ではどういった姿勢が良い姿勢と言えるのでしょうか?
これはまだ答えのない部分かと思いますが、私は以下のように捉えています。
>重要なのは自由度
姿勢において重要なことは自由度ではないかと考えています。
私たちは日々刻々と変化する環境のなかで生活していますし、同じ場所で同じ姿勢を保持しているだけで良いという状況はほぼありません。
そう考えていくと、それらの環境に適応して姿勢を変化させていけることが重要なのではないでしょうか。
ですので、私は「さまざまな環境に対して意識的にも無意識的にも最適な姿勢を選択できる自由度があること」が良い姿勢を獲得していく上で重要なことではないかと考えています。
姿勢は身体機能の結果である
当然のことではありますが、姿勢とはそのときに置かれている環境に応じて、人が何かしらの目的を達成するために最適だと選択した肢位(その肢位が実際に最適かどうかは別)の結果が姿勢として現れていきます。
ざっくりまとめると、環境などからさまざまな外的刺激が表在感覚や深部感覚などとして入力され、それが中枢神経系で制御され、運動器による”特定の肢位を保つ”という動きとして出力されているものと言えます。
そして、その動きとして出力されたものと環境との関係からまた新たな外的刺激が入力されることとなります。
さらにその一連の過程に情動といった要因も影響してくることが考えられます。
姿勢とはそういった過程の結果として起こっているものと捉えることができます。
>アウトカムにするのは介入後の姿勢ではないのでは?
ホームページやSNSでは介入の結果として姿勢が改善したという旨の写真が掲載されていることがあります。
いわゆるビフォーアフターの写真ですね。
私はこの介入後のビフォーアフターの写真はほぼ意味がないというか、社会的にあまりよろしくないことだと考えています。
さまざまなエビデンスが確立されてきている現代のなかで、介入後に変化を起こすことはもはや”当然”のことではないでしょうか?
ビフォーアフターの変化を重視するのであれば、大切なことは介入後ではなく次回来院・来店時に変化があるかどうかだと思います。
もちろん次回来院・来店時に変化があったからといってそれまでの期間に良かったとは言い切れませんが、介入後のみを掲載するよりは良いと思います。
そして介入後の変化をホームページやSNSに掲載してしまうと、「介入後に変化があれば効果あるんだ」と一般の方に思い込ませてしまうことにもなります。
一般の方々に「介入直後に効果のあること」ではなく、「少なくとも次回来院・来店時まで効果が持続すること」に価値を感じてもらえるようにしていくことも大切ではないでしょうか?
この辺りは医療者としてのプライドというか美学というか、価値観による部分もあるかと思いますが、私は介入後の姿勢の改善自体にそれほど価値を感じません。
では姿勢の改善を維持していくためにどうしたらいいでしょうか?
以下では私なりの姿勢の解釈として実際に活用している考え方を動画で解説していきます。
ここまでが無料で読める内容となります。
以下では「”私なりの”立位姿勢の捉え方」について詳しく解説しています。
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