何年も連絡を取っていなかったスーパーアイドルな幼なじみはお悩み中!? 前編
カチャカチャカチャ
〇:はぁ.....なんでこうも仕事が片付かんかなぁ
部長:すまんな。今月は結構な量の仕事が入ったもんだから
〇:たまには断るってこともしましょうよ....
部長:それが全部ご贔屓にしてくれてるとこばかりだから断るわけにもいかんのよ
〇:まぁ...それならしゃーないですね
それから若干不服気味な状態で仕事をこなしていると
プルプルプル📱
〇:ん?誰からだろ...
そして電話をとる前に確認すると
“ 山下美月 ”
と書いてあった
〇:(まじかよ!!アイツ連絡してきやがった
〇:部長ちょっとタバコ吸ってきます
部長:おう。わかった
それから誰もいない部屋へ向かい電話をとり
〇:よ!久しぶり
美月:久しぶり
〇:お前アイドルなのに俺みたいな超絶一般人男に電話かけて大丈夫なのか?笑
美月:まぁ電話くらいだし....大丈夫だと思う...
〇:ああそうか
少し元気のなさそうな声に違和感を感じた
〇:なんかあったのか?
美月:え?
〇:何年も連絡とってない俺に電話かけるくらいだからなんかあったとしか思えんだろ
美月:あぁ....うん
〇:もしかして “ また “ イジメられたのか?笑
美月:そんなわけないでしょ!
〇:さすがに売れっ子アイドルグループがイジメはないか笑
美月:うん。それだけはないよ.....
〇:そうか。それはそうとして..何があったんだ?
美月:〇〇ってすぐ気づくよね。私のこと
〇:何年も会ってないとはいえお前がイジメられてる時も告白された時も知ってるからな
〇:それで今回はイジメられたときと似たような声だ
美月:うん....
〇:そんで、何があったんだ?
美月:うん。私ってアイドルなのかな?
〇: …..ドッキリ仕込んでる?
美月:そんなわけないでしょ!本気でいってんの!
〇:それだとしたら正真正銘お前はアイドルだろ
〇:しかも最強で無敵なアイドルは
美月:そっか....
〇:うちの会社でもお前のこと好きな人いっぱいいいるぞ
〇:男だけじゃなくて女もな
美月:嬉しい....
〇:これでもまだ気持ちが晴れないならいつかウチに来い
〇:まぁ売れっ子アイドルが男のひとり暮らしの家に行くなんて事務所が許さんだろうけど
そういって電話を切り仕事に戻る
ー1週間後ー
部長:〇〇!もう今日は帰っていいぞ
〇:いいんですか!?
部長:最近は残業も多かったからな。今日は余裕もあるみたいだし構わんよ
〇:ありがとうございます!!
(今日は呑めるぞっ!!
こうしてお酒を呑みまくるため家に帰る前に
いつも行くスーパー....ではなく
酒屋に行きいい酒を購入し家へと向かうと
〇: ….(だれだアイツ
〇〇の家の前でたぶん俺のことを待っている女性がいた
〇:(え!これもしかしてお金あげるんで私と××やってください!みたいなやつかな?笑
そうとぼけながらその女性の方へ行くと
〇:!!!
〇:お前マジできたのかよっ!
美月:当たり前じゃん。〇〇が来いって言うんだもん
〇:ま、まぁ詳しいことは部屋の中で聞くから入れよ
美月:ありがと
そしてすごい量のお酒と共に部屋へ入り
〇:アイドルになってからは会ってないから相当久しぶりだな
美月:そうだね。ここ最近はずっと〇〇に会いたかった
〇:おいおい。そんなこと言って大丈夫か?笑
美月:まぁ大丈夫でしょ
〇:ほうほう。今のセリフ録音してどっかに売ればよかったな....
美月:そんなんで儲けようとしないで!
〇:すまんすまん笑
〇:まぁそれで、今日は何できたわけ?
美月:クルマ
〇:そういう意味じゃねぇ!つーか車できたのか!?
美月:うん。マネージャーさんの運転できた
〇:ってことは俺と話すことを事務所がOK出したのか!?
美月:そうだよ。困った時もイジメられてた時も助けてくれた人と話したいっていったらOKだった
〇:そうか。事務所も案外緩いんだな
美月:それだけ私の顔が困ってそうだったのかも笑
〇:そんなに悩むことがあるのか?
〇:(グループでも常にセンター候補だしドラマも出てんのに
美月:あるよ。特に最近は
〇:そうかぁ。あ、そういえば今日の仕事はまだ残ってんの?
美月:ないよ
〇:なら、呑みながらそのこと話すかシラフで話すかどっちがいい?
美月:うーん....じゃあ途中から呑もうかな
〇:わかった
〇:じゃあ話を聞かせてもらおうかな
美月:わかった。
美月:電話でもいったんだけど....私ってアイドルなのかな?
〇:ん?またドッキリしかけてる?
美月:違う!ほんきで考えてるんだからふざけないで!
〇:いやだって美月のその発言も随分と....(ふざけてるような
〇:とにかく俺の知ってる山下美月はアイドルだぞ
美月:そっか....
〇:そのアイドルかどうかが要なのか?
美月:うん....ちょっと前少しの期間だけついてたマネージャーさんがいたの
〇: ….
美月:その人がある現場でこういったの
『アイドルとしての山下美月は偶像に過ぎない。正直、本当の山下美月は誰も求めてない』ってね
〇:偶像か
美月:もちろんアイドルは偶像だっとことは昔から言われてたことだしそう思われるのは仕方ないと思ってる
美月:だけど私は....山下美月は無理してキャラを作ってるわけでもないから偶像じゃないと思ってた
美月:だからその言葉が悔しくて....
〇: 少なくとも言えるのはそのマネージャー俺よりバカだな
美月:え?
〇:だって自分が担当してるタレントを傷つけるなんて本来ありえんだろ
〇:それにアイドルじゃない山下美月を求めてるやつは少なくとも “ここにいる” しな
美月:え....
〇:美月が売れる度に遠くの存在になっていってる気がして、いつか一緒に話したかったんだよ
美月:そうなんだ
〇:美月!お前はドがつくほどのしっかりしたアイドルだよ
〇:だからあんまり気落ちすんな!
美月:そうはいっても....
〇:美月の悪いとこは、引きづるところだよ
〇:アニメのキャラくらいの勢いでいかないとっ
美月:そう....だね...
やはりまだまだ美月の心には響いてないようで
〇:よし!今日はとことん呑もう!結構いい酒買ったことだし!
美月:うん
それから夜中まで呑みまくり
美月:ほんっとにあの監督最っ悪!
美月:ほんと信じらんない!
〇:なんか美月のこと思い出した気がする
〇:そういえばちょっと毒舌もあったんだったな
美月:そんなこともないよ〜♪
〇:そんなことなくもないよ〜
明らかにわかるレベルで
“アイドル” の山下美月はいなかった
〇:俺も忘れてたのかも....何にも化けてない美月のこと
美月:私もなんか思い出したかも笑
〇:酒の力ってすごいな
美月:〇〇がこんなに呑ませるからから悪いんでしょ〜♪
〇:いや俺1杯しか注いでねぇよ
美月:あれぇ? そうだっけぇ?
〇:自分で何杯呑んでるかわかってるか?
美月:3杯くらい?
〇:日本酒4杯にビール2杯だ
美月:そんなに呑んだっけ...?
〇:とりあえず呑むのはもうやめろ
美月:え〜まだ呑もうと思ったのに〜
〇:明日起きたら浮腫みまくってるぞ
美月:あぁ....考えたくない
美月:明日もダンスレッスンだし明日になりたくなぁい
〇:はやく明日になりたいなんて思うのはイベントの前の日くらいだろ
美月:まぁね
美月:もっと〇〇と一緒にいたいなぁ
〇:それはリップサービスとして受け取っとくよ
美月:リップサービスじゃないし〜だ
〇:あっそ
こうしてその日は美月を帰らせ
楽しさの余韻に浸りながら片付けをした